こんにちは、つりはる編集長のはるです。
釣りをやらない人が釣り好きへのプレゼントを探すと、だいたい同じところでつまずきます。「竿やリールは高そうだし、そもそもどれを選べばいいのか分からない」。そして調べるほど、専門用語ばかりで余計に分からなくなる。
この状況は私の家でも起きていました。うちの妻は釣りをしません。それでも妻から偏光サングラスを贈られたことがあって、あれは今でも毎回の釣りに持って行っています。海の中が見やすくなるだけでなく、運転でもプライベートでも掛けている。釣り以外でも使えるかどうかが、じつは一番外さない基準だと思っています。
今回は、つりはる編集部のメンバーと、監修をお願いしている釣具屋店員のみきやに「実際にもらって嬉しかった物」「店で売れている物」を出してもらい、60品にまとめました。選んだのはこの4人です。
- はる(編集長・年間200釣行)── 妻から贈られた偏光サングラスを5年使っている
- みきや(現役釣具屋店員・ルアー売り場)── 店頭でプレゼント相談を受ける側。部門制で毎年担当が変わるので、ショア・船・川・渓流と何でもやる
- せいや(編集部・釣り歴2年目)── 私が竿を買ってあげて釣りを始めた張本人。初心者目線担当
- たくま(編集部・検証担当)── リールを分解して中を見る人。道具の消耗に詳しい
先に結論を書いておきます。迷ったら「釣り以外でも使える物」を選べば、まず外れにくい。偏光サングラス、防寒具、クーラーボックス、バッグ。この4つは釣りをやめても使い道があるので、仮に相手の好みと合わなくても無駄になりません。
逆に、竿とリールとルアーは相手の釣りの種類が分からないなら避けたほうがいい。理由は次の章で書きます。
記事の中の商品には No.01 から No.60 まで通し番号を振ってあります。あとに出てくる予算別・金額別・年代別・相手別・釣種別の表は、この番号で商品を指しています。表で気になる番号を見つけたら、押せばその商品の説明まで飛びます。商品の説明のところには「早見表に戻る」も付けてあるので、行ったり来たりしてください。
まず結論|予算と「釣り以外でも使えるか」で選ぶ
店頭でみきやが受ける相談は、だいたい予算から始まるそうです。そこで最初に、予算ごとの本命を並べます。
右端の「釣り以外」列が、この表でいちばん見てほしいところ。ここに○が付いている物は、相手が釣りに飽きても、好みと少しズレても、日常や他の趣味で使われます。贈り物としての失敗が起きにくい。
| 予算 | 本命 | No. | 釣り以外 | 注意 |
|---|---|---|---|---|
| 〜3千円 | フィッシュグリップ・タオル・小物入れ・雑貨 | 03 / 09 / 13 / 14 / 15 / 16 / 21 / 22 / 23 / 55 / 56 / 57 | △ | 数で勝負。複数を組み合わせても安い |
| 〜5千円 | プライヤー・ヘッドライト・グローブ・クーラー・バッグ | 01 / 02 / 05 / 06 / 07 / 08 / 11 / 18 / 19 / 20 / 33 / 35 / 37 / 41 / 42 / 44 / 54 | ○ | ヘッドライトとグローブは釣り以外でも出番がある |
| 〜1万円 | 中型クーラー・タックルリュック・電熱ベスト | 25 / 34 / 36 / 38 / 40 / 43 / 58 | ◎ | クーラーとバッグは行楽でも使う |
| 〜2万円 | 電熱グローブ・レインスーツ・上位ヘッドライト・初心者セット | 32 / 39 / 51 / 52 / 53 / 60 | ◎ | レインウェアは★サイズが要る |
| 2万円〜 | 偏光サングラス・高級クーラー・シューズ・時計 | 26 / 45 / 46 / 47 / 48 / 49 / 50 / 59 | ◎ | 偏光は運転にも使える。シューズは★サイズが要る |
