【現役釣具屋店員が解説】サワラキャスティングの基本アクション|ジャーキングと高速巻きで釣果UP!

こんにちは。現役釣具屋店員のみきやです。

サワラはルアーの動きに本当に敏感な魚
私はこれまでに、自分の船や乗り合い船を含めて50回以上のサワラキャスティングを経験してきました。

その中で痛感したのは──アクションこそが釣果を左右する最重要ポイントだということ。

実際、同じ船に乗っていても、10匹釣る人とゼロで終わる人が出るほど差がつくのがサワラキャスティング。

他の釣りではここまで極端な差がつくことは稀ですが、サワラに関しては「釣れる人と釣れない人の違い=アクションの違い」であるケースがほとんどです。

本記事では、現役釣具屋店員の立場から、特に釣果に直結しやすい「ジャーキング」や「高速巻き」を軸にしたおすすめアクションを解説します。

また、意外と知られていないサワラカッター対策や、活性が低いときの対応についてもご紹介します。

リールやロッド、ルアーやリーダーの詳しい選び方については、すでに別記事にまとめていますので、最後に紹介しています。

アクションを極めて、1匹でも多くのサワラを手にしましょう!

目次

サワラキャスティングで効果的なアクションとは?【ジャーキング&高速巻き】

サワラキャスティングで最も大切なのがルアーアクションの選択です。

中でも実績が高く、現場で結果が出ているのが「ジャーキング」と「高速巻き」の組み合わせ。

「ただ巻き」や「ストップ&ゴー」では見切られてしまうことが多く、テンションが抜けた瞬間にサワラカッターで切られてしまうリスクもあります。

この章では、釣果を伸ばすための具体的なアクション方法を解説しながら、釣れない原因となりやすい動きや、サワラカッター対策としてのアクションの考え方にも触れていきます。

「どんな動きがハマるのか?」「ルアーを止めないってどういうこと?」という疑問をお持ちの方も、ぜひ参考にしてみてください。

基本はジャーキング|止めない動きで誘うのがコツ

サワラキャスティングの釣果は、ジャーキングのうまさで8割が決まると言っても過言ではありません。
それほどまでに、サワラはルアーの動きに対して極めて敏感な魚です。

基本となるアクションはショアジギングのワンピッチジャークを横方向で行うイメージで、やや大きめに、1.5秒に1回程度のテンポでリズムよくジャークしていくのがベースになります。
ロッドを立てず、寝かせ気味にして横へ誘うと、水面下でルアーが左右に大きく動き、アピール力が上がります。

さらに状況に応じてジャークのスピードや幅を変化させるのもコツ。
例えば早めのジャークを織り交ぜながら、あえて途中で一瞬だけ止めると、サワラの捕食スイッチが入ることがあります。
あくまで「ほんの一瞬だけ」止めるのがポイントで、長く止めすぎるとテンションが抜けてサワラカッターで切られる危険性が一気に高まります。

「止めない」「テンションを抜かない」ことを前提にしつつ、イレギュラーな動きを短く挟んでアクセントをつけることで、他のルアーにはないリアルなベイト感を演出できます。

これらを意識してジャークするだけで、同じ船に乗っていても釣果が圧倒的に変わるのがサワラキャスティング。釣れる人と釣れない人の最大の差は、まさにこの「ジャーキングの質」にあるのです。

高速巻きは“反射食い”を狙う第2の武器|“巻きスピード勝負”

サワラキャスティングにおける高速巻きは、ジャーキングと並ぶもう一つの主力アクションです。
コツはとにかく「速く巻くこと」
リールが壊れるんじゃないかと思うほどのスピードで巻いても、奴らは余裕で食ってきますよ。
中途半端な巻きスピードは逆に見切られてしまうため、まずは思い切って早巻きを試すのがセオリーです。

特に活性が高いときは、巻くだけで食ってくることも多く、ナブラ撃ちのようなシーンでは非常に効果的。しかし、追ってきても喰わない場面では、途中でほんの一瞬だけ巻きを止めたり、ジャーキングと組み合わせてイレギュラーな動きを演出すると、バイトにつながる確率が一気に上がります。

「追わせて喰わせる」ためには、ただ早く巻くだけでなく、巻きスピードの緩急や動きの変化も大切な要素です。状況に応じて工夫することで、サワラのスイッチを一気に入れることができます!

