こんにちは、現役釣具屋店員のみきやです。
タチウオジギング(太刀魚ジギング)は、エサを使わずメタルジグだけで船のタチウオを狙う釣りです。
私自身、船のタチウオはテンヤとジギングの両方をやっています。
「誘われて次の週末に初めて乗る」という人に向けて、道具の揃え方から釣り方まで、順番に書きました。
初めての人が最初に押さえたいのは、次の3つです。
- ジグの重さは船の指定が最優先。買う前に船へ確認する。指定が無ければ100〜150gが中心
- ジグは青物より小さく動かす。大きくシャクると、タチウオが追いきれない
- ラインや穂先に変化が出たら、基本はすぐ合わせる。前アタリでは合わせないテンヤとは逆

タチウオジギングとは|青物ジギング・テンヤとの違い
タチウオジギングは、船長が教えてくれるタナ(魚がいる水深)までジグを落とし、シャクって誘って食わせる釣りです。
同じジギングでも青物とはかなり違いますし、同じタチウオでもテンヤとは合わせ方が違います。
| タチウオジギング | 青物ジギング | 船のテンヤ | |
|---|---|---|---|
| エサ | なし | なし | イワシなどを巻く |
| 竿 | 柔らかめのベイト | 張りの強い竿が多い | 8:2が基準の先調子 |
| ジグの動かし方 | 小さく、滑らせすぎない | 強くシャクって飛ばすことが多い | 小さく誘って止める |
| 食うとき | フォール中と巻き上げ中が多い | シャクり中が多い | エサをかじってから食い込む |
| 合わせ方 | 変化が出たらすぐ | 重みが乗ったら強く | 前アタリでは合わせないのが基本 |
| 切られ方 | 歯でリーダーを切られる | 根ズレ・大型の引き | 歯でリーダーを切られる |
初めての人に向いているのは、エサの準備が要らないことと、青物ジギングより竿もジグも軽くて体力的に楽なことです。
一方で、ジグを失くす釣りでもあるので、数を持っていく前提で考えてください。
シーズンは海域で違います。
夏から秋が盛期で、冬は深場に落ちた大型を狙う海域もあり、船は岸よりも長く狙えます。
堤防も含めた時期の詳しい話は、こちらにまとめています。

買う前に船へ確認すること|重さ・PE・フックは船で決まる
タチウオジギングは、道具が乗る船のルールで決まる部分が多い釣りです。
ジグを先に買うと、指定の重さと合わずに買い直しになりかねません。
まず船を決めて、予約のときに次のことを聞いてください。
- 乗り方: ジギング専門の便か、テンヤの人と一緒か。ジギングは予約で申告が要るか。スピニングは使えるか
- ジグの重さ: 指定や統一があるか。その日いちばん重くて何gまで使うか
- PEの号数と巻き量: 太さの決まりと、何m巻いておくか
- 針とリーダーのルール: バーブレス(返しが無い針)の指定、アシストフック(糸で吊るす針)の種類の決まり、バイトリーダーやワイヤーの禁止
- 取り込み: 竿で抜き上げてよいか、リーダーを持って抜くのか
- レンタル: 竿とリール、ライフジャケットを借りられるか
- 最近釣れている色: これは船長に聞くのがいちばん早い
同じ海域でも、船宿によって答えが割れています。
関東・関西・東海・日本海の例を、船宿の案内やその海域でやっている人の記事から拾うと、こうなります。
| 海域 | 水深の例 | ジグの例 | PEの例 | そのほかの例 |
|---|---|---|---|---|
| 東京湾 | 50〜80m前後 | 60〜150g | 0.8〜1号 | 太いPEを断る船、バーブレスの指定、2本アシスト(段差フックなど)を断る船がある |
| 大阪湾 | 50〜100m | 150g前後を指定する船がある | 1号以下を指定する船がある | ベイトリールのみ、ワイヤーやバイトリーダーを禁止する船がある |
