こんにちは、つりはる編集部です。この記事は現役釣具屋店員のみきやが監修し、年間200釣行以上の管理人はるが執筆しています。
「タチウオっていつから釣れるの?」——毎年この時期になると、店頭でも一番よく聞かれる質問です。
ただ、この質問に「9月から11月です」と答えるだけでは、ほとんど役に立ちません。タチウオの接岸時期は地域で1〜2ヶ月ずれるからです。
実際、この記事を書くにあたって検索データを調べたところ、「タチウオ 時期」に関する質問のほとんどが地域名つきでした。東京湾・大阪湾・和歌山・明石・淡路島・博多湾・富山・宮城・沖縄……。みんな知りたいのは全国平均ではなく「自分の釣り場はいつか」です。
そこでこの記事では、月別の目安を出したうえで、自分の釣り場の開幕を、自分で判断する方法まで書きます。これが分かれば、来年以降もずっと使えます。
結論|堤防のタチウオは「水温20℃超え」で始まり「16℃割れ」で終わる
先に結論です。カレンダーではなく水温で覚えてください。
| タイミング | 水温の目安 | 何が起きるか |
|---|---|---|
| 開幕 | 20℃を超えたころ | 岸近くにベイトが入り、タチウオが接岸してくる |
| ピーク | 22〜25℃ | 数が出る。堤防が混む |
| 終盤 | 18℃前後 | 数は減るがサイズが上がる |
| 終了 | 16℃を割る | 深場へ落ちて岸から届かなくなる |
この基準で見ると、月のズレが説明できます。黒潮が当たる太平洋側の南のほうが早く、日本海側や北へ行くほど遅い。そして同じ湾でも、外洋に近い場所ほど早く始まります。
ただし、これはあくまで「目安」です
先に正直なことを書いておきます。
タチウオは「神出鬼没」と言われる魚です。水温という物差しは判断の助けになりますが、実際の釣り場では、その通りにならない年のほうが珍しくありません。
当編集部のホームである関西でも、開幕は毎年バラバラです。8〜9月に始まる年が多いのは確かですが、
- 昨年と3年前は、10月になってようやく釣れ始めた
- 一昨年にいたっては、冬になってから釣れた
という具合に、数ヶ月単位でズレる年が普通にあります。「去年こうだったから今年も」が通用しないのが、この魚の厄介なところです。
なので、この記事の水温の数字は「そろそろ意識し始める合図」として使ってください。そして、次に書く釣り場のタイプによる違いのほうが、実は日々の釣行では効いてきます。
エリア別のざっくりした目安
あくまで平年並みの年の目安です。当編集部は関西(大阪湾・和歌山)を主戦場にしているので、そこは実感ベース、他エリアは水温の傾向からの推定として読んでください。
| エリア | 開幕の目安 | ピーク | 終了の目安 |
|---|---|---|---|
| 和歌山(外洋寄り) | 8月ごろ | 9〜11月 | 12月〜1月 |
| 大阪湾・淡路・明石 | 8月下旬〜9月 | 9〜11月 | 12月 |
| 東京湾 | 8〜9月 | 9〜11月 | 12月〜(船なら通年) |
| 九州(博多湾など) | 8月ごろ | 9〜11月 | 12月 |
| 日本海側(富山・新潟など) | 9月ごろ | 10〜11月 | 11月〜12月 |
| 東北・北陸北部 | 9〜10月 | 10〜11月 | 11月 |
ざっくり言えば「南ほど早く、長い」。日本海側は開幕が遅いぶんシーズンも短く、ピークが秋に凝縮されます。
そもそも、なぜ夏から秋に岸へ寄ってくるのか
時期を丸暗記するより、理由を知っておくほうが応用が効きます。
タチウオが岸に寄ってくる理由はシンプルで、エサ(ベイト)が岸に寄るからです。夏から秋にかけて、イワシやアジといった小魚が岸近くに集まります。タチウオはそれを追って浅場に入ってきます。
そして水温が下がると、ベイトが沖の深場へ落ちる。タチウオもそれについていく。だから冬は堤防から届かなくなる——ただそれだけの話です。
この理屈が分かっていれば、「今年は水温が高いから、まだ釣れるかもしれない」という判断が自分でできるようになります。実際、近年は温暖化の影響でシーズンが以前より後ろにずれているという指摘も出ています。
【重要】漁港かオープンエリアかで、「時期」の意味が変わる
ここは他のサイトではあまり書かれていませんが、実際に通っている人ほど実感しているところです。
