こんにちは、つりはる代表のはるです。私はこれまで1000回以上の釣行を重ね、潮回りごとの釣果を記録し続けてきました。
若潮(わかしお)とは、長潮の翌日にあたる潮回りのことです。止まりかけていた潮の干満差が再び大きくなり始めることから、「潮が若返る日」としてこの名が付いています。
そして釣り人の間では、長潮とセットで「釣れない潮」の代表のように扱われています。——ですが、1000回の実釣データで見ると、若潮は長潮とはまったく別物です。「動き出し」を取れるかどうかで、当たり日にも外れ日にも化けます。この記事では、若潮の仕組みから攻略法まで、実釣データをもとに解説します。
若潮とは?|潮回りの中での位置と「若返る」の意味
潮回りは月の満ち欠けに合わせて、約15日でひと回りします。若潮はそのサイクルの「折り返し地点」です。
| 潮回り | 干満差 | 位置づけ |
|---|---|---|
| 大潮 | 最大 | 新月・満月の前後。潮が最もよく動く |
| 中潮 | 大きい | 大潮の前後。バランスが良い |
| 小潮 | 小さい | 潮の動きが緩やかになる |
| 長潮 | 最小 | 干満がダラダラと続く「潮止まりの底」 |
| 若潮 | 小さい→回復へ | 長潮の翌日。潮が再び動き出す転換点 |
大潮 → 中潮 → 小潮 → 長潮 → 若潮 → 中潮 → 大潮…という順番で繰り返され、若潮は月に2回やってきます。
「若返る」=潮の動きが復活し始める日
長潮で最小まで縮んだ干満差が、若潮から再び広がり始めます。「死んでいた潮が生き返る」——これが若潮の本質です。
つまり若潮は、「動かない日」ではなく「動き出す日」。この違いが、釣果に直結します。
「若潮は釣れない」は本当か?|1000回の実釣データでの位置づけ
結論から言うと、私のデータでは若潮は「長潮よりも明確に釣れる潮」です。
| 潮回り | 私の実釣での釣果傾向 | ひとこと |
|---|---|---|
| 大潮 | 最も釣果が出やすい | ただしハズレの日もある |
| 中潮 | 安定して良い | 時合いが読みやすい |
| 小潮 | 悪くない | 「釣れない」の印象より実際は釣れる |
| 若潮 | ムラが大きい(当たれば強い) | 動き出しを取れるかで両極端 |
| 長潮 | 最も釣果が出にくい | シリーズ随一の我慢の潮 |
若潮の特徴は「ムラの大きさ」です。1日を平均すると小潮に届かない日もありますが、潮が動き出した瞬間に時合いが集中するため、そこに立ち会えた日は大潮並みに釣れたことが何度もあります。
「若潮=釣れない」ではなく「若潮=時合いが短く、濃い」が実態です。
なぜ「釣れない」と言われるのか
- 長潮とセットで語られるから|「長潮・若潮」とひとくくりにされがち
- 1日ダラダラ釣りをすると平均点が低いから|時合い以外の時間が長い
- 干満のリズムが変則的だから|満潮・干潮の回数やタイミングが読みにくい日がある
裏を返せば、時合いを狙い撃ちできる人にとっては、悪い潮ではありません。
若潮が狙い目になる3つの理由
① 「動き出し」に時合いが集中する
魚の活性は「潮が動いているかどうか」に強く影響されます。長潮でほぼ止まっていた潮が動き出す若潮は、魚にとっても「食事再開の合図」になります。
お腹を空かせた魚が、動き出した潮と一緒に捕食を始める——この最初の動き出しが、若潮最大のチャンスです。
② 釣り人が少ない
「長潮・若潮は釣れない」と信じている人が多いぶん、人気ポイントでも場所が取りやすいのが若潮です。
一級ポイントに入れること自体が釣果への近道なので、混雑がストレスの人ほど、若潮の恩恵は大きいです。
③ プレッシャーが抜けて魚がスレていない
前日の長潮も人が少ないため、2日連続で叩かれていないポイントが多くなります。スレたシーバスや警戒心の強いチヌには、これが効きます。
若潮の攻略法|「動き出し」に合わせる3ステップ
① タイドグラフで「潮が動く時間」を先に決める
若潮の日は、行き当たりばったりが一番負けます。釣行前にタイドグラフを見て、グラフの傾きが大きくなる時間帯(=潮が動く時間)を特定してください。
- グラフが急な時間=潮が動く=時合いの候補
- グラフが平らな時間=潮止まり=休憩・移動・仕掛けの準備
- 「満潮・干潮の前後2時間」より「傾きの急な2時間」を優先
② 朝夕マズメと「動き出し」が重なる日を選ぶ
潮の動き出しとマズメが重なると、若潮でも爆発します。逆に、動き出しが真っ昼間の日は期待値が下がります。同じ若潮でも「良い若潮」と「厳しい若潮」がある——ここを見分けられると強いです。
③ 潮が動く場所に立つ
干満差が小さい日は、もともと流れが効く場所ほど有利です。
- 水道・海峡部・堤防の先端|地形で潮が絞られて速くなる
- 河口|川の流れがあるため、潮が小さくても水は動く
- 船道・ミオ筋|水深変化で流れが集中する
「潮が小さいなら、流れの集まる場所へ」——これは小潮・長潮にも共通する鉄則です。
若潮で狙いやすい魚・釣り方
| ターゲット | 若潮との相性 | 理由 |
|---|---|---|
| 根魚(カサゴ・ハタ) | ◎ | 潮の影響を受けにくい居着きの魚 |
| チヌ(クロダイ) | ◎ | 居着き傾向が強く、警戒心も薄れている |
| シーバス | ○ | 河口なら川の流れでカバーできる |
| アジ(アジング) | ○ | 常夜灯まわりの居着きアジは潮が小さくても口を使う |
| アオリイカ(エギング) | ○ | 動き出しのタイミングに時合いが出やすい |
| 回遊青物 | △ | 潮任せの回遊魚は影響を受けやすい。マズメ勝負 |
基本方針は「居着きの魚を丁寧に釣る日」です。回遊待ちの釣りは分が悪いので、足元の根魚・チヌ・港湾シーバスに切り替えるのが、若潮の賢い立ち回りです。
若潮の日のタイドグラフはここを見る
若潮前後のタイドグラフには、他の潮回りにない特徴があります。ここが読めると、時合いの予測精度が一段上がります。
満潮・干潮が「1日1回ずつ」になる日がある
通常、満潮と干潮は1日にほぼ2回ずつ訪れます。ところが長潮〜若潮の時期は、満潮・干潮が1日1回ずつしかない変則的な日が発生します。
この日は潮の上げ下げが半日がかりでダラダラ続くため、「今どっちに動いているのか」が分かりにくくなります。感覚ではなくタイドグラフで確認するのが、若潮攻略の大前提です。
見るべきは「高さ」ではなく「傾き」
- 傾きが急=潮が速く動いている=チャンス
- 傾きが緩い・平ら=潮が緩い=食いが落ちやすい
- 傾きが変わる変曲点=流れの向きが変わる=時合いの合図
若潮の日は満干差そのものが小さいので、「満潮の2時間前」のような時刻ベースの経験則が通用しにくいです。グラフの形そのものを見てください。
潮汐アプリは「潮回り表示」があるものを
タイドグラフアプリや気象サイトの潮汐ページには、その日の潮回り(大潮・中潮・小潮・長潮・若潮)が表示されます。釣行計画の段階で「今週の若潮はいつか」を把握しておくと、混雑を避けた場所選びまで含めて先回りできます。
実釣で感じてきた「若潮の時合いの出方」
1000回の釣行記録から見えてきた、若潮の日に共通するパターンを挙げておきます。
時合いは「短く、突然来る」
大潮や中潮のように「そろそろ動くから準備しよう」という助走がなく、止まっていた潮がフッと効き出した数十分に食いが集中する印象です。
だから若潮の日は、潮が動いていない時間も竿を出し続けている人が勝ちます。「動いてないから休憩」で外すのが、一番もったいない負け方です。
「昨日ダメだった場所」が急に生き返る
前日は長潮——つまり最も釣れない潮です。前日の釣果情報が悪くても、それは長潮のせいであって、ポイントの魚が抜けたわけではありません。
長潮の悪い釣果情報を見て場所を変えるのは、若潮では悪手になりがちです。魚は残っています。潮が動けば口を使います。
ベイトの動きが先に変わる
潮が効き出す少し前から、足元の小魚や水面の気配が変わることがよくあります。イワシの群れが動き出す、ボラが跳ね始める——ベイトの変化はタイドグラフより早い「生の時合い予報」です。竿を出しながら観察してください。
潮回り別の徹底解説|シリーズ一覧
これで大潮・中潮・小潮・長潮・若潮の5記事が揃いました。すべて同じ1000回の実釣データをもとに書いています。次の釣行の潮に合わせてどうぞ。