★は、サイズ・号数・釣りの種類など、本人に確認しないと外す物に付けています。聞けない相手なら避けてください。詳しくは次の章で。
予算が決まっていないなら、5千円前後で小物を2〜3個まとめるのが、みきやのいちばんの推しです。「高い物を1個より、消耗する物を複数もらうほうが実際には嬉しい」と言っていました。
この3つを押さえれば、まず迷いません
みきやが店頭で出す三層を、そのまま並べます。詳しい説明はそれぞれの番号のところに書いたので、まずどれを見るか決めるのにお使いください。
安め(〜3千円)|第一精工 ワニグリップMC ── 魚を素手で触らせないための道具。店の定番(No.03)
中間(〜1万円)|ダイワ クールラインα3 20L ── 店で一番動くサイズのクーラー(No.34)
高い(2万円〜)|Zeque STELTH トゥルービュースポーツ ── 私も、みきやも使っている偏光サングラス(No.45)
贈る前に知っておく、釣り人の3つの地雷
プレゼント選びで失敗が起きるのは、だいたいこの3つのどれかです。みきやが店頭で相談を受けたときに、予算の次に「何の釣りをするか」を聞くのも、ここを外すと道具が使われないまま終わるからです。その聞き方は後の章でまとめます。
① 竿・リール・ルアーは、相手の釣りが分かっているならアリ
よその記事だと「竿とリールは避けましょう」と書かれていることが多いですし、それ自体は間違っていません。ただ、正確には条件が付きます。相手がどんな釣りをしているか分かっているなら、アリです。
みきやの言い方はこうでした。
釣りの知識があるとか、相手が好きな釣りの種類が分かってるなら有り。わからないならおすすめしない。
みきや(現役釣具屋店員)
なぜ「種類が分からないと駄目」なのか。理由は一つで、釣り好きは竿もリールも10本以上を使い分けているからです。
釣りをやらない人にはここが一番伝わりにくいところだと思います。たとえば私の場合、シーバス用の竿、エギング用の竿、アジング用の竿、ショアジギング用の竿は全部別物です。長さも硬さも違うし、エギング用の竿でアジングをやろうとすると、アジの小さなアタリがまったく手に伝わってきません。
つまり「釣りが好きな人だから釣り竿」という選び方は、「スポーツが好きな人だからラケット」と言っているのに近い。テニスなのか卓球なのかバドミントンなのかで、まったく別の物が要ります。
では逆に、相手の釣りが分かっているなら? 釣り好きが釣り友に贈るなら、竿はいい選択肢です。
判断の基準を表にしておきます。
| あなたの状況 | 竿・リールは | 代わりの手 |
|---|---|---|
| 相手の釣りの種類も、使っているメーカーも知っている | アリ | 本人に欲しい物を聞くとさらに確実 |
| やりたいと言っていた釣りがある | アリ。いちばん喜ばれる | その釣りの専用ロッドを |
| 相手はこれから釣りを始めるところ | アリ | No.53 のセットが確実 |
| 釣りの種類は知っているが、メーカーの好みは知らない | △(メーカー物は避ける) | 小物へ |
| 相手が竿にこだわりを持っている(何本も使い分けている) | △。本人に聞けるなら聞く | 消耗品か、釣り以外でも使える物へ |
| 釣りをやっているのは知っているが、種類は知らない | ナシ | 実用小物へ |
| サプライズにしたい | ナシ | 聞いた時点でサプライズではなくなるため |
編集部の3人に聞いてみて、もう一つ分かったことがあります。前からやりたいと言っていた釣りがあるなら、その竿がいちばん喜ばれる。本人はもう興味があって、最初の一歩を踏み出せずにいるだけなので、竿が届けば始めます。実例は後の章に書きました。
これから始める人へは、竿・リール・糸が揃った No.53 のセットが確実です(後述)。
② シマノ党・ダイワ党は、本当にあります
釣具の2大メーカーがシマノとダイワです。そして釣り人には、どちらかに強い好みを持っている人がそれなりにいます。これは冗談ではなく、店頭でも普通に起きることだとみきやは言っていました。