同じ「タチウオのシーズン」でも、入り込んだ漁港と、外洋に面したオープンエリアでは、まったく性質が違います。
| 釣り場のタイプ | 釣れ方 | 難易度 | こんな人向け |
|---|---|---|---|
| 入り込んだ漁港・湾内 | 群れが入れば入れ食い。入らなければ全く釣れない | 入っていれば激ヤサシイ/入っていなければ困難 | 初心者・家族連れ |
| オープンエリア(外洋向き) | 回遊待ち。当たれば釣れる | 狙って釣るのは難易度が高い | 通える人・数を打てる人 |
漁港は「入れば1ヶ月続く」ことがある
漁港タイプの釣り場の面白いところは、一度群れが入ると、調子がいい時は1ヶ月くらい湾内に居着くことがあるという点です。
回遊待ちのオープンエリアと違って、群れが「そこに溜まっている」状態になります。こうなると、毎日でも釣れます。
逆に言えば、群れが入っていない漁港は、シーズン真っ只中でも釣れません。「9月なのに全然ダメだった」という話の多くは、これです。時期の問題ではなく、その漁港に群れが入っていなかっただけ。
群れが入った漁港は、本当に何でも釣れる
これは当編集部の実体験ですが、数年前に地元の漁港へタチウオの群れが入り込んだ年がありました。
その時どうなったかというと、サビキ、泳がせ釣り、アジング用の小さいワーム、シーバス用ルアー——タチウオ用のワーム以外でも、どんな釣りでもタチウオが釣れました。
専用のタックルを持っていない人が、たまたま投げた仕掛けで釣れてしまう。そういう状態です。あの時期は、堤防にいた全員が釣っていました。
だからこそ、「群れが入っているかどうか」の情報を掴むことが、時期を知ること以上に大事になります。釣具屋の釣果ボードやSNSで、特定の漁港の名前が連日出ていたら、それが入っているサインです。
初心者を連れて行くなら、迷わず漁港
この性質を踏まえると、答えは明確です。
- 初心者・家族を連れて行く→ 群れが入っている漁港を探す。入っていれば本当に簡単
- 自分の腕で釣りたい・数を伸ばしたい→ オープンエリアで回遊を読む
オープンエリアで「狙って」釣るのは、正直かなり難易度が高いです。回遊のタイミングを当てにいく釣りになるので、通って初めて見えてくるものがあります。
初めての1匹を確実にしたいなら、時期を調べるより、今どこの漁港に群れが入っているかを調べるほうが早いです。
【地域別】タチウオの時期はどれくらいズレるのか
検索データを見ると、タチウオの時期に関する質問の大半が地域名つきでした。ここではよく聞かれるエリアについて、水温の傾向をもとに整理します。
繰り返しになりますが、当編集部の実感が使えるのは関西だけです。他エリアは「そのエリアの平年水温が20℃を超える時期」からの推定として読んでください。最終的には、後述する方法でご自身の釣り場を確認するのが確実です。
関西(大阪湾・和歌山・明石・淡路島)
ここは当編集部の主戦場です。傾向としては、和歌山(外洋側)が先に始まり、少し遅れて大阪湾の奥まで入ってくるという流れになります。
| エリア | 開幕 | ピーク | 備考 |
|---|---|---|---|
| 和歌山 | 8月ごろ | 9〜11月 | 外洋に近いぶん早い。サイズも期待できる |
| 大阪湾(泉州・岸和田周辺) | 8月下旬〜9月 | 9〜11月 | 堤防が非常に混む |
| 明石・淡路島 | 9月ごろ | 9〜11月 | 潮が速いエリア。潮止まり前後が狙い目 |
| 神戸周辺(人工島など) | 9月ごろ | 9〜11月 | 常夜灯まわりが中心 |
関西は「秋のタチウオ」が完全に文化として定着しているエリアです。9月に入ると、どこの堤防も夕方から人でいっぱいになります。
ただしこの表どおりに来ない年のほうが多いのが実際のところです。当編集部の地元でも、10月にようやく始まった年が2回、冬になってから釣れた年が1回あります。「毎年この時期」と決めつけないほうがいい魚です。
東京湾
東京湾は船のタチウオが非常に盛んなエリアで、船であればほぼ通年釣果が出ています。
興味深いのは、近年、東京湾では冬場の水温上昇によってタチウオが年中釣れるようになってきたという指摘があることです。かつては越冬のために湾外へ出ていた個体が、湾内に留まるようになったと考えられています。
陸っぱりに関しては、8〜9月ごろから秋にかけてがメインシーズンです。
