こんにちは、現役釣具屋店員のみきやです。チニングを始めたいお客さんから、一番お金の話になるのがロッドです。
「今持ってるシーバスロッドじゃダメですか?」
これ、本当によく聞かれます。先に答えを書きます。代用はできます。ただし「何を諦めるか」は把握しておいてください。
私はこれまでチニング用のロッドを20本以上所有してきました。店頭で触ったものまで含めれば50本を超えます。そのうえで、正直に書きます。
最初から専用ロッドを買う必要はありません。手持ちのロッドで始めて、物足りなくなってから買えばいい。ただし代用が効くロッドと、効かないロッドがはっきりあります。
この記事では、手持ちロッド別に代用できるかを判定した表から始めて、選び方、そして10本のスペックを全部並べた比較表まで載せました。価格は1万円以下から4万円台までカバーしています。
おすすめの機種から見たい方は、チニングロッド10本のスペック比較表へどうぞ。価格帯別に3本ずつ挙げています。
チニングロッドは代用できる?|手持ちロッド別の判定
まず結論から。手持ちのロッドで代用できるかどうかの一覧です。
| 持っているロッド | 代用 | 何が起きるか |
|---|---|---|
| エギングロッド | ◎ かなり使える | 長さも硬さもほぼそのまま。最有力 |
| バス用ベイトフィネス | ◎ かなり使える | フリーリグとの相性が良い。短めなので足元向き |
| ロックフィッシュロッド | ○ 使える | やや硬めだが成立する |
| シーバスロッド | △ 条件つき | 8ft台なら長すぎる。硬さも余りがち |
| メバル・アジングロッド | △ 条件つき | 柔らかすぎてシンカー10gが投げられない |
| 磯竿・投げ竿 | × 厳しい | ルアーを操作する釣りには向かない |
一番使えるのはエギングロッドです。チニングロッドと長さも硬さもほとんど同じだからです。エギングをやっている人なら、新しく買う前にまず投げてみてください。
なぜエギングロッドが一番なのか
スペックを並べると理由が分かります。
| エギングロッド(一般的な8ft) | チニングロッド | |
|---|---|---|
| 長さ | 8ft前後 | 7〜8ft |
| 硬さ | ML | ML |
| ルアー重量 | エギ3〜4号(約12〜20g) | 4〜18g |
| 適合PE | 0.6〜1.0号 | 0.6〜1.0号 |
数字がほぼ重なっています。チニングで使うシンカーは5〜10g、エギ3号が約15gなので、投げる重さの帯もほぼ同じ。そのまま使えると言っていいレベルです。
実際、店頭でも「エギングロッドがあるなら、まずそれで行ってみてください」と伝えています。それで1匹釣ってから専用ロッドを考えても、まったく遅くありません。
シーバスロッドは「長さ」がネックになる
一番よく相談されるのがシーバスロッドですが、ここは条件つきです。
問題は長さ。シーバスロッドは8.6ft〜9.6ftが主流ですが、チニングは7〜8ftが標準です。1〜2ft長いだけで、次のことが起きます。
- 足元や壁際を撃ちにくい。チニングは近距離が効く釣り
- ボトムの操作が大雑把になる。長いぶん穂先の動きが伝わりにくい
- 一日中ズル引くと疲れる。長いロッドは重い
硬さも余りがちです。シーバスロッドはML〜Mが多く、20〜30gのルアーを想定しています。シンカー5〜10gだとロッドが仕事をしません。
ただし、8ft前後のライトなシーバスロッドなら十分いけます。「シーバスロッドだからダメ」ではなく、「長さが8ft台前半までなら使える」と考えてください。
アジング・メバリングロッドは投げられない
こちらは柔らかすぎるのが問題です。適合ルアーが1〜7g程度なので、シンカー10gを投げると、ロッドが曲がりきって折れる危険があります。
軽いシンカー(5g前後)で浅場を狙うなら成立しなくもないですが、チニングの基本である10gが投げられない時点で、釣りの幅がかなり狭くなります。
使っているシンカーの重さについては、こちらでまとめています。