| 明石 | 70〜90mの例 | 150gか180gで統一する例 | 1〜1.5号の例 | 潮が速い |
| 伊勢湾 | 50〜80mの例 | 200g前後 | — | 200gで統一した例がある |
| 新潟 | 浅場〜150mまでやった例 | 100g前後 | 1〜1.5号 | 竿での抜き上げを禁止している船がある |
このほか常磐沖、宮城、富山湾などでも船が出ています。
表は例なので、自分が乗る船の指定を優先してください。
ジグの重さを揃えるのは、周りと流され方を合わせて、オマツリ(糸が絡むこと)を減らすためでもあります。
東京湾はこの釣りの本場のひとつで、細めのPEで繊細に誘う人が多い海域です。
冬は猿島から観音崎あたりの60〜80mで、良型を狙う釣りが多くなります。
ジギングで乗れる船の探し方
タチウオの船は、どれでもジギングで乗れるわけではありません。
探すときは、次の3つのどれに当たるかを確かめてください。
- ルアー専門の船: 周りも全員ジギングなので、初めてでも合わせやすい
- テンヤと一緒に乗れる船: ジギングは予約で申告する形が多い
- テンヤ専用の便: ジギングでは乗れないことがあるので、便ごとに確かめる
東京湾なら、横浜の渡辺釣船店や金沢八景の太田屋のように、ルアーのタチウオを案内している船宿があります。
太田屋はルアー用の竿とリールもレンタルできるので、1回試すだけなら竿を買う前に聞いてみてください。
ジグは別に用意します。
狙う魚や出船の日は時期で変わるので、タチウオの便があるかは予約のときに確かめてください。
予約のページでは、「ルアー船」「ジギング便」「テンヤ・ジギング混乗」のような書き方を見てください。
当日の持ち物
竿とリールのほかに、この釣りで要るものです。
特に魚ばさみは、手を切らないために必ず持っていってください。
- ライフジャケット: 船の上では必ず着ける。自分のを持っていくなら、桜マークの付いたタイプAを選ぶ。貸してくれる船もある
- 魚ばさみ(フィッシュホルダー): タチウオをつかむ
- プライヤー: 針を外す。先の長いものが安全
- スプリットリングプライヤー: ジグと針を交換する
- ハサミ: オマツリをほどくときと血抜きに
- ヘッドライト: 暗いうちに出る船で。周りを照らさないように
- 予備のリーダーと絆創膏: 切られる魚なので、どちらも出番がある
- クーラーボックスと酔い止め: 長い魚なので、クーラーは横に長いものを
乗船のときに初めてだと伝えておくと、落とす合図や取り込み方を教えてもらいやすくなります。
タチウオジギングのタックルと仕掛け

最初に揃えるものを一覧にしました。
表は横にスクロールできます。
| 道具 | 目安 | ポイント |
|---|---|---|
| ロッド | 1.9m前後のベイト。ジグ60〜180g対応 | 柔らかめが動かしやすい |
| リール | カウンター付きの小型ベイト | タナを数字で合わせる |
| PE | 0.8〜1号を200〜300m | 10mごとに色が変わるもの |
| リーダー | 船の案内に合わせる。無ければフロロ8号(30lb)前後を3m | 傷が入ったらすぐ結び直す |
| バイトリーダー | 太いフロロを30〜50cm | 切られるときに足す。禁止の船もある |
| ジグ | 船の指定の重さ。無ければ100〜150g | 個数と形は次の章で |
| フック | 前後に1組ずつ | タチウオ専用品を使う |
ロッド|柔らかめのベイト。選び方は竿の記事で
タチウオのジギングロッドは、青物用より柔らかい竿が向いています。
硬い竿だとジグが動きすぎて、ミスバイトや切られる原因になります。
安く抑えるなら鏡牙X 63B-2、私がジギングで使っているのは鏡牙AIR 62B スリルゲームです。
竿の選び方と、タイラバロッドなどの代用は、こちらの記事に分けて書きました。