九州(博多湾・大分・宮崎など)
水温が高いぶん開幕は早めで、8月ごろから期待できます。豊後水道など潮通しの良いエリアは、サイズも出やすい傾向があります。
日本海側(富山・新潟・山陰など)
開幕が遅く、シーズンも短いのが特徴です。9月ごろから始まり、10〜11月に凝縮されます。
特に新潟あたりはタチウオの生息域の北限に近いとされており、そのぶん脂の乗りが良いとも言われます。シーズンは短いですが、当たれば良い思いができるエリアです。
静岡(駿河湾・焼津・沼津・清水)
駿河湾は水深が深く、岸近くまで一気に落ち込んでいる地形が多いエリアです。そのぶん、条件が合えば良型が岸から狙えます。時期としては秋が中心になります。
東北・北海道
安定して狙えるエリアとは言いにくいのが正直なところです。近年は温暖化で北上しているという話もありますが、シーズンは9〜11月と短く、年による差も大きくなります。
沖縄
水温が高いため通年生息していますが、本州のような「秋の風物詩」的な釣りにはなっていません。狙うなら船が中心になります。
結局のところ、地域別の表はあくまで出発点です。次の章で書く方法を使えば、どのエリアでも自分で判断できるようになります。
【本題】自分の釣り場の開幕を、自分で判断する方法
エリア別の表は便利ですが、年によって1ヶ月近くズレます。猛暑の年は早まり、冷夏の年は遅れる。だから毎年、表を見るだけでは足りません。
当編集部がやっているのは、次の3つを見ることです。
① 海水温を見る(これが一番確実)
気象庁の「日別海面水温」や、各地の漁協・水産試験場が出している水温情報を見れば、自分の釣り場に近い海域の水温がほぼ毎日わかります。
20℃を超えてきたら、そろそろ入ってくる。これだけ覚えておけば、周りが騒ぎ出す前に第一陣を叩けます。
逆にシーズン終盤は、16℃を割った時点で堤防はほぼ終わりと判断して構いません。そこから先は深場に落ちるので、船の釣りに切り替わります。
② ベイト(エサ)が入っているかを見る
タチウオはベイトを追って接岸します。つまり、タチウオより先にベイトが入ります。
- 常夜灯の下に小魚が溜まり始めた
- サビキでアジ・イワシが釣れ出した
- 水面がザワつく(ベイトが追われている)
この3つのどれかが見えたら、タチウオはもう射程に入っていると思っていいです。ベイトがいない釣り場に、タチウオだけが居ることはまずありません。
③ 釣具屋の店頭を見る(意外と最速)
これは店員だから言えることですが、ワインド用のワームとジグヘッドが減り始めたら、もう始まっています。釣果情報がネットに出るより、店頭の在庫が動くほうが早いです。
店員に「タチウオ、もう出てます?」と一言聞くのが、実は一番手っ取り早い情報収集だったりします。釣具屋は毎日、釣ってきた人の話を聞いています。
【月別】タチウオシーズンの流れと狙い方
関西の堤防を基準に、月ごとの状況をまとめます。
7〜8月|開幕。数は少ないがサイズは良い
シーズンの走りです。まだ数はまとまりません。ただし、この時期に釣れる個体は指3本以上の良型が混じりやすいのが特徴です。
人が少ないのも大きな利点です。ピーク時の堤防は本当に混むので、「釣り座を選べる」という一点だけでも、走りを狙う価値があります。
狙い方はやや深めを丁寧に。まだ岸に寄り切っていないので、飛距離とレンジで探る釣りになります。
9〜11月|ピーク。数もサイズも狙える
ここが本番です。数が出るうえに、後半になるほどサイズも上がってきます。初めてタチウオを釣るなら、迷わずこの時期を選んでください。
一方で堤防は混みます。有名ポイントは日没2時間前には場所がありません。この時期は「早く行く」ことがそのまま釣果に直結します。
釣り方はワインドが主役になります。手返しが効くぶん、数を伸ばせます。
12月〜1月|終盤。数は減るがドラゴンのチャンス
水温が下がり、数は明確に減ります。ただし残っている個体は大きい。いわゆる「ドラゴン」と呼ばれる指5本クラスが出るのはこの時期です。
狙い方は重めのジグで底付近を。レンジが深くなるので、夏と同じ感覚で表層を引いても当たりません。
2〜6月|堤防からはオフシーズン
正直に書くと、この時期に堤防からタチウオを狙うのは効率が悪いです。沖の深場にいるため、船でないと届きません。
船のタチウオジギング・テンヤはほぼ通年成立するので、どうしてもこの時期に釣りたいなら船が選択肢になります。