スローな誘いが効くパターンもある?活性低下時の対処法

サワラは基本的にスピードに反応する魚ですが、プレッシャーが高くなったり、水温が急変したタイミングでは、一転して速い動きに反応しなくなることがあります。そんなときに効果的なのが、「スローな誘い」です。

たとえば、ワンテンポ遅らせたジャークや、ゆっくりとしたリフト&フォールのような緩急のあるアクションが有効。
派手に動かすのではなく、“喰わせの間”を意識した動きに切り替えることで、低活性時の個体に口を使わせることができます。

また、ボトム付近での反応が良いと感じた場合は、ロッドをあまり煽らずに、ラインテンションを感じながらゆっくり動かすのも効果的。
サワラはレンジを合わせるだけでも一気に反応が変わる魚なので、“遅く・丁寧に・深く”を意識してアクションを変えてみてください。

サワラキャスティングでのサワラカッター対策|「止めないアクション」が命綱

サワラキャスティング最大の敵とも言えるのが「サワラカッター」。

猛スピードで襲いかかってくるサワラの鋭い歯により、ラインがあっさり切られるのが主な原因です。

一度バイトされると高価なルアーを一瞬で失うだけでなく、せっかくのヒットチャンスも逃すことになります。
さらに、ルアーを追ってきたサワラが勢いのままリーダーやラインに接触して切れる「事故的なカッター」も少なくありません。

ワイヤーリーダーを使うと極端に当たりが落ちる傾向があるため、こうしたリスクを最小限に抑えるには、「ルアーを止めないこと」が最も有効です。

なぜカッターされる?止めた瞬間が最も危険

サワラは非常に素早く、ルアーの動きに対して鋭く反応する魚です。

一瞬でもルアーの動きが止まった瞬間、その反射的な動きでラインにアタックしてきます。

特にアクションの途中で止めてしまった時や、ファイト中にテンションがふっと抜けた時に、リーダーを噛み切られる「サワラカッター」が発生しやすくなります。

これは「止めたから噛まれた」のではなく、「止まった瞬間にリーダー付近を噛まれた」ことでラインが切れるという現象です。

また、サワラがルアーを猛烈なスピードで追いかけてきているときに、勢い余ってラインに接触して切れてしまうケースもあります。

これは「事故的なカッター」とも言えるもので、完全に防ぐことは難しいですが、止めない意識を持つことで大幅にリスクを下げることができます。

ルアーを止めないことが最大の防御策

サワラキャスティングにおいて、最大の敵といっても過言ではないのが「サワラカッター」。
これを防ぐ最も有効な対策は、ズバリ ルアーを止めないこと です。

サワラは泳ぎながら追い食いしてくるため、ルアーの動きが止まった瞬間にラインへ接触してしまい、歯で切られる事故が多発します。
止めない限りはルアーを狙ってくるため、フロントやリアに掛かりやすく、ラインブレイクのリスクは大きく下がります。

絶対にやってはいけないのが、巻くのをやめてしまうこと。
アタリがあっても慌てず、そのまま巻き続けることが重要です。

また、ワイヤーリーダーの使用を考える方もいますが、これはおすすめできません

なぜなら、ワイヤーはルアーの動きを大きく損なうため、サワラに簡単に見切られてしまい、極端にアタリが減ってしまうからです。
サワラは非常に目が良く、動きの違いにも敏感な魚。少しでも違和感を与えてしまうと、途端にバイトしなくなります。

結果的に、動きを損なわず、常に動かし続けることが、最も現実的で効果的なカッター対策なのです。

フッキング率とロッド操作の関係にも注意を

サワラキャスティングでは、アタリがあってもきちんとフッキングできるかが釣果を分ける大事なポイントです。
ロッドの操作によってルアーの動きが不安定になっていると、バイトの瞬間にフックが弾かれてしまうこともあります。

特に早巻き中のバイトは弾きやすいため、ドラグ設定やラインテンションを意識して、無駄なアワセを入れずロッド全体で受け止めるイメージが重要です。

また、ロッドが硬すぎるとサワラの鋭い突っ込みに対応しきれず、バレやすくなるので、しなやかさとパワーのバランスが取れたロッド選びも大切です。

サワラキャスティングの状況別|どのアクションを選ぶべき?