リール|カウンター付きの小型ベイト。最初はハイギア
リールは、カウンター付きの小型ベイトリールが基本です。
タチウオは船長の指示ダナに合わせる釣りなので、水深が数字で見えると合わせるのが楽です。
フォール中のアタリが多いので、親指でスプールを押さえて落とせるベイトが向いています。
番手は、PE0.8〜1号を200m以上巻ける大きさが基準で、ダイワなら100〜200番、シマノなら150〜300番あたりが候補です。
同じ番手でも機種で巻ける量が違うので、糸巻量の表で確かめてください。
ギアは、最初の1台ならハイギアが扱いやすいです。
ハンドル1回転で55〜80cmほど巻けるものが目安で、手返しよく広く探れて、巻き上げや回収も速く済みます。
冬のようにゆっくり誘う釣りをやり込むようになったら、ローギアやパワーギアを足す人もいます。
バルケッタBBなら150番のハイギアです。
カウンター付きで、公表の糸巻量はPE1.5号200mなので、計算上は0.8号なら200m以上入ります。
右巻きと左巻きがあるので、ふだん使っている側を選んでください。
深い海域や、体力に自信のない人は、小型の電動リールを使う手もあります。
PEライン|0.8〜1号。巻くのは200m以上
PEは0.8〜1号を案内する船が多く、東京湾なら0.8号がよく使われます。
0.6号はオマツリで傷みやすく、太くなるほど潮が速い日にラインだけ流されてジグを動かしにくくなります。
ただ、明石や日本海では1〜1.5号を使う例もあるので、ここも船の指定を優先してください。
巻き量は200m以上を目安に、できれば300mです。
水深70mの海で高切れすると、一度に50m近く失うこともあります。
10mごとに色が変わるPEなら、カウンターが狂っても色で水深を確認できます。
リーダーとバイトリーダー|切られる前提で組む
リーダーは、船の案内があればその太さと長さに合わせます。
30〜35lbを竿1本分と決めている船もあれば、40〜50lbを1.5〜3mと案内している船もあります。
案内が無ければ、フロロ8号(30lb)前後を3mほどから始めます。
バイトリーダーは、リーダーの先に足す太いフロロです。
タチウオの歯で切られるときや、フォール中にリーダーへ傷が入るときに、60lb前後を30〜50cm足します。
傷が入らない日は無しでもかまいません。
バイトリーダー自体を禁止している船もあるので、足す前に確かめてください。
仕掛けは家で組んでいきます。
PEとリーダーをFGノットで結び、足すならバイトリーダーを結んで、先端にスイベルとスプリットリング、ジグとフックの順につなぎます。
FGノットがまだ結べない人は、釣具屋に相談してください。
予備は結んだ状態で2〜3本用意しておくと、切られてもすぐ釣りに戻れます。
スイベルとスプリットリング|スナップより強度を優先
リーダーの先はスイベルに結び、スプリットリングでジグとフックをつなぐ形がよく使われます。
例としては、スイベルが2〜3番、スプリットリングが3〜5番あたりを使っている解説があります。
スナップを使えばジグの交換は速くなります。
ただ100gを超えるジグをシャクる釣りなので、使うならそのジグの重さと魚の引きに十分な強度があるものを選んでください。
タチウオジギングのジグは何gを何個持っていくか
ジグは、重さ、個数、重心、素材、色の順に決めていきます。
重さ|船の指定が最優先。無ければ100〜150g
指定があるならその重さが基準で、指定が無い船なら、水深と潮に合わせて次のように見ます。
| 場面 | 重さの例 |
|---|---|
| 夏の浅場・潮が緩い | 80〜100g |
| 水深50〜80mのふだんの釣り | 100〜130g |
| 大潮・二枚潮・周りより流される | 150g |
| 冬の深場(東京湾の例) | 100〜150g |