代用するときに我慢することになる点
正直に書いておくと、専用ロッドとの差は確実にあります。
- ボトムの感度。石なのかカキ殻なのかが分かりにくい
- アタリの取りやすさ。チヌの「コツ」という前アタリを拾いにくい
- 疲れにくさ。一日ズル引くと自重の差が効いてくる
ただ、これらは「釣れないから困る」ではなく「もっと快適に釣れる」という話です。代用ロッドでもチヌは釣れます。まず1匹釣って、この釣りが自分に合うか確かめるほうが先です。
チニングロッドの選び方|4つだけ見れば決まる
専用ロッドを買うと決めたら、見るところは4つです。
| 項目 | 結論 | 理由 |
|---|---|---|
| 長さ | 7〜8ft(7.6ftが基準) | 足元も沖もこなせる。8ft超は近距離が窮屈 |
| 硬さ | ML | シンカー5〜10g+ワームにちょうど合う |
| ティップ | ソリッドかチューブラー | アタリ重視ならソリッド |
| リール | スピニング or ベイト | 最初はスピニングで問題ない |
長さ|迷ったら7.6ft
7フィート6インチ(約2.29m)が最も標準的です。迷ったら76を選んでおけば、釣り場を選ばず使えます。
小場所や繊細な釣りが中心なら7.1〜7.2ft、広い河口やサーフなら8ft台へ振ります。ただし8ft台に入ると自重が110g前後まで増えるので、遠投性能と引き換えに疲れが増えることは知っておいてください。
長さ別の使い分けと、番手の数字の読み方は、こちらで詳しく解説しています。

硬さ|MLを選ぶ
ML(ミディアムライト)一択と考えて構いません。私も基本はMLを使っています。
理由はチニングの標準リグがシンカー10g+ワームで約13.4gになるのに対し、Lクラスの適合上限は10〜12g前後のことが多いからです。機種によっては、標準的なリグで既に上限を超えます。
LとMLの違い、Mは必要か、同じML表記でも中身が違う問題は、こちらで詳しく解説しています。

ティップ|ソリッドとチューブラーの違い
| タイプ | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| ソリッド(-S表記) | 穂先が詰まっていて柔らかい。食い込みが良い | アタリを弾きたくない人 |
| チューブラー | 中空で張りがある。操作性とパワーが出る | 積極的に動かす人・大型狙い |
型番の末尾に「-S」が付いていればソリッドです。「76ML-S」ならソリッド、「76ML」ならチューブラー。買うときにここを見落とす人が本当に多いので、注意してください。
迷ったらソリッドを選んでください。チヌのアタリは小さいので、穂先が柔らかいほうが弾きにくい。私が店頭で勧めるのも、基本はソリッドです。
スピニングとベイト|最初はスピニングでいい
| スピニング | ベイト | |
|---|---|---|
| 扱いやすさ | ◎ 簡単 | △ 慣れが要る |
| 飛距離 | ◎ | ○ |
| 手返し | ○ | ◎ 片手で操作できる |
| トラブル | 少ない | バックラッシュがある |
最初の1本はスピニングで問題ありません。遠投が効いて、ライントラブルも少ない。チニングの人口も、スピニングのほうが多いです。
ベイトは手返しの良さが武器です。片手でキャストから回収までできるので、テンポよく撃っていく釣りに向いています。バス釣り経験者なら、最初からベイトでも構いません。
ラインの選び方はスピニングとベイトで変わります。こちらでまとめました。

チニングロッド10本 スペック完全比較
紹介する10本のスペックを、先に全部並べておきます。番手まで確定した実測値だけを載せています。
| ロッド | 価格帯 | 長さ | 自重 | ルアー | 適合PE |
|---|---|---|---|---|---|
| ダイワ チニングX 76ML | 1万円台前半 | 7.6ft | 122g | 4〜18g | 0.2〜1.0 |
| ダイワ ルアーニスト 76ML | 1万円以下 | 7.6ft | 135g | 5〜25g | 0.6〜1.2 |