タチウオが釣れる時間帯|日没前後の1〜2時間に集中する
時期と同じくらい大事なのが時間帯です。というより、タチウオは時間帯で釣果がほぼ決まります。
| 時間帯 | 期待度 | コメント |
|---|---|---|
| 日中 | △ | 深場にいる。堤防からは厳しい |
| 夕マズメ(日没前後) | ◎ | 最大の時合い。ここだけは外せない |
| 日没後〜2時間 | ○ | まだ十分釣れる。ここまでが勝負 |
| 深夜 | △〜○ | 常夜灯まわりならポツポツ |
| 朝マズメ | ○ | 夕マズメほどではないが釣れる |
空が赤くなってから完全に暗くなるまでの数十分。ここが最も濃い時間です。この間にライン結びやルアー交換をしていると、その日の釣果は半分になります。
だから当編集部では、明るいうちに準備をすべて終わらせます。ワインドのジグヘッドにワームを刺した状態のものを、あらかじめ2〜3セット作っておくだけで、暗くなってからの交換が数秒で済みます。
潮回りは関係ある?|「大潮ならいい」は思い込み
「タチウオは大潮がいいんですよね?」もよく聞かれます。
結論から言うと、大潮が絶対とは限りません。当サイトでは1,000回以上の実釣データで潮回りごとの釣果を検証していますが、大潮には「ハズレ」も少なくないという結果が出ています。
タチウオに関して言えば、大事なのは潮の大小そのものではなく「日没の時間帯に、潮が動いているかどうか」です。
| 潮回り | タチウオでの評価 | 理由 |
|---|---|---|
| 大潮 | ○(ただしムラあり) | 動きすぎて手前を素通りすることがある |
| 中潮 | ◎ | 適度に動く。総合的に一番安定する |
| 小潮 | ○ | 動く時間が短いぶん、時合いが読みやすい |
| 長潮・若潮 | △ | 動きが鈍い。ただし全く釣れないわけではない |
潮見表を見るときは「潮の大小」ではなく「日没時に潮が動いているか」を見てください。動き出しと日没が重なる日が、いちばん期待できます。
釣り方によっても「ベストな時期」は変わる
同じタチウオでも、釣り方によって向いている時期が違います。ここを知っておくと、シーズンの端でも釣りが成立します。
| 釣り方 | 向いている時期 | 理由 |
|---|---|---|
| ワインド(ルアー) | 9〜11月のピーク | 手返しが効く。数が出る時期と相性が最高 |
| メタルジグ | 開幕〜終盤まで通年 | 深いレンジを探れるので、走りと終盤に強い |
| テンヤ引き釣り | ピーク〜終盤 | エサの匂いで食わせる。渋い時期に強い |
| 電気ウキ釣り | 終盤(低活性期) | じっくり見せられる。動きが鈍い個体に効く |
覚えておくと得なのは、シーズン終盤ほどエサ釣りが強くなるということです。水温が下がって動きが鈍った個体は、速いルアーを追い切れません。ルアーで反応がなくなってきたら、ウキ釣りに切り替えると釣果が戻ることがあります。
船のタチウオは時期が違う
陸っぱりが「夏〜冬」なのに対して、船のタチウオはほぼ通年成立します。沖の深場にいる個体を直接狙えるからです。
つまり2〜6月のオフシーズンにどうしてもタチウオを釣りたいなら、船が答えになります。陸っぱりとは使うルアーの重さがまったく違う(80〜150g)ので、タックルは別物と考えてください。
天気と時期の関係|曇り・雨の日はチャンス
時期が合っていても、日によって釣果は変わります。タチウオに関して言えば、光の量がかなり効きます。
| 条件 | 評価 | 理由 |
|---|---|---|
| 曇り | ◎ | 暗くなるのが早い=時合いが長い |
| 小雨 | ○ | 足場に注意。ただし人が減るので釣り座は選べる |
| 快晴・満月 | △ | 明るすぎると警戒される傾向 |
| 強風 | × | ラインが流されて釣りにならない。安全面でも避ける |
特に「曇りの日は時合いが伸びる」というのは、実感としてもはっきりあります。日没の時間は同じでも、暗くなり始めるのが早いぶん、タチウオが浮いてくるのも早い。結果として釣れる時間が長くなります。
逆に満月で快晴の夜は、渋くなることが多いです。その場合はグロー(夜光)を強くしすぎず、ナチュラル寄りのカラーを混ぜてみてください。
時期とサイズの関係|ドラゴンはいつ釣れる?