メーカーもこだわりある人多いし、避けた方が無難。
みきや(現役釣具屋店員)
車でトヨタと日産のどちらが好きか、くらいの話だと思ってください。普段は表に出さなくても、道具を選ぶときには必ず出ます。リールをシマノで揃えている人にダイワのリールを贈ると、嬉しそうな顔はしてくれても、実際には使われずに箱のまま置かれる可能性が高い。
ではどうするか。答えは簡単で、メーカーの党派が関係ない物を選べばいい。
| 党派が関係ない物 | なぜ大丈夫か | No. |
|---|---|---|
| 偏光サングラス | レンズの専門メーカー(タレックス等)が主流で、党派の外にある | 45 |
| 防寒具・暑さ対策 | 釣具メーカー以外の選択肢が多い | 07 / 10 / 11 / 39 / 40 |
| クーラーボックス | 性能で選ぶ人が多く、党派が出にくい | 33 / 34 / 47 |
| フィッシュグリップ・プライヤー | 第一精工など専門メーカーが強い | 02 / 03 / 04 / 48 |
| ヘッドライト | 冨士灯器・ジェントスなど照明メーカーの領域 | 05 / 06 / 51 |
| 消耗品(スナップ・糸) | 銘柄よりサイズが大事。ただし★号数の確認が要る | 28 / 29 / 56 |
偏光レンズの世界は、シマノ対ダイワの構図になっていません。レンズの色味で選ぶほうがよほど実用的です。
③ サイズが要る物は、服を贈るのと同じ難易度になります
ウェア類、シューズ、グローブ、ライフジャケット。これらは全部、相手の体のサイズが分からないと選べません。服をプレゼントするときと同じ話で、釣具だから特別ということはないのですが、「釣具なら適当でいいだろう」と思われがちなので書いておきます。
| 種類 | 難易度 | 理由 | 該当No. |
|---|---|---|---|
| レインウェア・防寒着 | 高い | 上下のサイズ。中に着込む分の余裕も要る | 52 |
| フィッシングシューズ | 高い | 靴のサイズ。厚手の靴下を履く前提のことも | 50 |
| ライフジャケット | 中 | 体型で合う合わないが出る。安全装備なので妥協できない | 38 / 49 |
| グローブ | 中 | 手のサイズ。ただし伸びる素材なら許容範囲が広い | 07 / 08 |
| キャップ・ネックゲイター | 低い | ほぼフリーサイズ | 10 / 19 / 20 |
| 電熱ベスト | 中 | インナーとして着るので、やや大きめが安全 | 40 |
それと、これは意外と知られていないのですが、釣り糸とスナップにも「サイズ」があります。号数といって、細い糸から太い糸まで規格が分かれている。相手がアジング用の細い糸を使っているのに、青物用の太い糸を贈っても一生使われません。消耗品の章で詳しく書きます。
実用小物|5千円までで外さない23品
みきやが店頭でいちばんよく勧めるのがこの帯です。理由は3つあります。
- 消耗するので、すでに持っていても嬉しい
- 好みが出にくい(メーカーの党派が関係ない物が多い)
- 予算内で2〜3個まとめられる
防寒と暑さ対策についてもみきやから一言もらっています。
防寒、暑さ対策系は釣り関係ない道具も多いし、数あっても困らないからおすすめ。
みきや(現役釣具屋店員)
No.01|シマノ 偏光グラス フローティングフィッシンググラス FL
偏光サングラスは、水面の反射を消して水中を見えるようにする道具です。普通のサングラスは光を暗くするだけですが、偏光レンズは反射だけを狙って消します。釣り人にとっては魚やストラクチャーが見えるかどうかに直結するので、使ったことがある人ほど手放せなくなる。
この価格帯で釣り用として成立している数少ない一本です。名前のとおり水に浮くので、堤防で落としても回収できる。高い偏光は落としたら終わりなので、この一点だけでも贈り物として理にかなっています。