| メジャークラフト トリプルクロス黒鯛 TCX-S782ML | 1万円台後半 | 7.8ft | — | 2〜15g | 0.4〜0.8 |
| ダイワ シルバーウルフ MX 76ML-S | 2万円台後半 | 7.6ft | 93g | 4〜18g | 0.4〜1.0 |
| ダイワ シルバーウルフ MX 76MLB-S(ベイト) | 2万円台後半 | 7.6ft | 98g | 4〜18g | 0.4〜1.0 |
| シマノ 26ブレニアスBB S76ML | 1万円台後半 | 7.6ft | 非公表 | 4〜18g | 0.6〜1.5 |
| アブガルシア XKRS-842ML | 2万円台前半 | 8.4ft | 113g | 3〜21g | 0.6〜1.5 |
| ダイワ シルバーウルフ SX 71LML-S | 4万円台 | 7.1ft | 75g | 3〜12g | 0.3〜0.8 |
| シマノ 25ブレニアスXR S76ML-S | 3万円台 | 7.6ft | 96g | 4〜18g | 0.5〜1.2 |
| アブガルシア XKRS-772L+ | 2万円台後半 | 7.7ft | 107g | 2〜15g | 0.4〜1.2 |
※ 「—」はメーカーが数値を公表していない項目です。推測で埋めることはしていません。価格は変動するので、目安として見てください。
表から分かること
- 長さは7.1〜8.4ftに収まる。8ftを超えると自重も増える
- 適合PEはほぼ0.4〜1.5号の範囲。0.6〜0.8号ならどれでも使える
- ルアー上限が10gのモデルは要注意。シンカー10g+ワームで超える
ラインはPE0.8号(慣れたら0.6号)を基準にしています。上の表のロッドなら、どれを選んでも対応できる範囲です。
【1万円台】まず始めるためのロッド3本
1位|ダイワ チニング X 76ML|安さと必要機能の境界線
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | ダイワ |
| 価格帯 | 1万円台前半 |
| 全長 | 7.6ft(2.29m) |
| 継数 | 2本 |
| 自重 | 122g |
| 先径 | 1.3mm |
この価格帯で、私が一番勧めているのがこれです。理由は「安く抑えつつ、チニングを成立させるのに必要な機能を備えている」から。
もっと安いロッドもあります。ただ、何かしら我慢しないといけない部分が出てきます。穂先が硬くてアタリを弾くとか、バットが弱くて寄せられないとか。このロッドは、そこを削っていません。
穂先の柔らかさは数字にも出ている
穂先は柔らかめで、繊細なチヌのバイトでもしっかりかかってくれます。これは体感の話だけではなく、スペックにも表れています。
| ロッド | 価格帯 | 先径 |
|---|---|---|
| ダイワ ルアーニスト 76ML | 1万円以下 | 1.6mm |
| シマノ ルアーマチック S76ML | 1万円以下 | 1.5mm |
| ダイワ チニングX 76ML | 1万円台前半 | 1.3mm |
同じ7.6ftの入門ロッドで比べて、チニングXの先径が一番細い。細い穂先は柔らかく曲がるので、チヌが吸い込んだときに違和感を与えにくいわけです。
バットのパワーもこの価格帯にしては強めです。掛けたあとにテトラへ突っ込まれても、ある程度は強引にいけます。穂先は柔らかく、根元は強い。この組み合わせがチニングには効きます。
向いている人: はじめてチニング専用ロッドを買う人。安く抑えたいが、変な我慢はしたくない人。
2位|ダイワ ルアーニスト 76ML|とにかく安く始めたいなら
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | ダイワ |
| 価格帯 | 1万円以下 |
| 全長 | 7.6ft(2.29m) |
| 自重 | 135g |
| ルアー | 5〜25g |
| 適合PE | 0.6〜1.2号 |
