サワラキャスティングのPEラインは何号が正解?現役釣具屋スタッフが徹底解説|飛距離・強度・おすすめPEも紹介

こんにちは。現役釣具屋店員のみきやです。

今回はサワラキャスティングにおける「ライン(PEライン)」の選び方について、現役釣具屋スタッフとして、そして自らも年間50回以上出船している実釣者としての視点から徹底的に解説します。

特に多く聞かれるのが、

「PE何号がベストなの?」

「細いと切られるって聞いたけど、太すぎると飛ばないんでしょ?」

このあたりの疑問。実際、ライン選びひとつで釣果はガラッと変わります

この記事では以下のような悩みを持つ方向けに書いています:

  • サワラキャスティングでPEラインの号数や太さに迷っている
  • 飛距離を出したいがカッターで切られるのは避けたい
  • 実際に使えるおすすめPEラインを知りたい

根がかりのない海域とはいえ、サワラの鋭い歯によるラインブレイク(通称:サワラカッター)は避けられないリスク。強度・飛距離・扱いやすさを兼ね備えたライン選びが重要になってきます。

それではさっそく、最も気になる「適正号数」から見ていきましょう。

目次

サワラキャスティングに最適なPEラインの号数とは?

サワラキャスティングにおいて最も重要なのがPEラインの号数選びです。

実際に私が店頭で受ける相談の中でも、「ラインは何号がいいですか?」という質問がダントツに多く、答え方を間違えると釣果だけでなくリスクにも直結する部分です。

結論から言うと、基本的には1.5号がベストです。使用するルアーの重さや風の強さ、ポイントの水深にもよりますが、これが飛距離と強度のバランスが最も良いゾーンとなります。

もちろん、状況によっては1.2号や2号を使うこともありますが、「細ければ飛ぶし釣れる」はサワラ相手には大間違い。細すぎるPEは歯で一瞬にして切られる=“サワラカッター”の餌食になります。

このセクションでは、私自身の実釣経験・店頭でのユーザー相談・ラインブレイクの失敗談をもとに、最適な号数選びを解説していきます。

サワラキャスティングの基準はPE1.5号|号数の使い分けとその理由

サワラキャスティングにおいて最も汎用的で迷わず選べるのがPE1.5号です。

ただし、実際の釣り場や状況によっては1.2号や2号の方が理にかなっているケースもあります。

まず知っておいていただきたいのが、サワラは「ファーストラン」さえ受け止めれば、その後はそこまで引かない魚という点です。青物のような走り続けるファイトにはなりづらく、慌てず対応できる状況なら細めのPEでも問題ありません。

例えば私が自分の船で出る場合、基本的に障害物のないエリアで釣ることが多く、船内も少人数なので自由にファイト可能です。
そういった環境では遠投性能を重視してPE1.2号を使っています。
ナブラ撃ちで飛距離を稼ぎたい場面では、この選択が非常に有利になります。

一方で、乗合船で人が多い場合や、周囲にストラクチャー(根・瀬・ブイ等)があるエリアでは話が変わってきます。魚に主導権を与える余裕がないため、強引なやり取りが求められ、PE2号のような太めのラインが安心です。

このように、号数の選び方は単に「太さ」だけでなく、エリア・船の形態・釣り人の自由度といった要素に応じて柔軟に判断する必要があります。

細すぎると切られる?太すぎると飛ばない?

PEラインの号数を考えるとき、「細ければ飛距離が出る」「太ければ安心」と思われがちですが、サワラキャスティングにおいてはそのどちらも極端すぎるとデメリットになります。

まず、よくある誤解として「細ければ釣れる、太ければ切られない」という考えがありますが、サワラ(サゴシ)カッターは1.2号でも2号でも切られる時は切られます
歯が入る角度やタイミング次第では、どんな太さのPEでも一瞬です。

つまり、ライン号数を上げたからといって「切られない保証」はどこにもないのが実情です。

一方で、太すぎるラインには明確なデメリットがあります。飛距離が落ちる、風を受けやすい、潮を噛む、そしてルアーの動きが不自然になるなど、アプローチやアクションの質が落ちてしまいます。

実際、過去に同船した方の中にはPE3号・4号を使用しているケースもたまに見かけますが、明らかにヒット数が少なく、周囲と差がついています
ナブラ撃ちで魚との距離がシビアな場面では、ラインが太いだけで届かなくなってしまうんです。

ラインは「太ければ安心」ではなく、「適正なバランスで釣果と操作性を最大化する」道具。PE1.5号〜2号というゾーンは、まさにその最適解と言えるでしょう。

サイズやエリア別の号数選び

PEラインの号数は、釣る対象のサイズやフィールドの特徴によって柔軟に選ぶべきです。

メータークラスのサワラや、ブリやシイラの大型魚が混じる海域では、1.5号〜2号が安心です。ファーストランの強烈な走りを止める必要があるため、ドラグをある程度締められる太さが求められます。