2万円台の本命(No.45・No.46)に手が届かないときの現実解として、みきやが挙げてくれました。「最初の1本ならこれで十分。使ってみて良さが分かったら、自分で上位に買い替える人が多い」。
予算帯:〜5千円 / 推したのは:みきや
No.02|FLISSA フィッシングプライヤー タングステン刃
魚の口から針を外す、糸を切る、スプリットリングを開く。この3つを1本でやる道具です。釣りをする人なら必ず持っていますが、海で使うので必ず錆びるし、必ず落とす。だから何本あっても困りません。
PEラインという特殊な糸は普通のハサミでは切れず、専用の刃が要ります。この製品はタングステン刃なのでPEも切れる。安いプライヤーはたいていここから駄目になります。刃がPEを噛んで滑るようになったら寿命です。
ステンレスにチタンコーティングを掛けてあるので、海で使っても錆びにくい。相手がすでに持っていても、古いほうを予備に回すか、車に置きっぱなし用にするだけなので無駄になりません。落下防止のコード(No.16)と組み合わせると、5千円以内でまとまります。
予算帯:〜5千円 / 推したのは:たくま
No.03|第一精工 ワニグリップMC
釣った魚の口を挟んで持つ道具です。釣りをしない人には用途が想像しづらいと思いますが、海の魚には歯があったり毒があったりするので、素手で掴むのは危険です。ハオコゼやアイゴのような魚は刺されると病院に行くことになります。
第一精工は日本の釣具メーカーで、この分野では定番中の定番。みきやの店でもフィッシュグリップの棚はワニグリップが一番売れるそうです。「初めての1個を聞かれたら、まずこれを出す」。
価格が手頃なので、タオル(No.09)やケース(No.12)と組み合わせやすい。すでに持っている可能性はありますが、グリップは魚の血で汚れるので予備を持っている人も多く、被っても困らない部類です。
予算帯:〜3千円 / 推したのは:みきや
No.04|CRAZY SHARK フィッシュグリップ
同じフィッシュグリップでも、こちらは軽さで選ぶ一本です。始めたばかりの人が最初に買うならこのタイプでいいと思います。
重い道具は結局持っていかなくなります。釣りは荷物が増える趣味で、装備を厳選していくうちに軽い物だけが残る。私も何年もかけて、軽い物に置き換わっていきました。
No.03 のワニグリップとどちらを選ぶか迷ったら、相手がベテランならワニグリップ、始めたばかりならこちらが無難です。ベテランは道具の質を見るので国産メーカーのほうが喜ばれます。
予算帯:〜3千円 / 推したのは:せいや
No.05|GENTOS ダブルスター WS-300H
夜釣りで使うヘッドライトです。釣りは朝マズメ・夕マズメといって、日の出前と日没後が一番釣れる時間帯なので、ライトは季節を問わず使う道具になります。
この製品を選んだ理由は、充電池と乾電池の両方が使えるところです。充電式だけのライトは、現場でバッテリーが切れたら終わりになります。コンビニで単4を買えば復活する仕様は、それだけで価値がある。
ジェントスは日本の照明メーカーで、釣具メーカーの党派とは無関係。相手がシマノ派でもダイワ派でも関係なく渡せます。停電のときにも使えるので、釣りをやめても家に残る道具です。
予算帯:〜5千円 / 推したのは:たくま
No.06|冨士灯器 ZEXUS ZX-R40
こちらは釣り専用として作られたヘッドライトです。ゼクサスは冨士灯器という日本メーカーのブランドで、釣具店のライト売り場はほぼゼクサスで埋まっているとみきやが言っていました。
釣り用ライトが普通のライトと違うのは、赤色LEDが付いていることです。白い光は魚を散らしてしまうので、手元を照らすだけなら赤で済ませる。この使い分けができるかどうかで釣果が変わることがあります。
420ルーメンは堤防やサーフでは十分な明るさです。もっと明るいモデル(No.51)もありますが、夜釣りをどのくらいやる人か分からないなら、まずこちらで。充電式で最大18時間もつので、一晩の釣行なら余裕があります。