1万円を大きく切る価格で、チニングに必要な長さと硬さは揃っています。ルアー5〜25gなのでシンカー10gも問題なく投げられます。
この本の強みは実際に使っている人が圧倒的に多いこと。レビュー件数はこの記事で紹介する10本の中で群を抜いています。
弱点は自重135g。チニングXより13g、上位機種より40g以上重い。一日中ズル引く釣りなので、ここは確実に効いてきます。
「万能ルアーロッド」として売られているとおり、ロックフィッシュやボートシーバスにも使えます。チニング以外もやってみたい人には、むしろこちらが合います。
向いている人: とにかく初期費用を抑えたい人。他の釣りにも流用したい人。
3位|メジャークラフト トリプルクロス黒鯛 TCX-S782ML|1万円台で唯一のソリッド
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | メジャークラフト |
| 価格帯 | 1万円台後半 |
| 全長 | 7.8ft |
| ルアー | 2〜15g |
| 適合PE | 0.4〜0.8号 |
| 穂先 | ソリッド |
| 継数 | 2本 |
ダイワ・シマノ以外を探している人向けの1本です。メジャークラフトはコストパフォーマンスで支持されているメーカーで、チニング用にも専用シリーズを持っています。
この価格帯で挙げる理由ははっきりしていて、1万円台で穂先がソリッドの、数少ない1本だからです。品番の「TCX-S」のSがソリッドを表しています(チューブラー版はTCX-Tです)。
この記事の1位・2位はどちらもチューブラーです。1万円台にはソリッドの選択肢がほとんどありません。選び方のところで「迷ったらソリッド」と書いておきながら、上位2本はそれを満たしていない——そこを埋められるのがこの1本です。
ルアーは2〜15gなので、シンカー10g+ワームの13.4gも範囲に収まります。全長7.8ftは基準の7.6ftよりわずかに長いだけで、実用上の差はほぼありません。
向いている人: 1万円台でソリッドが欲しい人。ダイワ・シマノ以外を試したい人。
【1万円台後半〜2万円台】長く使える本命クラス3本
1位|ダイワ シルバーウルフ MX 76ML-S|店頭人気ナンバーワン
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | ダイワ |
| 価格帯 | 2万円台後半 |
| 全長 | 7.6ft |
| ティップ | ソリッド |
| キャッチコピー | フリーリグに対応する究極のバーサタイル チニングロッド |
この記事で一番勧めたいのがこれです。ミドルクラスながら、ハイエンドクラスの性能があります。
使い勝手が良すぎて、私はスピニングモデルもベイトモデルも両方持っています。1本で済ませられるはずなのに、結局2本買いました。それくらい完成度が高い。
釣具屋での人気もナンバーワンです。使いやすさ・バランス・性能のすべてが高水準なのに、値段は抑えめ。尖ったチニングをしたい人以外は、正直これ1本あれば間違いありません。
なぜこれを一番勧めるのか
- ミドルの価格でハイエンドの性能。ここが一番大きい
- バーサタイル。ワームもトップもバイブも、これ1本でこなせる
- ソリッドティップなのでアタリを弾かない
- ベイト版(76MLB-S)が同スペックで存在する。持ち替えても感覚が変わらない
お客さんにも一番勧めている、圧倒的な1本です。予算が2万円台出せるなら、迷う必要はありません。
向いている人: 長く使える1本が欲しい人。ロッド選びで失敗したくない人。
2位|ダイワ シルバーウルフ MX 76MLB-S|同じロッドのベイト版
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | ダイワ |
| 価格帯 | 2万円台後半 |
| 全長 | 7.6ft |
| タイプ | ベイト |
| ティップ | ソリッド |
1位のベイト版です。私が2本とも持っているのは、これがあるからです。
