「真鯛の乗っ込みって、いつが本番なんだろう?」
そんな疑問を持つ釣り人のために、本記事では真鯛の乗っ込み時期について徹底解説します。
乗っ込みは、産卵を控えた大型の真鯛が浅場に寄ってくる年に一度のビッグチャンス。
実際に私もノッコミ真鯛を狙った釣行で、普段は絶対に釣れないような70cmオーバーの真鯛を堤防から釣り上げた経験があります。
しかし、地域やその年の海水温によってタイミングがズレることもあり、「今が乗っ込みかどうか」が意外と判断しにくいのも事実です。
この記事では、水温・季節・ベストな月といった視点から、乗っ込み時期を見極めるためのヒントをわかりやすく紹介。
釣行計画に迷っている方や、今後の釣果アップを狙う方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
真鯛の「乗っ込み」とは?|大型が浅場に入る季節行動を解説

春になると、釣り人たちの間でよく話題にのぼる「乗っ込み」。
特に真鯛においては、この時期に大型個体が浅場へと接岸し、数・サイズともに狙いやすくなるため、年間でも最も熱いシーズンの一つとされています。
そもそも「乗っ込み」とは何を意味するのか、そしてなぜこのタイミングで真鯛が浅場に集まるのか──。
ここでは、乗っ込みの基本的なメカニズムや特徴をわかりやすく解説していきます。
乗っ込みとは産卵前の荒食い行動
「乗っ込み(ノッコミ)」とは、産卵を控えた魚が体力を蓄えるために荒食いする行動のことを指します。
真鯛の場合、3月〜6月ごろになると水温の上昇とともに浅場へと移動し、カニ・エビ・小魚などの餌を積極的に捕食します。これがまさに「乗っ込み期」の特徴です。
このタイミングでは、普段は警戒心の強い大型の個体も積極的にルアーや餌にアタックしてくるため、数釣り・型狙いどちらも期待できる一大チャンスとなります。
特に水温の安定した日や気圧が高めの日は活性が上がりやすく、朝夕のマズメ時を中心に高活性となる傾向があるため、釣行タイミングの見極めも重要です。
春に浅場へ寄る理由とは?
真鯛が春になると浅場に現れるのは、産卵に最適な環境を求めての行動です。
具体的には以下のような理由が挙げられます:
- 水温の上昇:真鯛が産卵に適するとされる水温(13〜18℃)に近づきやすい
- 餌が豊富:小魚・甲殻類などが多く、栄養を摂取しやすい
- 産卵場所に適している:砂地や藻場など、卵を守りやすい環境が整っている
また、産卵後に一時的に体力を回復させる「アフター期」もこの浅場で過ごすことが多く、春〜初夏は大型個体と出会いやすいタイミングとなります。
「なぜ春がハイシーズンなのか?」を理解しておくと、乗っ込み真鯛の狙い撃ちがしやすくなります。
真鯛の乗っ込み時期はいつ?|釣れる季節の目安と年ごとのズレ

真鯛の乗っ込みシーズンは、毎年決まったように訪れるわけではありません。
例年の目安は「3月下旬〜6月上旬」ですが、水温の変化や天候によって前後することも珍しくありません。
特に近年は、温暖化などの影響もあり、乗っ込みのタイミングが年によって大きくズレるケースも増えています。過去の釣果や気象傾向を知ることで、釣行の精度を上げることができます。
このパートでは、基本となる季節の目安に加え、早まる年・遅れる年の特徴、そして釣果データから見た傾向まで、詳しく解説していきます。
目安は3月下旬〜6月上旬
真鯛の乗っ込み時期の目安は、概ね「3月下旬〜6月上旬」です。この時期は、水温が安定しはじめ、産卵前の大型真鯛が浅場へ接岸してくるチャンスの季節。
特に4月中旬〜5月中旬は全国的に釣果が伸びやすい「本格シーズン」に入り、1年の中で最も大型が狙いやすい時期とも言われます。
地域差はあるものの、水温と日照時間の影響を受けやすいため、前年の気候や海流の影響も加味して判断すると精度が上がります。
✔ ワンポイント:目安として「桜が咲く頃に真鯛も動き出す」と覚えておくと、例年のタイミングが掴みやすくなります。
乗っ込みが遅れる・早まる年の特徴
乗っ込みのタイミングは毎年一定ではありません。
特に近年は、温暖化による海水温の上昇や気象の乱れの影響を受けて、「年によるズレ」が大きくなっている傾向があります。
- 暖冬だった年 → 乗っ込みが早まりやすい
- 春先に冷え込みが続いた年 → 乗っ込みが遅れやすい
また、黒潮の蛇行や潮流の変化なども影響し、特定の年だけ釣果が極端に上下することもあります。
過去の釣果から見る傾向とパターン
真鯛の乗っ込み時期は年によって変動がありますが、私自身の実釣データを振り返ると、興味深い傾向が見えてきました。
- 2021年:4月初旬に大型が釣れはじめ、その週のうちに2つのポイントで3匹ゲット
- 2022年:3月下旬と4月初旬にそれぞれ1本ずつ良型をキャッチ
- 2023年:例年通っていたポイントで全く反応がなく、真鯛の釣果ゼロ
- 2024年:3月〜4月狙うも反応0。5月中旬別の魚の釣行時に浅場で67cmがHIT。1ヶ月以上ズレた印象
- 2025年:異例の早さで3月初旬に1発目のヒット。水温も例年より早く上昇傾向
私の住んでる地域は黒潮第蛇行の影響をモロに受ける地域なので、2023年~2025年あたりは毎年海の状況が全く違いました。
このように、3月〜5月のどこかで「当たり年」がくることが多いですが、年によって1ヶ月以上ズレることもあるため、常に最新の水温や釣果情報をチェックするのが重要です。
真鯛の乗っ込み時期を見極めるには?|水温・潮・天候のサイン