一方で、釣れる魚の大半がサゴシクラス(40〜60cm)で、サワラがたまに混じる程度のエリアであれば、PE1.2号で十分対応可能です。むしろ飛距離や風への対応力の面で有利に働くことが多いです。

また、水深や潮の速さによっても使い分けが必要です。潮が速く、水深のあるエリアではルアーが流されやすく、太めのライン(1.75〜2号)で安定感を出すと快適に釣りができます。

以下は私が現場で実際に使い分けている目安です。

  • メーターオーバーの実績あり・深場・潮早:PE1.5〜2号
  • サゴシ中心・開けたシャローエリア:PE1.2〜1.5号
  • ストラクチャー周り・ブリやシイラとの混在:PE2号

対象魚のサイズ感や、フィールドの構造を把握することが号数選びの第一歩です。自分が通う釣り場の傾向をしっかり押さえておきましょう。

ラインの太さ・長さ・編み数|飛距離や強度とのバランス

PEラインを選ぶうえで号数(太さ)だけでなく、巻く長さ編み数(4本or8本)も非常に重要なポイントです。

同じ1.5号でも、ラインの長さが足りなければ大物とのやり取り中にスプールアウトしてしまう危険がありますし、編み数によって飛距離や耐摩耗性にも差が出ます

「とりあえずPEを巻いておけば大丈夫」と思われがちですが、実際の釣り場ではラインの設定ミス=釣れない・トラブル連発というケースが本当に多いです。

このセクションでは、実際に私が釣行で感じた違いをもとに、長さ・太さ・編み数がどう釣果に影響するかを詳しく解説していきます。

最低200m以上巻くべき理由

PEラインをどれくらい巻けばよいか迷う方は多いですが、サワラキャスティングでは最低でも200m以上のラインキャパが必要です。

その理由の一つがナブラ撃ちの遠投。状況によっては100m近くキャストする場面もあるため、キャスト時点で半分近くラインを出していることになります。

さらに、ファーストランで一気にラインを引き出される場面もあるため、残りのライン量に余裕がないと高切れやスプール露出によるラインブレイクのリスクが高まります。

加えて注意すべきなのが、サワラやサゴシのカッターでラインがどんどん短くなっていく可能性です。

1日釣りをしていると、PEラインを途中で切られて「15mだけ結び直し」「10mだけカット」など、少しずつラインが減っていきます。気づいたら150m未満になっていた…というケースも珍しくありません。

私自身、過去に下巻きをケチって150mしか巻いていなかった時、フルキャストした沖でヒットしたサワラに、ファーストランでラインが足りず痛恨のラインブレイクを経験しました。

そのため、最初から200m以上、できれば220〜250mほどの余裕をもって巻いておくのが現場で安心して戦える基準です。

太さと風・潮流・使用ルアーの関係性

PEラインの太さは、単に「切られにくさ」だけではなく、風・潮の流れ・ルアーの操作性にも大きく関わってきます。

例えば、風が強い日にはラインが空中で煽られやすくなり、太いラインほど空気抵抗を受けて飛距離が大きく落ちる傾向があります。

また、潮流の速いポイントでは、ラインが流れに引っ張られてしまい、ルアーのレンジキープが難しくなるという問題もあります。これもラインが太いほど影響を受けやすいです。

一方で、PEラインが細すぎると、重めのメタルジグや高抵抗なブレード系ルアーを操作した際に、ラインにかかる負荷が増えて高切れやルアー破損の原因になることもあります。

そのため、自分が使うルアーの重さ・種類・飛距離を出したい距離感に応じて、ラインの太さを調整するのが理想です。

  • 軽量ジグ・細身ミノー中心 → PE1.2〜1.5号
  • 40g以上のメタルジグ・ブレード系ルアー中心 → PE1.5〜2号

風と潮に逆らうような釣りでは、適度な太さが「ラインが暴れない快適な操作感」に繋がるため、太さは決して軽視できません。

8本編み vs 4本編み|どちらがサワラ向き?

PEラインには「8本編み」と「4本編み」の2タイプがありますが、結論から言うと、サワラキャスティングでは8本編みがおすすめです。

その理由のひとつが、サワラカッターへの耐性。意外に思われるかもしれませんが、原糸が細く編み込まれている8本の方が、全体として摩耗に強く、瞬間的な擦れにも粘りがあると感じています。

加えて、8本編みは表面が滑らかで空気抵抗が少ないため、飛距離性能に優れ、ナブラ撃ちにおいて非常に大きなアドバンテージとなります。

サワラは距離が届かないとそもそも勝負にならない魚なので、私は基本的にすべて8本編みを使用しています。

とはいえ、すでに他の釣りで使っていた4本編みを流用したい初心者の方や、手持ちで8本がない方もいると思います。

その場合でも「釣れない」というわけではありません。4本編みは耐久性やコスト面でのメリットもあるため、まずは手持ちの道具で始めるのも全然アリです。

ただし、より快適に釣果を伸ばしたいなら、8本編みを選ぶ価値は十分にあると断言できます。

ショックリーダーとのバランスも重要

PEラインとセットで必ず考えたいのがショックリーダーの太さや長さとのバランスです。

いくら本線がPE1.5号でも、リーダーが細すぎたり短すぎたりすると、サワラカッターのリスクは大幅に上がります

一般的には、フロロカーボンの30〜40lb前後(約8〜10号)を1m前後入れるのが基本。
キャスト時にガイド内に結束部が入るかどうかで、扱いやすさとトラブルの頻度が大きく変わってきます。