| 100mを超える深場・潮が速い海域 | 180〜200g |
迷ったら、周りより少し重いジグのほうが底も取りやすく、オマツリもしにくくなります。
個数|指定の重さを4〜5個、前後の重さを2個ずつ
タチウオはリーダーごとジグを持っていくので、ロストを考えて数を持ちます。
目安は、指定の重さを4〜5個と、その前後の重さを2個ずつです。
同じ形の色違いを揃えるより、形や重心が違うものを混ぜたほうが、当たらなくなったときに試せることが増えます。
指定が130gの船なら、例えばこう揃えます。
- センターバランスの130gを3個(色は3色に分ける)
- リアバランスの120〜150gを2個
- 軽いほうの100gと重いほうの160gを1〜2個ずつ
- 余裕があれば、タングステンを1個
1回だけ試すなら、センターとリアの5個でも釣りになります。
ジグによっては130gちょうどのリアが無いので、重さを揃える船なら、近い重さでよいかを聞いておくと安心です。
重心|センターとリアを両方持つ
- センターバランス: 横を向いてヒラヒラ落ちる。同じ層をじっくり見せたいとき
- リアバランス: まっすぐ速く落ちる。潮が速い日、深い場所、オマツリを減らしたいとき
タチウオは反応する動きに偏りが出る魚です。
どちらか片方だけだと、その日の当たりを外したときに手が無くなります。
素材|まず鉛、渋いときのタングステン
タングステンは比重が高いので、同じ重さでもシルエットが小さく、速く落ちます。
食いが渋い日や、小さなベイトを食っている日に強いジグです。
ただ値段は鉛の数倍で、切られて失くすと痛いので、最初は鉛を揃えて、1〜2個足す形で十分です。
色|パープル・ピンク・ゼブラグローから
定番は、パープル、ピンク、ゼブラグローです。
そこに赤金、シルバーを足しておくと、たいていの日に対応できます。
暗い朝や濁った日はグローや赤金、澄んで明るい日はシルバーが目安です。
色で差が出る日も多いので、釣れている人の色を聞いて寄せてください。
鏡牙ジグ ベーシック|基準にしやすいセンターバランス
ダイワのタチウオ専用ブランドのジグです。
80g、100g、130g、160g、200gがあって、フックはジグに合わせた専用品も選べます。
パープル系のゼブラやグローの色が揃っているので、最初の基準にしやすいジグです。
リンクは130gの例です。
150gで統一している船なら、150gのあるRFかタチジギ道場を選んでください。
鏡牙ジグRF|潮が速い日や、オマツリを減らしたいときに
ベーシックと同じ鏡牙のリアフォール版です。
100g、120g、150g、180g、200gがあり、ベーシックより速く落ちて、潮に流されにくいのが利点です。
ベーシックと両方持つと、重心の使い分けがそのままできます。
リンクは120gの例なので、重さは船の指定に合わせてください。
タチジギ道場 スタンダード|数を揃えたい人に
メジャークラフトのタチウオ用ジグで、80gから210gまであります。
鉛のジグの中でも手頃な価格帯なので、切られることを考えて個数を揃えたい人に向いています。
ワンピッチで使いやすい定番の動きなので、誘いを覚える段階にも合います。
TGベイトタチウオ|渋い日に足すタングステン
TGベイトにタチウオ向けの色を揃えたモデルで、60gから180gまであります。
鉛より速く落ちるので、二枚潮で底が取りにくい日にも助かります。
まずは指定の重さで1個あれば十分です。
TGベイトは、はるがショアとオフショアで使っているジグでもあります。
青物向けの話が中心ですが、重さ別のフックの付け方はこちらに書いてあります。

タチウオジギングのフックセッティング
フックは、ジグの前と後ろの両方に付けるのが基本です。
タチウオはジグの真ん中あたりを噛みに来るので、針先がジグの中央付近に来る長さのフックを選びます。