タチウオのサイズは指◯本で表します。実際に釣り上げて、体高に指を当てて何本分かで測る、あの数え方です。
| 呼び方 | 目安 | よく釣れる時期 |
|---|---|---|
| 指2本 | 〜60cm程度 | ピーク(9〜11月)に最も多い |
| 指3本 | 70cm前後 | 通年混じる。走りにも多い |
| 指4本 | 90cm前後 | 終盤に増える |
| 指5本(ドラゴン) | 1m超 | 12〜1月の終盤が本命 |
「数を釣りたいならピーク、サイズを狙うなら走りか終盤」。これがシンプルな結論です。
ちなみに、指2本クラスは食味も抜群です。小さいから美味しくないということは全くないので、数釣りシーズンに持ち帰って刺身や塩焼きにするのは十分おすすめできます。
時期が合っていても釣れない場所はある
最後に、時期と同じくらい大事な「場所」の話です。シーズン真っ只中でも、釣れない堤防は釣れません。
タチウオが釣れる場所の共通点
- 常夜灯がある|光にベイトが集まり、それを追ってタチウオが来る
- ある程度の水深がある|浅すぎる場所には入ってこない
- 潮通しが良い|港の一番奥より、外洋に面した側
- ベイトが確認できる|これが最重要
逆に言えば、「常夜灯があって、水深があって、ベイトがいる」場所を見つけられれば、時期さえ合えばまず釣れます。
釣り場情報はどう集めるか
当編集部が実際にやっている順番はこうです。
- ① 釣具屋の釣果ボード|最速かつ一番正確。写真つきで日付が入っている
- ② SNSの地域名+タチウオ検索|リアルタイム性が高い
- ③ 現地を昼間に下見|足場・水深・常夜灯の位置を明るいうちに確認しておく
③は地味ですが効きます。タチウオは暗くなってからが本番なので、初めての釣り場に暗くなってから入るのは危険です。足場の確認は明るいうちに済ませてください。
時期ごとに変わる装備・持ち物
見落とされがちですが、タチウオは時期によって必要な装備が変わります。特に終盤は、装備を間違えると釣りどころではなくなります。
| 時期 | 気をつけること | あると良いもの |
|---|---|---|
| 7〜8月(開幕) | まだ暑い。日没まで待つ時間がしんどい | 虫除け・水分・薄手の長袖 |
| 9〜11月(ピーク) | 混雑。釣り座の確保 | 早めの到着・ヘッドライト予備・フィッシュグリップ |
| 12〜1月(終盤) | 寒さで手が動かない | 防寒着・ネックウォーマー・使い捨てカイロ |
どの時期でも必須なのがフィッシュグリップとプライヤーです。タチウオの歯は本当に危険で、素手で掴むと簡単に切れます。釣れてからフックを外す作業のほうが、実は一番ケガをしやすい場面です。
