こんにちは!現役釣具店員のみきやです!
シマノの「フラッシュブースト」を搭載したエギは人気のエギシリーズの「セフィア」から発売され、反射板によるアピール力が話題の革新系エギですが、「思ったほど釣れない」「使い方や使う場面がわからない」といった声も多く聞かれます。
発売当初はものすごい話題で、どこも品薄状態になるほどでした。
私もなんとか購入できたものの、実際に使ってみると当初は釣果が伸びず、「本当に効果があるのか?」と疑っていた一人です。
しかし、ある状況・ある使い方に気づいてからは明らかに釣果が変わったんです。
この記事では、フラッシュブーストのエギが「釣れない」と感じる理由や、釣れる場面・釣れない場面の違い、よくある落とし穴について、イカを年間100杯以上エギングで釣った経験のある私が、初心者にもわかりやすく実体験ベースで解説していきます。
これから購入する人、すでに持っているけど使いこなせていない人は、ぜひチェックしてみてください。
フラッシュブーストとは?仕組みと特徴を簡単に解説【シマノ セフィア】

「フラッシュブースト」とは、釣具メーカーSHIMANO(シマノ)が独自開発した内部反射構造のことを指します。
主にルアーの内部に搭載されている機構で、水中でルアーが停止していても内部の反射板が自動で揺れ続け、光を反射してアピールするのが最大の特徴です。
見た目が本当に魅力的で、釣具屋で見かけて一目惚れして即バイト(購入)したアングラーも多いのではないでしょうか?
もちろん私もその1人です(笑)
私の勤務する釣具屋でも発売時はすごい反響で、1人1個までの制限をつけて販売しておりましたが入荷したら即日完売の繰り返しで、当時は毎日問い合わせも凄かったのが印象的です。
フラッシュブーストはシーバスや青物向けのミノーなどにも多く採用されていますが、エギング用としては主にシマノの「セフィア(Sephia)」シリーズのエギに搭載されています。
この記事で扱う「フラッシュブーストのエギ」は、まさにこのセフィアシリーズの中で最も注目されているハイアピールモデルで、光で誘う革新的なエギとして話題になっています。
まずはこの機構の特徴と、他のエギとどう違うのかをしっかり理解しておきましょう。
内部反射プレートの動きとアピール効果

※画像引用元:シマノ公式サイト
フラッシュブースト最大の特徴は、エギの内部に内蔵された“反射プレート”が常に揺れ続け、光を反射しながらアピールし続ける点です。
このプレートは、水中でエギがフォール中でも、着底後のステイ中でも、わずかな水流やテンションの変化だけで細かく振動します。
特にイカは視覚に敏感な捕食者とされており、この「微細なキラメキ」がナチュラルかつ持続的にイカへアピールできるというのがフラッシュブーストの強みです。
アングラーがアクションを止めても、ルアー自身が“勝手に仕事をしてくれる”この設計は、フォールやステイの時間に自信が持てない初心者にも嬉しい仕様と言えるでしょう。
ただし、この反射機構の効果が発揮されるためには、ある程度の光が届く状況(明るい時間帯や澄んだ水質など)が前提となります。
他のエギとどう違う?メリット・デメリット
フラッシュブースト搭載のエギと一般的なエギの最大の違いは、「止めていてもアピールできるかどうか」にあります。
通常のエギでは、アピールはシャクリやフォールによる動きに依存していますが、フラッシュブーストはステイ中も内部反射プレートが微細に揺れ続け、視覚的アピールが持続する点が特徴です。
これは、長めのステイやスラックを活かす釣り方と非常に相性が良く、「動かさない間も誘い続ける」という、これまでにないアプローチを可能にしてくれます。
一方で、光を反射してこその機構であるため、濁り潮・ナイトゲーム・曇天時などではアピール力が落ちやすいという弱点もあります。
また、内部構造の分コストがやや高めで、「まず1本目のエギを選ぶ」段階ではコスパ重視の選択肢に劣ると感じる方もいるかもしれません。
そのため、万能型ではなく“光が届く環境下で真価を発揮する専用機”と割り切って使うのが、フラッシュブーストとの上手な付き合い方です。
フラッシュブーストのエギが釣れないと感じる理由|失敗例と使い方【セフィア】