真鯛の乗っ込みは「毎年●月」とは一概に決まらず、年によって前後します。そのズレを見極める上で重要になるのが、水温・天候・潮回りなどの「自然条件の変化」です。
実際の釣果と照らし合わせると、これらの要素が絶妙に絡み合うことで、乗っ込みが一気に始まる年もあれば、なかなか活性が上がらない年もあります。
ここでは、釣行前に注目すべきサインや、タイミングを逃さないためのヒントを紹介していきます。
水温13〜18℃が目安
真鯛の乗っ込みが本格化するのは、海水温が13〜18℃前後に達したタイミングです。
とくに14℃台後半〜16℃台はベストコンディションとされており、このレンジに入った直後に浅場での釣果が一気に伸びる傾向があります。
反対に、水温が12℃を切っている時期や、20℃を超えてしまうと産卵後の個体が増え、いわゆる“乗っ込み狙い”には向かなくなります。
⚠注意:表層水温だけで判断せず、実際の釣り場の水温(中層〜ボトム)も加味して判断するのがコツです。
実際に私のホームでは、15℃台に達した翌週から複数枚釣れた年もあり、水温の上昇がきっかけになるのは間違いありません。
雨・気圧・濁りなどの影響
乗っ込みシーズン中の真鯛は、水温だけでなく気象条件にも大きく反応します。
特に春は気圧の変化や雨天が多く、急な気圧低下や大雨による濁りが釣果に大きく影響することもあります。
濁りが強すぎると警戒心が高まり、大型個体でも口を使いにくくなる一方、適度な濁りであれば活性が上がる場面もあります。
また、低気圧接近前は活性が高まることが多く、実際に私も台風前の晴れ間に連発した経験があります。
ただし、大雨によって急激に水温が下がったり塩分濃度が変わると逆効果になるため、直前の天気予報と雨量のチェックは必須です。
潮回りと乗っ込みの関係
乗っ込みシーズンにおいては、潮回りも非常に重要なファクターです。
特に狙い目となるのは、大潮や中潮の前後。潮の動きが大きいことで、真鯛の活性が高まりやすく、浅場に入ってくるタイミングとも重なりやすくなります。
私の経験上も、爆釣した日のほとんどが「大潮〜中潮」でした。潮止まりの時間帯を避けて、上げ・下げの流れがしっかり出ている時間帯を狙うのがポイントです。
一方で小潮や長潮の日は、魚の動きが鈍くなる傾向があります。釣行日が限られる場合でも、できれば潮見表をチェックして「潮が動く日・時間帯」を選ぶことで、釣果のチャンスがぐっと高まります。
実際に乗っ込み真鯛が釣れた時期とヒットパターン

「結局いつ行けば釣れるの?」──そう思った方のために、私自身が実際に真鯛を釣った時期とその状況を紹介します。
近年の釣行を振り返ってみると、狙いどころのタイミングや釣れたルアーの種類、意外なシチュエーションなど、実践的な気づきが多くありました。
このパートでは、“本当に釣れた”乗っ込みシーズンの記録をもとに、読者の釣行計画に役立つヒントをお届けします。
実釣例①|青物狙いの堤防で良型真鯛がヒット!【3月下旬】
3月下旬、水深15〜20mの堤防で釣行。
この日はブリやサワラの回遊情報があったため、青物狙いでポイントに入りました。
使用したのは鉄板ストロング。
ボトム付近までしっかり落とし、大きくジャークを入れたところ、ドンと強烈なアタリが!
青物だと思っていたら、なんと上がってきたのは乗っ込みシーズンに入った60cmオーバーの真鯛。
予想外のヒットでしたが、産卵前で浅場に入ってきていたことが分かる一尾でした。
▼関連記事|使用ルアーの詳細はこちら
実際にヒットした鉄板ストロングについては、下記の記事で詳しく紹介しています。

実例②|ポッパーでまさかの表層ヒット
5月中旬、浅場の地磯で青物狙いの釣行中に思わぬ展開が待っていました。
青物狙いの釣行でした。
使用ルアーはフィードポッパーで、表層を意識してアピールしていました。
すると突如、ド派手な水面爆発!
上がってきたのは予想外の良型真鯛でした。
「こんな浅場の表層で出るのか……」と正直驚きましたが、時期的に乗っ込み終盤の活性が高いタイミングだったのかもしれません。
地磯や浅場での乗っ込み真鯛狙いは、条件が揃えばトップでも狙えるポテンシャルがあります。まさに春ならではの一本でした。
▼関連記事|使用ルアーの詳細はこちら
実際にヒットしたフィードポッパーについては、下記の記事で詳しく紹介しています。

まとめ|真鯛の乗っ込み時期は3月〜6月が目安。気温と水温を意識すればチャンスを逃さない!

✅ 乗っ込み=産卵前の荒食いであり、釣り人にとっては大型真鯛を狙えるチャンスです。
✅ 一般的には 3月下旬〜6月上旬がピークですが、年によって前後するため、水温や天候の変化に注目しましょう。
✅ 水温13〜18℃前後・気圧・潮・濁りといった「自然のサイン」を見逃さずに釣行を組み立てるのがコツ。
✅ 私の釣果経験からも、3月や5月など時期にばらつきがあり、「釣行時の条件を読み解く力」が非常に重要だと感じます。
春の真鯛シーズンは短く、しかも一瞬で終わってしまうこともあります。
ぜひこの記事を参考に、今年の乗っ込みシーズンを逃さず釣果アップを目指してくださいね!

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