サワラキャスティングでは、状況に応じたアクションの使い分けが釣果を大きく左右します。

同じ海でも時間帯や潮、風、プレッシャーなどによって、サワラの活性や反応するアクションは変わってきます。

ここでは、代表的なシチュエーションごとに効果的なアクションを解説します。

ナブラ撃ち・表層ボイルのときは「高速巻き」

サワラがナブラを起こしていたり、表層でボイルしている場面では、何よりも「スピード」が重要です。
このタイミングでは、とにかく高速巻きでリアクションバイトを狙うのが鉄則。

リールが壊れるんじゃないかと思うほどの速さOKです。サワラは余裕で追ってきます。

活性が高いと、巻きだけでドンッとバイトしてくることも多く、非常にエキサイティングです。

一方、チェイスはあるのに食わない時は、巻きの途中で一瞬止めたり、軽くジャークを加えるなど、イレギュラーな動きでバイトを誘発させるのが有効です。

ただし、止めすぎるとカッターのリスクが一気に上がるため、一瞬の変化にとどめましょう。

プレッシャーが高い・喰い渋り時は「スロー系」

同じエリアに何度もキャストされてプレッシャーが高くなったり、喰いが極端に渋いタイミングでは、「スローな誘い」が効果的です。

ジャーキングのテンポをゆっくりにしたり、リールの巻きスピードを落とすことで、食わせの間を演出できます。

特に、サワラがルアーを追うけど食わないときは、このスローテンポなアプローチで焦らしながらスイッチを入れるのがコツ。
ただし、動きを止めすぎるとサワラカッターのリスクが跳ね上がるため、テンションを保ったままのコントロールが重要です。

タダ巻きではなく、軽めのジャークやロッドワークでリズムを作るように意識しましょう。

潮の流れや風の強さでアクションを微調整

海の状況に応じてアクションを柔軟に調整できるかどうかが、釣果を左右する大きなポイントです。

潮の流れが強いときは、ルアーの動きが自然に速くなるため、ややスローに動かす意識を持つとちょうど良いリズムになります。

逆に、潮が緩んでいるときや無風状態では、動きが鈍くなりやすいので、やや速めのアクションや鋭めのジャークを取り入れてルアーに生命感を与えましょう。

また、風の強さがある場合はラインが流されて操作性が落ちやすいため、ロッド角度や巻きスピードを調整してアクションをコントロールすることが求められます。

状況に応じて一定のアクションを押し通すのではなく、反応を見ながら調整する柔軟さが大切です。

まとめ|サワラキャスティングの基本アクションを押さえて釣果アップにつなげよう

サワラキャスティングでは、「どんなアクションで見せるか」が釣果に直結します。

基本となるジャーキングは、ルアーの“生命感”を演出できる最強の武器です。

さらに、高速巻きやスローアクションとの組み合わせにより、状況に応じた変化をつけることでヒット率は大きく向上します。

また、サワラカッター対策としてルアーを止めないことも極めて重要です。
油断した一瞬でルアーやラインを持っていかれる可能性があります。

潮や風といったフィールド状況にも目を配り、アクションの強弱・速さ・間の取り方を自分なりにチューニングしていくことで、他のアングラーと大きな差をつけられるはずです。

釣れない時こそ「何をどう変えるか」が試される時間。
ぜひ今回紹介したアクションの基本と応用を実践に活かして、次回の釣行で1本目のサワラを仕留めてください。

あわせて読みたい|サワラキャスティング攻略記事まとめ

サワラキャスティングを本気で極めたいなら、アクションだけでなく「ロッド」「リール」「ルアー」「リーダー」の各ギアの選び方も重要です。
ここでは、現役釣具店員として50回以上の実釣経験からまとめたおすすめ記事を紹介します。

▶ サワラキャスティング用ロッドの選び方

ジャーキングや高速巻きに適したロッドの選び方を解説。
自重・長さ・調子の違いがアクションにどれだけ影響するか、実際の使用感を元に紹介しています。

▶ サワラキャスティングにおすすめのリール

巻きスピード・耐久性・ドラグ性能。
どれもサワラ狙いには欠かせない要素です。
現役釣具店員の視点から、最適リールをタイプ別に紹介中です。

▶ サワラキャスティング用ルアーおすすめ10選

ジャーキング・高速巻きなどアクション別に相性の良いルアーを厳選。
実釣データに基づいた“釣れる”ルアーだけを紹介しています。

▶ アクションが変わる?ラインで操作性は激変

ラインが太いと抵抗が増え、細すぎてもルアーの挙動が安定しないことも。最適なPE選びでアクション精度を高めましょう。

▶ サワラキャスティングのリーダー選びとサワラカッター対策

切られにくく、動きも損なわない絶妙なセッティングとは?
リーダーの太さ・種類・結束方法などを徹底解説しています。

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