「フラッシュブーストのエギって全然釣れない…」そんな風に感じたことがある方も多いのではないでしょうか。
確かに、私自身も最初の数回はまったく反応がなく、「やっぱり普通のエギと変わらないじゃん…」とがっかりした経験があります。
ですが、あとから振り返ってみると原因はエギではなく、状況や使い方のミスだったことがはっきり分かりました。
このセクションでは、初心者がやりがちな失敗パターンや勘違いを、実体験も交えながら分かりやすく解説していきます。
夜や濁り潮で効果が出づらいケース
フラッシュブースト最大の武器は、内部反射プレートによる視覚的なアピールです。
逆にいえば、光が届かない状況では、その効果が十分に発揮されないというのがこの構造の宿命でもあります。
私自身実際に、入手した後すぐ検証で夜間・濁り潮・曇天という3つの“視界不良要素状況”でテスト釣行を行いましたが、そのときは目立った反応を得ることができませんでした。
特に印象的だったのが、 夜の釣行で水面近くに見えイカが浮いていた場面です。
反応を確かめるためにその時セットしてあったセフィアのフラッシュブーストのエギを静かに落としてみたのですが、まったく興味を示さずスルーされてしまいました。
そこで同じ号数のエギに切り替えたところ、すぐに反応を示して1投目のフォールで即抱きついてきたという経験があります。
この経験からも分かる通り、フラッシュブーストは視認性に依存する設計です。
反射=光が届いてこそ成り立つ構造なので、光量が極端に不足する環境では性能が落ちやすいという点はしっかり理解しておく必要があります。
とはいえ、夜でも常夜灯の下・月明かりが強い夜・水が澄んでいる状況などでは、反射プレートの揺らめきが活きる場面もあります。
逆に、完全に暗い状況や濁った潮では、ラトル音や波動で誘うタイプのエギの方が有利になるでしょう。
フラッシュブーストは“見せて釣るエギ”です。
環境がマッチすれば爆発力を発揮しますが、条件次第ではその力を発揮しきれないということも、経験上はっきり言えます。
カラー・サイズの選び方を間違えている可能性
フラッシュブーストには多彩なカラーバリエーションが用意されていますが、「どれでも釣れる」というわけではありません。
私も最初は「なんか派手でかっこいいから」という理由でフラッシュブーストのピンク系(モテモテピンク)を選びました。
確かに実績カラーではありますが、釣行時の潮色が澄み潮で、水深も浅く、天気も快晴だったため、むしろ目立ちすぎて逆効果だったように感じました。
その後、同じタイミングでケイムラクリア系のカラーに変更したところ、驚くほどアタリが増えました。
この経験からもわかるように、カラー選びにはその日の「水の色」や「光の量」が大きく関係しています。
- 澄み潮+日中:ケイムラ・クリア・ナチュラルカラー
- 濁り潮・ローライト:チャート・ピンク・赤など高視認カラー
また、もう一つ大事なのがサイズ(号数)選びです。
フラッシュブーストのエギは一般的に3.0号〜3.5号のラインナップが多いですが、秋の新子狙いのタイミングでは2.5〜3.0号が適正です。
新子サイズのイカに対して3.5号はボリュームがありすぎて見切られる原因にもなります。
「せっかく高性能なエギを選んだのに釣れない…」と感じたら、カラーとサイズの組み合わせが環境に合っていないという点をまず疑ってみてください。
シャクリ・フォールなど誘い方が合っていない
フラッシュブーストの特徴は、「動かしているとき」ではなく“止めているとき”にアピールできるという点にあります。
にもかかわらず、私がこれまで見かけた多くの釣り人が、早すぎるテンポでシャクリ続けていたり、フォールで十分な間をを取らずに回収してしまうような釣り方をしているのをよく目にします。
このタイプのエギは、シャクリで誘って終わり、ではなく、そこからの“見せる時間”こそが肝です。
私自身もフィールドテスト時に、ラインテンションを抜いたフリーフォール→5秒程度のステイを丁寧に繰り返した場面では、明確にイカのチェイスやバイトが増える傾向を確認できました。
逆に、テンションフォールや、速いテンポでの連続ジャーク主体の釣りに切り替えると、アタリが明らかに減少。