同じシリーズで長さもティップも揃っているので、スピニングとベイトを持ち替えても感覚がズレません。これは意外と大きくて、シリーズが違うロッドを2本持つと、毎回アジャストし直すことになります。
ベイトの強みは手返しです。片手でキャストから回収までできるので、テンポよく撃っていく釣りでは明確に差が出ます。
向いている人: ベイトを使い慣れている人。スピニングと2本体制にしたい人。
3位|シマノ 26ブレニアスBB S76ML|2026年最新の実力派
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | シマノ |
| 価格帯 | 1万円台後半 |
| 全長 | 7.6ft(2.29m) |
| 継数 | 2本 |
| ルアー | 4〜18g |
| 適合PE | 0.6〜1.5号 |
| カーボン含有率 | 94.0% |
2026年に出たばかりのシマノの新型です。
パワーも飛距離も、この価格帯とは思えないぐらい出来がいい。さすが2026年最新のシマノのロッドだと感じました。個人的な意見ですが、見た目もかっこいいです。
スペック面で良いのは適合PEが0.6〜1.5号と幅広いこと。初心者に勧める0.8号も、慣れた人が使う0.6号も、どちらも範囲内です。ルアーも4〜18gなので、シンカー10g+ワームに余裕があります。
初心者にもおすすめできますし、中級者以上のサブロッドとしてもおすすめできます。1万円台でこの性能なら、2本目として持っておく価値があります。
向いている人: 2万円以下で妥協したくない人。すでに1本持っていて、サブが欲しい人。
番外|アブガルシア XKRS-842ML|遠投に振るなら
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | アブガルシア |
| 価格帯 | 2万円台前半 |
| 全長 | 8.4ft(254cm) |
| 自重 | 113g |
| ルアー | 3〜21g |
| 適合PE | 0.6〜1.5号 |
| 素材 | 国産カーボン100% |
| リーダー | 〜16lb |
遠投に特化したモデルです。8.4ftという長さは、この記事の中で最長。沖のブレイクまで届かせたい人向けです。
国産カーボン100%を使っていて、メーカーは「クロダイ遠投特化・ボトムゲーム対応モデル」と位置づけています。適合リーダーが〜16lbと明記されているのも実用的で、根が荒い場所での使用を想定していることが分かります。
注意点は自重113g。長いぶん重くなるので、一日中ズル引くと差が出ます。遠投性能と引き換えに、疲れを取ることになります。
向いている人: 広いサーフや河口で、飛距離が欲しい人。
【2万円台後半〜】妥協しない1本を選ぶなら3本
1位|ダイワ シルバーウルフ SX 71LML-S|私の現在のメインロッド
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | ダイワ |
| 価格帯 | 4万円台 |
| 全長 | 7.1ft |
| ティップ | メガトップR(ソリッド) |
| ガイド | AGS |
| ブランク素材 | M40X(初採用) |
| 監修 | もりぞー(森浩平) |
これが私の現在のメインロッドです。先代のAIRを踏襲してフルモデルチェンジになった2026年最新のロッドで、発売と同時に即買いしました。最近買ったチニングアイテムの中では、文句なしのマストバイです。
軽くて感度は最高、かなり完成度が高い竿です。そして意外なポイントとして、そんなにシャキッとしていなくて、誰にでも扱いやすい。
ハイエンドのロッドは「張りが強すぎて疲れる」「上級者向けすぎる」ということが起きがちですが、このロッドはそうなっていません。繊細なチニングが好きな人なら間違いない1本です。
ひとつだけ、先に断っておきます。適合ルアーは3〜12gで、この記事で基準にしているフリーリグ10g+ワームの13.4gは、表記上は上限を少し超えます。