前後の針が絡まない長さで、ジグの動きを邪魔しないものにしてください。
| 針 | 向く場面 | 気をつけること |
|---|---|---|
| シングル | 大型を丁寧に取りたい | 渋い日は掛かりにくい |
| ダブル | 最初の基本。掛かりとバレにくさの中間 | 前後で絡まない長さに |
| トレブル | 東京湾でよく使われる。前後に付ける人もいれば、リアだけの人もいる | 青物用の太軸は掛かりが悪くなる |
| 四本針(クワトロ) | アタリはあるのに乗らない日 | バレやスレ掛かりが増えることがある |
選ぶときは、タチウオ用と書かれたフックにしてください。
東京湾ではバーブレスを指定したり勧めたりする船が多く、タチウオ用のフックにもバーブレスのものが多くあります。
返しが無いぶん、水面までテンションを抜かないことが前提になります。
サイズの表記はメーカーで違うので、買うときにジグに当てて長さと大きさを確かめてください。
迷ったら、フロントにサーベルダブルのM、リアにサーベルフッカーのMという組み合わせが選びやすいです。
東京湾の60〜150gのジグで、この組み合わせを使っている例があります。
サーベルダブルは針先が2本ある両掛けのフックです。
2本アシストを断っている船に乗るなら、これを使ってよいか予約のときに聞いてください。
リアに四本針を付けるなら、ヴァンフックのサーベルフッカーのような専用品があります。
鏡牙ジグを使うなら、ダイワが推奨している鏡牙フックSS バラシレスも候補です。
130gまでのジグなら、フロント#4・リア#2が公式の組み合わせです。
#の番号はMやSとは別の表記なので、見比べなくて大丈夫です。
サーベルダブルとサーベルフッカーは、どちらもメーカーがバーブレス仕様としています。
ほかのフックをバーブレス指定の船で使うなら、買う前に返しの有無を確かめてください。
アシストフックそのものの選び方は、ショアジギングの話が中心ですが、こちらにまとまっています。

タチウオジギングの釣り方の手順

投入とタナ取り|船長の指示ダナにカウンターで合わせる
船長の合図が出たら、すぐに落とします。
投入が遅れると、そのぶん群れの上を通るチャンスを逃します。
ベイトリールでの落とし方は、次の順です。
- ジグを水面まで下ろし、親指でスプールを押さえてクラッチを切る
- 親指を軽く当てたまま落とす。これがサミングで、糸ふけを防いでアタリも取れる
- 底に着くと糸の出が止まるので、親指でスプールを止めてクラッチを戻し、糸ふけを巻き取る。クラッチはレバーを戻すか、ハンドルを少し回すとつながる
- 船長から「上げてください」のような声がかかったら、すぐに巻き上げる。船を移動するときなどの合図
船長は「水深60m、反応は底から10m」のように教えてくれます。
初めてなら、底まで落としてから、カウンターを見て指示ダナの5〜10m上まで誘い上げてください。
水面からの数字で言われたら、その少し下まで落として同じように探ります。
テンヤと同じで、下から上へ探る形です。
ジグを追って上でも食いますし、大型は反応の上や外側で掛かることもあります。
ラインが斜めに流されているときは、指示より少し多めに出します。
しゃくり方|ワンピッチを小さく。ジグを滑らせすぎない
基本はワンピッチジャークです。
竿を1回シャクり上げて、竿を下げるときにハンドルを1回巻く。
これを続けてジグを上へ動かします。
竿を下げたまま、手首で小さくシャクるくらいで十分です。
大事なのは、青物のように強くシャクらないことです。
タチウオは青物ほど速く泳げないので、ジグが飛びすぎると追いきれません。
ジグが大きく滑ると、リーダーがジグに絡んで切られることもあります。
シャクった竿をすぐ下げず、少し持ち上げたところで一瞬止めると、滑る距離を抑えられます。