予算帯:〜5千円 / 推したのは:みきや
No.07|モンベル クリマプレン フィッシンググローブ
冬の釣りで、私が毎回持って行っている手袋です。クリマプレンはウェットスーツと同じ素材で、濡れても保温性が落ちない。これが釣り用として決定的に効きます。
普通の手袋は一度濡れると氷のように冷たくなって使い物になりません。釣りは魚を触るし、糸を触るし、水しぶきを浴びるので、必ず濡れます。冬の海で手がかじかむと、糸を結ぶことすらできなくなる。
モンベルは登山用品のメーカーなので、釣具メーカーの党派の外にあります。しかも釣り以外でも使えるのが贈り物として大きい。サイズは要りますが、伸びる素材なので多少のズレは吸収されます。
予算帯:〜5千円 / 推したのは:はる
No.08|シマノ タイタニューム・アルファ グローブ 3本カット
こちらは指が3本出ているタイプです。釣りでは糸を結ぶ、ルアーを交換する、といった細かい作業が常にあるので、指先が出ていないと何もできない場面が多い。
私はこの3本カットを春・秋に、完全に指を覆うタイプ(No.07)を真冬に使い分けています。1年のうち使う期間が長いのは、じつは3本カットのほうです。
ただしこれはシマノ製なので、相手がダイワ派だと微妙な空気になる可能性があります。メーカーの好みが分からない場合は No.07 のモンベルを選んでください。そこだけ注意すれば、実用性は文句なしです。
予算帯:〜5千円 / 推したのは:はる
No.09|シマノ フィッシングタオル FIRE BLOOD
釣り用のタオルです。腰に下げて、魚を触ったあとの手を拭く。それだけの道具ですが、これが無いと本当に困る。
魚の匂いは手に残りますし、水も塩も付く。1回の釣りで何度も拭くので、タオルは消耗品に近い扱いになります。洗っても匂いが落ちなくなったら買い替える物なので、何枚あっても余りません。
3千円以内で収まるので、他の小物と組み合わせる要員としても優秀です。たとえば No.03 のグリップ+このタオル+ No.13 のケースで、5千円を少し超えるくらい。1個だけ渡すより「釣りセット」の見た目になります。
予算帯:〜3千円 / 推したのは:せいや
No.10|Bassdash ネックゲーター UVカット UPF50+
首から顔までを覆う筒状の布です。夏の釣りは日差しを遮る物が何も無いので、半日で顔と首が真っ赤になる。それを防ぐ道具です。
みきやが「防寒・暑さ対策系は数あっても困らない」と言った、まさにその枠。汗を吸うので毎回洗いますし、ゴムが伸びたら替えます。消耗品に近い扱いです。
釣り以外でも使えるのがこの商品の強みで、自転車、ランニング、農作業、草刈り。何にでも使い回せます。ほぼフリーサイズなので、サイズを聞けない相手にも渡せる数少ないウェア類です。
予算帯:〜3千円 / 推したのは:みきや
No.11|シマノ サンプロテクション インナーシャツ
夏の日焼け対策として着る、薄手の長袖インナーです。暑いのに長袖を着る理由が分からないかもしれませんが、真夏の釣りは半袖のほうが暑い。直射日光が肌に当たり続けるからです。
釣具店では夏になるとこの手のインナーが一気に売れるそうで、みきやいわく「日焼け止めを塗り直す手間が無くなるのが一番大きい。手が濡れるから、釣り場で塗り直すのは現実的じゃない」。
★サイズが要る商品です。ただしインナーなので、多少大きくても着られます。相手の体格が分からない場合は No.10 のネックゲイターのほうが安全です。
予算帯:〜5千円 / 推したのは:みきや
No.12|シマノ システムケース XL BK-093T
小物を入れる布製のケースです。プライヤー、スナップ、リーダー、ハサミ。釣りの小物は種類が多くて細かいので、整理する箱がいくつあっても足りない。
道具を探している時間は、釣りをしていない時間です。ケースの中で何がどこにあるか決まっていると、暗い中でも手が勝手に動く。夜釣りをする人ほど、この差が効いてきます。