投げられない重さではありませんが、13g以上を一日中投げるなら、76ML-Sのほうが素直です。7.1ftと短いぶん小場所向けでもあるので、「軽いリグで繊細にやりたい人の1本」だと考えてください。万能の最上位ではありません。
何が入っているのか
- メガトップR… 高弾性・高感度のソリッド穂先
- AGS… 軽さと感度に効くカーボン製ガイド
- M40X… 高強度カーボン。パワーはそのままに軽量・細身へ
- エアセンサーシート… 軽量リールシート
開発にはチニングシーンの最前線にいる「もりぞー」こと森浩平が関わっています。フリーリグをチニングに広めた人物で、フリーリグ前提でロッドが設計されているということです。
フリーリグの組み方はこちらでまとめています。

値段を気にせず1本選ぶなら、間違いなくこれです。
向いている人: 予算に上限がない人。繊細なチニングを突き詰めたい人。
2位|シマノ 25ブレニアスXR S76ML-S|シマノのハイエンド
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | シマノ |
| 価格帯 | 3万円台 |
| 全長 | 7.6ft(2.29m) |
| 自重 | 96g |
| ルアー | 4〜18g |
| 適合PE | 0.5〜1.2号 |
| カーボン含有率 | 99.2% |
| ティップ | ソリッド |
シマノ側のハイエンドです。カーボン含有率99.2%という数字が示すとおり、余計な素材を削って軽さと感度に振っています。
7.6ftという最も標準的な長さで、ソリッドティップ、ルアー4〜18g。スペックだけ見れば、チニングロッドの理想形に近い構成です。
向いている人: シマノで揃えたい人。標準的な長さのハイエンドが欲しい人。
3位|アブガルシア XKRS-772L+|ボートチニング・プラグ系に
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | アブガルシア |
| 価格帯 | 2万円台後半 |
| 全長 | 7.7ft(231cm) |
| 自重 | 107g |
| ルアー | 2〜15g |
| 適合PE | 0.4〜1.2号 |
| パワー | L+ |
| 素材 | 国産カーボン100% |
メーカーが「ボートチニング・プラグ系最適」と位置づけているモデルです。ルアー2〜15gと軽め寄りなので、トップウォーターやバイブレーションを多用する人に向いています。
岸から重いシンカーを投げる釣りが主体なら、上限15gは少し物足りないかもしれません。用途がはっきりしている分、合う人にはよく刺さる1本です。
向いている人: ボートからチニングをする人。プラグでの釣りが好きな人。
専用ロッドを買うべきタイミング
最後に、店頭でよく相談される「いつ買い替えるか」について書いておきます。
この3つのどれかを感じたら買い時
- ボトムの変化が分からない。砂地なのか石なのか判断できない
- アタリはあるのに乗らない。フックを変えても改善しない
- 一日やると腕が疲れる。自重が効いてきている
逆に言えば、これらを感じていないなら、まだ買い替えなくていいということです。代用ロッドで釣れているうちは、ワームやシンカーにお金を使ったほうが釣果は伸びます。
予算別の考え方
| 予算 | 選択 | こう考える |
|---|---|---|
| 〜1万円台 | チニングX 76ML | 必要な機能を削らない最低ライン |
| 1万円台 | 26ブレニアスBB S76ML | 2万円以下で妥協したくないなら |
| 2万円台 | シルバーウルフ MX 76ML-S | 長く使うならここ。一番勧めている |
| 4万円以上 | シルバーウルフ SX 71LML-S | 上限なしで選ぶならこれ |
2万円台のシルバーウルフMXが、この記事の結論です。ここまで出せるなら、そのあと買い替える必要がほぼありません。安いロッドを2本買うより、MXを1本買うほうが結果的に安く済みます。
チニングロッドについてよくある質問
チニングロッドは他のロッドで代用できますか?