潮回り全体の総合ガイドもあります。5つの潮の比較・魚種別の相性早見表はこちらにまとめました。

よくある質問
Q. 若潮はいつ?月に何回ありますか?
長潮の翌日で、月に2回です。潮汐アプリやタイドグラフに「若潮」と表示されるので、そこで確認できます。
Q. 若潮と長潮、どちらが釣れますか?
私のデータでは明確に若潮です。長潮は潮が止まりきった「底」、若潮は動き出す「回復日」。同じ扱いをされがちですが、性格は逆と言っていいくらい違います。
Q. 若潮の由来は?
「潮が若返る」からです。長潮で最小になった干満差が、この日から再び大きくなっていくことに由来します。
Q. 結局、釣りに行くべき潮はどれですか?
行ける日に行くのが正解です。潮より「マズメと潮の動きが重なるか」のほうが影響は大きいというのが、1000回釣行しての実感です。若潮でも、動き出しさえ取れれば十分釣りになります。
Q. 「わかしお」で合っていますか?読み方は?
「わかしお」で合っています。潮汐表では「若」と略されることもあります。
Q. 大潮と若潮、どちらに釣行すべきですか?
選べるなら大潮・中潮です。私のデータでも釣果の平均値は大潮が上です。ただし大潮は人も多いので、「静かな釣り場でじっくりやりたい」ならあえて若潮を選ぶ価値があります。
まとめ|若潮は「動き出しを取る日」
- 若潮は長潮の翌日、潮が若返る転換点(月2回)
- 「釣れない」は半分ウソ。時合いが短く濃いだけ
- タイドグラフの傾きが急になる時間を狙い撃つ
- 場所は流れの集まる所(水道・先端・河口)
- 居着きの魚(根魚・チヌ・港湾シーバス)中心に組み立てる
潮を理由に釣行をやめるのは、もったいない。若潮の「動き出し」に立ち会えたときの爆発力は、大潮に負けません。


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