あとはヘッドライト。暗くなってから本番なので、これが無いと何もできません。予備の電池まで含めて準備してください。
時期を外してしまったら?|代わりに狙える魚
せっかく行ったのにシーズンが合っていなかった、ということもあります。タチウオの時期と重なる(あるいは前後する)魚を知っておくと、無駄足になりません。
| 時期 | タチウオの状況 | 代わりに狙える魚 |
|---|---|---|
| 初夏(6〜7月) | まだ早い | アジ・キス・青物の走り |
| 秋(9〜11月) | ピーク | 青物・アオリイカ・アジ(全部釣れる最高の季節) |
| 冬(12〜2月) | 終盤〜終了 | メバル・カサゴ・アジ(尺アジ狙い) |
| 春(3〜5月) | オフ | メバル・アオリイカ・シーバス |
秋はタチウオ以外も全部釣れる季節なので、1本のロッドで複数を狙える組み立てにしておくと効率が上がります。
よくある質問
Q. タチウオは何月から釣れますか?
A. 関西の堤防なら8月ごろから、日本海側や北のエリアは9月ごろからが目安です。ただし年による変動が大きいので、海水温が20℃を超えたかで判断するのが確実です。
Q. いつまで釣れますか?
A. 水温が16℃を割るまでが目安です。関西なら12月〜1月、日本海側なら11月〜12月あたりで堤防からは厳しくなります。船であればほぼ通年狙えます。
Q. 昼間でも釣れますか?
A. 堤防からは厳しいです。日中は深場にいるので、重めのジグで深いレンジを探る釣りになります。まずは夕マズメを狙ってください。
Q. 一番釣れる時期はいつですか?
A. 数なら9〜11月、サイズなら12〜1月です。初めてタチウオを狙うなら、迷わず9〜11月にしてください。数が出るぶん、確実に1匹に近づけます。
Q. タチウオが美味しい時期はいつですか?
A. 脂が乗るのは秋から冬にかけてです。ちょうど釣期のピークと重なるので、釣って美味しい時期=食べて美味しい時期になります。
Q. シーズンのはずなのに全然釣れません。なぜ?
A. その釣り場に群れが入っていない可能性が高いです。特に入り込んだ漁港は、群れが入るか入らないかで釣果が0か100かに分かれます。時期を疑う前に、今どこに群れが入っているかを調べてみてください。
Q. 初心者を連れて行くなら、どこがいいですか?
A. 群れが入っている漁港です。入っている時の漁港は本当に簡単で、サビキや泳がせ釣りにまで食ってくることがあります。逆にオープンエリアは回遊待ちになるので、狙って釣るのは難易度が上がります。
Q. 今年はもう始まっていますか?
A. お住まいの地域の海水温を確認してください。20℃を超えていれば、もう入り始めている可能性が高いです。あわせて、近くの釣具屋の釣果ボードを見るのが最速です。
Q. 開幕直後と最盛期、どちらが狙い目ですか?
A. 数を釣りたいなら最盛期、快適に釣りたいなら開幕直後です。開幕直後は数が出ないかわりに人が少なく、釣り座を選べます。しかも良型が混じりやすいので、決して悪い選択ではありません。
Q. 潮見表はどこを見ればいいですか?
A. 潮の大小ではなく、日没の時刻に潮が動いているかを見てください。満潮・干潮のちょうど間(動いている時間帯)と日没が重なる日が理想です。
Q. 時期が合えば初心者でも釣れますか?
A. 釣れます。タチウオはポイントさえ合っていれば、釣ること自体は比較的やさしい魚です。しかも普段まず見ない銀色の魚なので、初めての人を連れて行くと確実に喜んでもらえます。ルアー選びは下の記事にまとめました。
この記事の調べ方について
この記事は次の情報をもとに構成しています。
- 当編集部の実釣|大阪湾・和歌山を主戦場とした年間200釣行以上の経験
- 1,000回以上の実釣データ|潮回りごとの釣果検証(当サイトの別記事で公開)
- 店頭での情報|現役釣具屋店員として、日々釣果を聞いている立場からの体感
- 年ごとのブレも隠していません|「毎年8〜9月」と言い切るほうが記事としては綺麗ですが、実際は10月開幕の年も冬に釣れた年もあったので、そのまま書きました
- 検索データの分析|「タチウオ 時期」の質問の大半が地域名つきだったことを踏まえ、地域差の説明と自分で判断する方法に重点を置きました
関西を基準に書いていることは、あえて明記しました。全国の釣り場を実際に回ったわけではないので、他エリアについては水温の傾向からの推定であることを正直にお伝えしておきます。だからこそ、「自分の釣り場を自分で判断する方法」のほうを重視しました。
まとめ|カレンダーより「水温」と「群れが入っているか」
- 堤防のタチウオは水温20℃超えで開幕、16℃割れで終了
- 南ほど早く、長い。日本海側は遅く、短い
- 数なら9〜11月、サイズ(ドラゴン)なら12〜1月
- 時間帯は日没前後の1〜2時間に集中する。準備は明るいうちに
- 潮は大小より「日没時に動いているか」。総合的には中潮が安定
- ベイトがいない釣り場に、タチウオだけが居ることはない
- ただしタチウオは神出鬼没。10月開幕の年も、冬に釣れた年もある
- 漁港は群れが入れば1ヶ月続くこともある。入っていなければシーズンでも釣れない
- 初心者を連れて行くなら時期より「今どこに群れが入っているか」を調べる
タチウオは、時期と時間帯さえ合わせられれば初心者でもしっかり結果が出る釣りです。今シーズン、いい1匹に出会えることを願っています。


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