贈り物としての利点は、中身が空でも成立するところです。相手が何を入れるかは相手が決めればいいので、「相手の釣りの種類が分からない」という最大の障害を回避できます。
予算帯:〜3千円 / 推したのは:たくま
No.13|メイホウ VERSUS VS-388SD
フック、シンカー、ジグヘッド、小型のワームを分けて入れる小物ケースです。メイホウは日本のプラスチックメーカーで、釣具の収納ではほぼ業界標準になっています。
この価格で買えるのに、釣り人は何個も持っています。中身の種類ごとに分けるからです。フック用、シンカー用、ジグヘッド用、と分かれていく。122×97×28mmと薄いので、バッグの隙間に何個でも入る。
千円以下なので、単体で贈るというより組み合わせの一品として。No.14 のルアーホルダーと合わせても2千円行きません。小物を複数まとめて箱に入れると、単価が安くても見栄えのする贈り物になります。
予算帯:〜千円 / 推したのは:たくま
No.14|メイホウ ルアーホルダーBM
使いかけのルアーを一時的に引っ掛けておくホルダーです。バッカンやバッグの縁に挟んで使います。
何のためにあるのか。釣りの最中にルアーを交換したとき、外したルアーをそのまま箱に戻すと、濡れたまま他のルアーと一緒になって全部錆びる。だから乾くまで外に引っ掛けておく。地味ですが、分かっている人ほど使っています。
千円以下で、誰が使っても邪魔にならない道具です。相手がすでに持っていたとしても、ホルダーは付ける場所ごとに増やす物なので被害がありません。
予算帯:〜千円 / 推したのは:たくま
No.15|JOTO 防水スマホケース IPX8認定
スマホを入れて首から下げる防水ケースです。釣りとスマホの相性は最悪で、海に落とす人が毎年います。
ポケットに入れたままかがんだ瞬間に滑り落ちる、というのが典型的なパターンです。足元がコンクリートなら助かりますが、海側なら終わりです。私の周りでも何人か落としています。
千円前後で、しかも釣り以外にも使えます。海水浴、プール、温泉、雨の日の自転車。相手の釣りの種類も、体のサイズも、メーカーの好みも一切関係なく渡せる数少ない商品です。
予算帯:〜千円 / 推したのは:せいや
No.16|ダイワ マグネットキーパー
磁石で道具をくっつけておく落下防止の器具です。プライヤーやハサミをバッグに付けておき、使うときに引っ張ると外れる。手を離すと磁石の力で勝手に戻ります。
地味な道具ですが、効き方がはっきりしています。釣り人が道具を無くす一番の原因は、使ったあとに戻し忘れること。磁石なら戻す動作が要らないので、無くなりません。
ダイワ製なのでシマノ派には微妙かもしれませんが、この手の小物は党派が出にくい部類です。No.02 のプライヤーと組み合わせると、5千円台でまとまった贈り物になります。
予算帯:〜3千円 / 推したのは:たくま
No.17|ダイワ 透明活かし水汲みバケツ
ロープの付いたバケツで、堤防の上から海水を汲むのに使います。手を洗う、魚を活かしておく、血を流す。堤防釣りでは必ず使う道具です。
みきやの店では、家族連れが釣りを始めるときにほぼ必ず売れるそうです。「竿を買いに来た人が、最後にバケツを忘れて帰る。そして次の釣行で『手が洗えなかった』と言って買いに来る」。
透明なのがこの商品の特徴で、中の魚が見えます。子どもがいる家庭だと、これだけで楽しめる。折りたためるので車に積んでも邪魔になりません。
予算帯:〜3千円 / 推したのは:みきや
No.18|シマノ フィッシングナイフ シース小出刃 CT-511N
釣った魚を締めるための小型の包丁です。魚は釣った直後に締めて血を抜くと、味がまったく変わります。持っていない人が意外と多い道具でもあります。
私が釣りを始めたころは、これを持たずに帰ってきて家で処理していました。味の違いを知ってからは必ず持って行きます。相手が「釣った魚を食べる派」なら、間違いなく喜ばれる一本です。