また、結束方法にも注意が必要で、FGノットなどの低抵抗なノットでしっかり組んでおかないと、せっかくの太ラインも結束部分からすっぽ抜けてしまうことがあります。

ショックリーダーに関しては、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ併せてご覧ください。

現役スタッフが選ぶ!おすすめPEライン3選

ここでは、現役釣具屋スタッフである私が、実際に使用して信頼できたPEラインの中から、サワラキャスティングにおすすめできる3本を厳選して紹介します。

「結局どれを買えばいいの?」という方は、この中から選べばまず間違いありません。

選定にあたっては、以下の3つの基準を重視しています:

  • 飛距離と操作性のバランス
  • サワラカッターへの耐性
  • 価格に対する性能(=コスパ)

それぞれタイプが異なるので、予算や釣行スタイルに合わせて選んでください

バリバス「アバニ キャスティング MAX POWER X8」|全てにおいて高水準!

まず最初に紹介するのは、私自身が最も愛用しているPEラインバリバス「アバニ キャスティング MAX POWER X8」です。

張りとしなやかさのバランスが絶妙で、ナブラ撃ち時の飛距離、ルアーアクションのレスポンス、そして回収時の快適さまで全てが高次元でまとまっています。

高価ではありますが、釣行頻度が高い方やにも、滅多に行かないサワキャスで絶対に失敗したくない状況にもおすすめです。

何より、サワラだけでなく青物全般との相性も抜群。他の釣りでも信頼して使える一本です。

シマノ「ピットブル8+」|コスパ重視派におすすめ

次に紹介するのは、シマノの「ピットブル8+」実売価格2,000円台〜で手に入る、超コスパ重視の8本編みPEラインです。
さらに安い4本編みモデルもありますが、サワラキャスティングなら間違いなく8本の方がオススメ。

滑らかな表面で飛距離も十分、ナブラ撃ちやミノーゲームにも対応できます。1.5号や2号のラインナップもあり、サワラキャスティング入門にもぴったりです。

耐摩耗性では上位モデルに劣る部分もありますが、ラインの消耗が激しいサワラゲームにおいて「惜しまず交換できる価格帯」は最大の強みです。

サンライン「アジーロ ボートファンPE×8」|歯モノに強く安心

最後に紹介するのは、サンラインの「アジーロ ボートファン PE×8」タチウオやサワラといった“歯モノ系ターゲット”を想定して開発された高耐久PEラインです。

表面強度に優れ、擦れや摩耗にもかなり強いため、サワラカッターによる本線ブレイクのリスクを少しでも減らしたい方に最適です。

カラー視認性やマーカー機能もあり、ドラグ調整やルアー操作のタイミングが掴みやすいのも大きな魅力。値段も非常にお手頃で、カッター対策での安心感を求める方におすすめです。

まとめ | サワラキャスティングのライン選びについて

最後に、この記事のポイントを簡単におさらいしておきましょう。

  • 基本はPE1.5号がベストバランス(飛距離・強度・操作性の三拍子)
  • 大型サワラやストラクチャー周りではPE2号が安心
  • 飛距離最優先ならPE1.2号も選択肢(ただしラインブレイクのリスクあり)
  • PEラインは8本編み(8ブレイド)がおすすめ(飛距離・耐摩耗性ともに優秀)
  • ラインは200m以上巻くのが基本(糸切れ防止)

ラインは釣果に直結する超重要パーツ。その日・その海域に合わせた柔軟な使い分けが、サワラキャスティングで結果を出す鍵です。

他にもチェックすべき!サワラキャスティングのタックル構成

ラインだけでなく、タックル全体のバランスが取れていることが、安定した釣果への近道です。

特にサワラのような回遊魚は、その日その時で活性や状況が大きく変わります。各タックルの役割を理解して、しっかりと揃えておくことが大切です。

▶ 切られないためのリーダー設定

サワラカッター対策の要。太さ・長さ・素材・結束法すべてが重要です。リーダーで釣果が変わります。

▶ サワラに効くおすすめルアー10選

定番ミノー・ブレードジグ・バイブレーションまで完全網羅。飛距離・波動・レンジ別に実績ルアーを紹介しています。

▶ 食わせるアクションと誘い方の基本

ジャーク、高速巻き、スローな誘いなど、状況に応じた使い分けで釣果は大きく変わります。

▶ サワラキャスティング用ロッドの選び方

長さ・硬さ・調子を間違えると釣りが成立しません。船の種類やルアーに合わせて最適な1本を紹介しています。

▶ リール選びで失敗しないコツ

番手・ギア比・ドラグ性能すべてが重要。現場で本当に使える実績リールを厳選しています。

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