この経験から断言できるのは、“フラッシュブースト=止めて魅せてなんぼ”のエギだということです。
さらに、張らず緩めずの“スラックフォール”を意識するだけで、プレートの揺れ方も大きく変わることに気づいたのも印象的でした。
これにより、イカが下からじっくりと見上げている状況でも、反射アピールがしっかり効いてくれます。
テンポを落とし、“誘いすぎず、じっくり見せる”という釣り方が、フラッシュブーストを活かすための最大のコツです。
セフィアフラッシュブーストで実際に釣れたときの状況|釣れない原因も解説

ここまでは「釣れない理由」を中心に解説してきましたが、フラッシュブーストが“効く場面”ももちろん存在します。
私自身、いくつかの釣行で明確にフラッシュブーストでしか反応が得られなかったパターンがあり、「なるほど、このエギは“条件次第で武器になる”」と確信しました。
このセクションでは、私が実際に釣果を出した場面・環境・使い方を3つの視点から振り返り、どんな状況で“ハマった”のかを具体的に紹介していきます。
実際によく釣れた時間帯・潮・水質
フラッシュブーストで最も強いと感じたのは、朝まずめの澄潮+晴れという視認性の高い条件でした。
ある初秋の釣行、朝イチから入りたかった地磯での実釣中、日が出始めたタイミングで小型のイカがシャロー帯を回遊している姿を確認。
手持ちのエギの中から“見せる系”で攻める意図でフラッシュブーストの3.0号・ケイムラカラーを投入しました。
この時の状況は、潮は澄み、水深は2〜3mほどの岩礁帯、波も少なく風も弱いという安定した環境。
着水後、強く1回シャクったあとにテンションを抜いたスラックフォールを入れてしっかりステイさせると、2投目で明確なアタリが出ました。
その後も周囲の釣り人はまだ反応がない中、セフィアのフラッシュブーストエギを使っていた私だけがHIT連発。がしっかりイカに“見せて”誘えていた実感がありました。
光量・水の透明度・イカの視界に反射が届く角度、この3要素が揃ったとき、このエギは確かな武器になると感じたシーンです。
特に朝まずめは太陽の角度が低く、斜めに差し込む光が水中の反射プレートをよく光らせてくれるので、アピール効果が高いのだと分析しています。
このように、日中〜朝夕の澄潮+穏やかな条件では、フラッシュブーストの反射アピールがしっかりとイカに届き、効果を実感できる場面が多いです。
高活性な秋イカやスレていないポイントでの強み
秋の新子シーズンは、1年の中でも最もイカの活性が高く、視覚的な刺激に対する反応が非常に素直なタイミングです。
この時期、フラッシュブーストの「動かなくても誘える」=ステイ中に反射で魅せられる構造は、特に有効だと感じています。
実際に私が秋のシャローで実釣した際、一投目でしっかりステイ時間を取ったところ、底からフワッと浮いてきて抱いたというケースが何度もありました。
また、まだスレていないフィールドやプレッシャーの少ない地磯・堤防では、反射プレートの揺らめきが他のエギとの差別化になり、「先にフラッシュブーストで獲る」戦略が非常に効果的です。
一方、すでに何人もが攻めているポイントでは、「見慣れた動き」が逆に見切られる原因になることもありますが、フラッシュブーストは“止めて釣る”という別軸のアプローチができるため、リセット的な使い方としても重宝します。
こうした理由から、高活性な秋イカや、まだエギ慣れしていない個体が多いタイミングでは、フラッシュブーストの効果が最大化されやすいと実感しています。
フラッシュブーストと他の人気エギとの比較&おすすめカラー【セフィア】

フラッシュブーストのエギは独自の「反射アピール」という特性を持っていますが、他の人気エギと比べてどうなのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
実際、エギ王Kやエメラルダスといった定番エギとは設計思想も強みも異なり、それぞれに適した状況があると私は感じています。
このセクションでは、代表的な人気エギとの違いや使い分け方、そして実際に反応のよかったフラッシュブーストのおすすめカラーについて、経験に基づいて詳しく紹介していきます。
人気エギとの違いと使い分け【エギ王K・エメラルダス・パタパタ】