シース(鞘)が付いているので、バッグに放り込んでも危なくない。刃物なので配送の扱いに注意が必要ですが、Amazonで普通に買えます。相手がキャッチ&リリース派だと使わないので、そこだけ確認できるといい。
予算帯:〜3千円 / 推したのは:はる
No.19|Oakley CHALTEN CAP
オークリーのキャップです。釣具メーカーの物ではありませんが、釣り人にオークリーは通りがいい。サングラスで有名なブランドなので、名前を知っている人が多い。
せいやが奥さんから貰った帽子を今も被っているという話を聞いて、この系統を入れました。帽子は日焼け対策として実用性が高いうえに、ほぼフリーサイズで、釣り以外でも被れます。
釣り専用の帽子だと「釣りのとき以外に被りづらい」という問題が出ます。その点このあたりのブランドなら普段使いできる。3千円以内なので、他の小物と組み合わせるのにも向いています。
予算帯:〜3千円 / 推したのは:せいや
No.20|Foxfire クリークキャップ
フォックスファイヤーという、川と渓流に強いアウトドアブランドのキャップです。綿のツイルにハードメッシュを合わせた作りで、重さは60g。夏の釣りで一番効くのは、軽さと通気です。
No.19 のオークリーとの違いは、ブランドの性格にあります。オークリーは普段使いしやすい。フォックスファイヤーは川・渓流の世界で通りがいい。帽子としての機能は近いので、相手がどちらの世界にいるかで選んでください。
サイズはフリー(57.5〜59.5cm)なので、サイズを聞けない相手にも渡せます。相手が川や渓流をやる人なら、この名前が出てくるだけで「分かっている人が選んだ」と伝わります。
予算帯:〜5千円 / 推したのは:はる
No.21|ジャクソン セレクテッド ポッシュ 携帯ゴミ箱
釣り場で出たゴミを入れて持ち帰るシリコン製のポーチです。使った糸の切れ端、ワームの袋、飲み物の空き容器。釣り場のゴミ問題は釣り人にとって切実な話題で、マナーを気にする人ほどこういう道具を持っています。
みきやの店でもよく売れているそうで、「ゴミを持ち帰る人ほど、ちゃんとした入れ物が欲しくなる。ビニール袋だと穴が開くし匂いが漏れる」。
折りたためて、洗える。釣り以外でもキャンプや車の中で使えます。相手のことを「マナーのいい人だと思っている」というメッセージにもなるので、贈り物としての意味も乗せやすい一品です。
予算帯:〜3千円 / 推したのは:みきや
No.54|ハピソン アニサキスライト YF-980
釣った魚を自分でさばく人に、いま一番喜ばれる道具かもしれません。青い光を当てると、魚の身の中にいるアニサキスが白く光って見えるようになります。
アニサキスは寄生虫で、生きたまま食べると激しい腹痛を起こします。サバやアジ、イカなどによくいて、釣った魚を刺身にする人にとっては現実的なリスクです。目視で探すのは大変ですが、このライトを当てると見つけやすくなる。
私も釣った魚を刺身にするので、これは実際に使っています。釣り道具ではないので持っている人が少なく、「釣った魚を食べる派」の相手なら被る心配もほとんどありません。
★相手がキャッチ&リリース派だと使いません。魚を持ち帰るかどうかだけ確認できると確実です。
予算帯:〜5千円 / 推したのは:はる
アニサキスライトについては、実際に2度あたった私が使い続けている理由と限界を別記事に書いています。「本当に効くのか」が気になる方はこちらを。

グリップと手袋は、種類が多いので別記事にまとめています
フィッシュグリップ(No.03・No.04)と防寒グローブ(No.07・No.08)は、つりはるで単体の比較記事を出しています。相手がすでに持っていそうな場合や、もっと選択肢を見たい場合はこちらを。


No.55|第一精工 MCラインカッター
糸を切るためだけの小さな道具です。千円以下で買えます。