よくあるのが、ジグを持ち上げているだけで泳いでいない動かし方です。
シャクり上げる時間が、竿を下げる時間より長くなっていたら、少しテンポを上げてください。
アタリが出ないときは、次の順に変えていきます。
- シャクりの幅を小さくする
- ハンドルの回数を変える(1シャクリに半回転、1回転、2回転)
- シャクったあとに一瞬止める
- 朝は速めから始めて、反応がなければ少しずつ遅くする
巻きとフォール|シャクらないほうが食う日もある
ただ巻きだけで釣れる日もあります。
竿を動かさず、一定の速さで巻くか、ハンドル数回転ごとに1秒ほど止めます。
リールを巻く力でジグを動かす、リールジャークという誘い方もあります。
テンヤは止めて食わせる時間を作りますが、ジギングはジグを追わせて、止めたところや落ちるところで食わせます。
フォールも食わせどころです。
アタリの多い層で何度か落とし直すと、落ちている間に食ってくることがあります。
ただ、糸ふけが出たまま落とすと、追ってきた魚にリーダーを噛まれて切られることがあります。
切られる回数が増えたら、サミングを強めるか、フォールを減らして巻きに寄せてください。
東京湾の冬は、軽いワンピッチと巻き中心の誘いをよく使います。
ただ巻きにしか反応しない日もあれば、強めに動かす誘いが合う日もあるので、その日の群れに合わせて変えてください。
アタリの種類とアワセ|変化が出たらすぐ合わせる
タチウオジギングのアタリは、手元にゴツンと来るとは限りません。
下から食い上げてくるので、次のような変化で出ます。
| いつ | 出方 | やること |
|---|---|---|
| フォール中 | ラインが途中で止まる。出方が急に遅くなる。糸がふける | スプールを押さえてクラッチを戻し、すぐ巻いて合わせる |
| シャクり中・巻き中 | ジグが急に重くなる | すぐ合わせる |
| シャクり中・巻き中 | ジグが急に軽くなる | 食い上げを疑う。すぐ速く巻いて、重みが乗ったら合わせる |
| 止めたとき | 穂先が小さく入る、戻る | 次のシャクりで掛けにいく |
テンヤをやっている人は、ここが逆になるので気をつけてください。
テンヤは前アタリでは合わせず、重さが乗るのを待つのが基本です。
ジギングで待っていると、ジグを離されるか、リーダーを噛まれて切られます。
短く鋭く竿を起こして掛けてください。
私が鏡牙AIRを選んでいるのも、深場の小さなアタリまで取りに行けて、掛けやすいからです。
ジギングは自分から掛けにいく釣りなので、感度の差がそのまま釣果の差になります。
やり取り|ポンピングせず、テンションを抜かない
掛けたら、竿尻を脇に挟んで、竿の角度を変えずにリールを巻きます。
ポンピングは、竿を戻すときにテンションが抜けてバレる原因になります。
バーブレスのフックなら、なおさらです。
ドラグは少し緩めにしておきます。
掛かった直後の引きが強いので、手で強めに引くと糸がジリジリ出るくらいから始めて、緩いと感じたら少しずつ締めます。
急に軽くなったら、バレたのではなく魚が上へ泳いでいることがあるので、止めずに速く巻いてください。
取り込み|竿で抜くか、リーダーを持つかは船で決まる
取り込み方は船で変わります。
竿で抜き上げる人もいれば、外れたジグが飛ぶので竿で抜くのを禁止している船もあります。
リーダーを手に持って抜き上げる形なら、竿先から出ているリーダーを手元に寄せて、一気に船の中へ入れます。
どちらの場合も、周りに人がいないことを確かめて、目の前で竿を立てないようにしてください。
魚の頭が水面から出たまま時間をかけると、首を振ってバレるので、水面まで来たら早めに取り込みます。
船に上げたら、魚ばさみでエラの近くをつかんで、プライヤーで針を外します。
歯は触れただけで手が切れます。
歯の扱いと持ち帰り方は、堤防の釣りと同じなので、こちらに書いてあります。