できます。特にエギングロッドは長さも硬さもチニングロッドとほぼ同じなので、そのまま使えます。バス用のベイトフィネスロッドも相性が良いです。シーバスロッドは8ft台前半までなら使えますが、8.6ft以上だと長すぎて足元が撃ちにくくなります。
チニングロッドの長さは何フィートがいいですか?
7〜8ft、中でも7.6ft(約2.29m)が基準です。足元も沖もこなせるバランスの良い長さで、各社の主力もここに集中しています。足元や壁際を撃つなら7.2ft前後、遠投重視なら8ft以上を選びます。ただし長いロッドは重くなるので、疲れとのトレードオフです。
硬さはLとMLどちらがいいですか?
MLです。Lクラスは適合ルアーの上限が10〜12g前後のモデルが多く、チニングの標準であるシンカー10gにワームを足すと上限を超えます。MLなら4〜18gあたりが一般的で余裕があります。スペック表の上限は、必ずワーム込みで考えてください。
ソリッドティップとチューブラー、どちらを選ぶべきですか?
迷ったらソリッドです。チヌのアタリは小さいので、穂先が柔らかいほうが弾きにくくなります。型番の末尾に「-S」が付いていればソリッドで、「76ML-S」ならソリッド、「76ML」ならチューブラーです。ここを見落として買う人が多いので注意してください。
スピニングとベイトはどちらがいいですか?
最初はスピニングで問題ありません。遠投が効いてライントラブルも少なく、情報も多いためです。ベイトは手返しの良さが武器で、片手でキャストから回収までできます。バス釣りでベイトを使い慣れている人なら、最初からベイトでも構いません。
初心者はいくらのロッドを買えばいいですか?
1万円台のチニングX 76MLが最低ラインです。これより安いロッドもありますが、穂先が硬くてアタリを弾いたり、バットが弱くて寄せられなかったりと、何かしら我慢する部分が出てきます。予算が出せるなら2万円台のシルバーウルフMXまで行くと、その後の買い替えがほぼ不要になります。
チニングロッドは他の釣りにも使えますか?
使えます。7.6ftのMLという設定は汎用性が高く、ロックフィッシュ・ライトなシーバス・エギングあたりは問題なくこなせます。実際、入門機の多くは「万能ルアーロッド」として売られています。1本で複数の釣りをしたいなら、あえて入門機を選ぶのも手です。
高いロッドは何が違うんですか?
主に感度と軽さです。カーボン含有率が上がり(入門機86〜90%に対し上位機は99%以上)、ガイドやリールシートにも軽量素材が使われます。ただし釣れる魚の数が倍になるわけではありません。ボトムの変化が分からない、アタリが取れない、疲れる——この3つを感じてから検討するので十分です。
まとめ|まずは手持ちのロッドで1匹釣ってから
要点をまとめます。
- エギングロッドがあるなら、まずそれで行く。長さも硬さもほぼ同じ
- シーバスロッドは8ft台前半までなら使える。それ以上は長すぎる
- 専用機を買うなら7.6ft・ML・ソリッドティップ
- Lは避ける。ルアー上限10gだとシンカー+ワームで超える
- 最初の1本はチニングX 76ML(1万円台)
- 長く使うならシルバーウルフ MX 76ML-S(2万円台)。一番勧めている
- 上限なしならシルバーウルフ SX 71LML-S(4万円台)
私はチニング用のロッドを20本以上使ってきましたが、最初の1本は正直、何でもよかったと思っています。大事なのはまず1匹釣ることで、ロッドの差が分かるようになるのは、それからです。
手持ちのロッドがあるなら、それで一度行ってみてください。そこで「もっと感度が欲しい」と思えたら、そのときに買えばいい。順番はそれで合っています。
ロッドが決まったら、次はワームです。

ロッドと合わせるリールは、番手2500が基準です。ギア比とスプールの選び方はこちらにまとめました。

ロッド以外も含めた揃え方と、そもそもどこで釣るのかは、こちらにまとめています。



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