ここでは、私自身がよく使用する3つの定番エギとフラッシュブーストのエギ(セフィア)との違いについて解説します。
それぞれが持つ「誘い方の軸」が異なるため、状況によって明確に使い分けることが釣果につながります。
エギ王Kシリーズ|ダート&フォールの安定感が武器
ヤマシタのエギ王Kは、潮受けの良さと安定したフォール姿勢で人気の定番エギです。
特にダート幅と水中での姿勢バランスが非常に優秀で、「フォールで抱かせる釣り」との相性が抜群。
澄み潮〜中程度の濁りまで広く対応し、強めのシャクリを入れてもバランスを崩さず操作性も良好です。
私自身も、フラッシュブーストで反応が薄いときにエギ王Kへチェンジして連発したことが何度もあり、「動かして見せたいとき」はこちらを選びます。
エメラルダスシリーズ|ナチュラルでスローな誘い向き
ダイワのエメラルダスシリーズは、全体的にナチュラルな動きとスローフォールを重視した設計が特徴です。
そのためスレイカやサイト狙い、秋の新子などに対して非常に有効で、「見せて・食わせる」展開で重宝します。
フラッシュブーストと同様、ステイやスラックフォールを多用する場面ではエメラルダスに切り替えることも多いです。
ただし、アピール力は控えめなので、活性が低い状況やスレ気味の個体向きという印象があります。
イージーQパタパタシリーズ|波動で寄せるアピール特化型
デュエルのパタパタシリーズは、脚の部分がパタパタ動く独自構造によって水中で波動を発生させる設計になっています。
濁り潮・ナイトゲーム・風波が強い状況など、視認性が低いときでもしっかりイカに存在を伝えられるのが大きな強みです。
実際、私も濁り+曇天という最もフラッシュブーストが苦手な状況でパタパタだけ反応が出た経験があり、「寄せて見せる」戦略の前段として投入することも多いです。
このように、それぞれが持つアピール軸の違いを理解することで、フィールドに合わせた最適なローテーションが可能になります。
それぞれが優秀なエギであることに変わりはありませんが、「環境・タイミング・プレッシャー」の3要素に応じて使い分けることが、釣果アップへの最短ルートです。
フラッシュブーストのエギのおすすめカラーと選び方
フラッシュブーストシリーズのエギは、豊富なカラーラインナップが特徴です。
釣行時の状況やターゲットの活性に応じて、適切なカラーを選ぶことが釣果に直結します。以下に、代表的なシチュエーション別のおすすめカラーを挙げます。
アボカドケイムラ|澄み潮・晴天時に効果的なカラー
澄んだ水質と晴天時には、アボカドケイムラが効果的。
ケイムラカラーの視認性と、アボカドのナチュラルな色合いが、警戒心の強いアオリイカにも違和感を与えにくく、自然なアピールが可能です!
実際に私も1番よく釣果が上がっているカラーがこれです。
モテモテピンク|濁り潮・曇天時に効果的
視界が悪い濁り潮や曇天時には、モテモテピンクが有効です。
低視認性の状況下でもエギの存在をアピールしやすく、イカの注意を引きやすくなります。
ケイムラブルー|朝まずめ・夕まずめに効果的
光量が変化する朝まずめや夕まずめの時間帯には、ケイムラブルーがおすすめです。
ケイムラカラーの特性により、微妙な光の変化にも対応し、イカの視認性を高めます。
キンアジ|砂地・明るいボトムで効果的
砂地や明るい地形のボトムのエリアでは、キンアジが効果的です。
リアルなアジの模様とカラーの組み合わせが、ベイトフィッシュを模倣し、イカの捕食本能を刺激します。
まとめ|フラッシュブーストは釣れないわけじゃない!
「フラッシュブーストは釣れない」という声があるのは事実ですが、その多くは使う場面や誘い方を誤っていることが原因です。
実際には、光量のある澄み潮・朝夕のローライト・高活性の秋イカなど、ハマる条件では驚くほど反応を引き出せるルアーです。
また、エギ王Kやパタパタなどの他エギと組み合わせて使い分けることで、より明確にフラッシュブーストの強みが活きる場面もあります。
「止めている間に誘える」という唯一無二の武器を活かせるかどうかが、釣果を分けるポイント。
ぜひ一度、状況に合わせたセレクトと使い方で試してみてください。
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