タチウオジギングで釣れない理由|上から順に確認
周りは釣れているのに自分だけ釣れないときは、順番に確かめると原因が見つかりやすいです。
テンヤならタナ、エサ、アワセの順に疑いますが、ジギングはエサの代わりに重さと動かし方を見ます。
思いつきで色から変えるより、タナから見てください。
| 順 | 確認すること | やること |
|---|---|---|
| 1 | タナが合っているか | カウンターを見直す。指示の上5〜10mまで誘い上げる |
| 2 | ジグが流されていないか | ラインが斜めなら1段重いジグに替える |
| 3 | 動かしすぎていないか | シャクりを小さくする。巻き中心に変える |
| 4 | 速さが合っているか | 釣れている人のシャクりの速さに合わせる |
| 5 | 色と形が合っているか | 釣れている人の色に寄せる。重心の違うジグに替える |
| 6 | アタリを見逃していないか | フォール中はサミング。糸の変化を見る |
いちばん早いのは、釣れている人のジグ、色、竿の角度、誘い方を見て真似ることです。
隣の人に聞いたり、船長に聞いたりすると、教えてくれることも多いです。
アタリはあるのに獲れないときは、原因が別にあります。
| 症状 | 原因の例 | やること |
|---|---|---|
| リーダーから切られる | ジグが滑っている。糸がふけている | 動きを小さくする。サミングする。使える船ならバイトリーダーを足す |
| 掛かるがすぐバレる | ポンピング。テンションが抜けている | 一定の速さで巻く。ドラグを少し緩める |
| アタリがあるのに乗らない | 合わせが遅い。針が小さい | すぐ合わせる。リアの針を替える |
| オマツリが多い | 周りより軽い。糸を出しすぎ | 重いジグに替える。サミングで糸ふけを抑える |
私も、竿を鏡牙AIRにしてからバラしやラインブレイクが減りました。
切られる回数が多いときは、仕掛けだけでなく、アタリを早く取れているかも見直してみてください。
タチウオジギングのよくある質問
Q. タチウオジギングで最強のジグはどれですか?
どの日にも効く1個はありません。
同じ船でも、時間と潮で当たるジグと色が変わります。
指定の重さで鉛のセンターとリアを持ち、渋い日のタングステンを足すのが、釣れる確率を上げる揃え方です。
Q. タチウオのテンヤロッドでジギングはできますか?
1回試すくらいならできます。
東京湾で長くやっている人の話では、8:2や9:1より柔らかい7:3のほうが合いやすく、竿先を下げて巻き中心で動かすのがコツです。
ただ調子だけでは決まらないので、ジグは竿の負荷に入る重さまでにしてください。
1号は3.75gなので、40号でおよそ150gです。
Q. 手持ちの竿で代用できますか?
タイラバロッドの硬めのものや、青物のライトジギング、スロージギングのベイトロッドなら使えます。
竿ごとの判断はこちらの表にまとめています。

船用の竿を新しく買うなら、安く抑えられるのは鏡牙X 63B-2です。
Q. 60gのジグでも釣れますか?
夏の浅場や潮が緩い船なら、60〜80gを使うこともあります。
周りより軽いと流されてオマツリするので、使えるかどうかは船に確認してください。
ベイトが小さい日は、シルエットの小さいジグが効くことがあります。
Q. スピニングリールでもできますか?
できなくはありませんが、スピニング禁止の船があるので、先に確認してください。
フォール中のアタリがベイトより取りにくく、巻きも速くなりがちです。
使うなら3000〜4000番あたりが候補です。
同じ番手でも機種で巻ける量が違うので、PE0.8〜1号を200m以上巻けるかを糸巻量の表で確かめてください。
Q. ワイヤーリーダーは必要ですか?
基本はなくて大丈夫です。
切られにくくはなりますが、食いが落ちるという船宿の話もあります。
ジギングでは禁止の船もあるので、切られる日は、使える船ならバイトリーダーで対応してください。
Q. 船の料金はいくらくらいですか?
船宿、便、地域で変わります。
予約のページで、乗船料に氷やレンタルが含まれるかまで確認してください。
Q. ドラゴンは狙えますか?
指5本以上の大型をドラゴンと呼びます。
東京湾の冬のように、良型が混じる時期に狙う人が多いです。
まとめ|船に聞いて、小さく動かして、すぐ掛ける
- 買う前に船へ確認する。ジグの重さ、PE、針のルール、乗り方、取り込み方
- ジグは指定の重さを4〜5個、前後を2個ずつ。形と重心の違うものを混ぜる
- フックは前後に。タチウオ用を使って、サイズはジグに当てて決める
- タナはカウンターで合わせて、指示の上まで探る
- ワンピッチは小さく。釣れないときは巻き中心も試す
- 変化が出たら、基本はすぐ掛けにいく。掛けたらポンピングせずに巻く
最初のジグは、指定の重さで、基準になる形から揃えてください。
竿がまだなら鏡牙Xからです。
あわせて読みたい
竿を選ぶなら、テンヤとジギングの両方をこちらで紹介しています。

同じ船で、エサのテンヤも試したくなったらこちらです。

タチウオの釣り全体と、岸から狙う話はこちらです。



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