プライヤー(No.02)でも糸は切れますが、細い糸を切るなら専用のカッターのほうが速い。アジングのように細い糸を何度も結び直す釣りだと、この差が積み上がります。
単体で贈るには安すぎるので、No.02 や No.16 と組み合わせる一品として。
予算帯:〜千円 / 推したのは:たくま
面白い・雑貨|釣りを知らなくても選べる5品
「実用品はもう持っていそう」「ちょっと笑える物がいい」という場合の枠です。ここは相手の釣りの種類を知らなくても選べるのが最大の利点で、サイズも号数もメーカーの党派も関係ありません。
ただし一つだけ注意があります。面白い系は相手との関係性で当たり外れが大きく振れる。友人や兄弟なら笑ってくれる物でも、上司や義父に渡すとどう受け取られるか分かりません。関係性別の表は後の章に置いたので、そちらも見てください。
No.22|キャップス フィッシュペン イワナ
魚の形をしたボールペンです。イワナのほかにタイ、イワシ、コノシロなどがあります。尾のほうを持って書く形になるので、実用性は正直に言って普通です。
ただ、机の上に置いてあると目に入る。毎日視界に入る物というのは、贈り物として強い。釣りに行かない日にも、贈った人のことを思い出してもらえます。
3千円以内で、職場でも使えます。相手が釣りをすることを周りが知っているなら、会話のきっかけにもなる。魚種を相手のよく釣る魚に合わせると、「選んでくれた」という感じが出ます。
予算帯:〜3千円 / 推したのは:せいや
No.23|ダルトン リトル フィッシーズ ブラウントラウト
魚の形をした金属製のキーホルダーです。ダルトンはインテリア雑貨のブランドで、釣具メーカーではありません。だから釣具っぽくないのがむしろ利点になります。
ブラウントラウトは渓流や湖にいる魚で、釣り人には馴染みがあります。でも知らない人が見ても「魚のキーホルダー」として成立する。このバランスが雑貨としてちょうどいい。
車の鍵に付ける人が多いそうです。釣りに行くときに毎回触る物になるので、「釣りのたびに思い出す」枠としては No.22 と同じ役割を果たします。予算が3千円しかないときの本命の一つです。
予算帯:〜3千円 / 推したのは:せいや
No.24|KASAGO カサゴ 釣り好きのためのデザインTシャツ
カサゴという魚のデザインが入ったTシャツです。このシリーズには他にも魚種やネタ系のデザインが大量にあります。
これは相手を選びます。釣り仲間なら笑ってもらえますが、職場の上司には難しい。
★サイズが要ります。Tシャツなので当然ですが、服のサイズを知らない相手には避けてください。相手がよく釣る魚のデザインを選ぶと「分かってる」感が出ますが、そこまで分かっているなら、もっと実用的な物を選んでもいいかもしれません。
予算帯:〜3千円 / 推したのは:たくま
No.25|カシオ WS-1700H タイドグラフ&ムーンデータ表示
潮の満ち引きと月齢が表示されるデジタル腕時計です。釣りをしない人には意味が分からない機能だと思うので説明すると、釣れる時間帯は潮で決まります。潮が動いている時間に魚が食う。だから釣り人は潮汐表を毎回確認します。
普段はスマホのアプリで見るのですが、釣り場では手が濡れているのでスマホを出したくない。腕時計に出ていると、それだけで便利です。みきやいわく「機能としては地味だけど、釣り人が本当に見る数字がそこに出ているのが分かる人には響く」。
並行輸入品なので価格は変動しますが、時計としては手が届く範囲に収まります。「釣り好きらしい物を贈りたいけど道具は分からない」という状況にはまる一本です。
予算帯:〜1万円 / 推したのは:みきや
No.26|カシオ G-SHOCK G-LIDE GBX-100
同じ潮汐表示でも、こちらはG-SHOCKです。タイドグラフ、ムーンデータ、日の出日の入り時刻。釣り人が知りたい情報がほぼ全部入っています。
G-SHOCKなので頑丈さは説明不要です。釣りは道具をぶつけるし濡らすので、時計は壊れる前提で選ぶ人が多い。実際、釣り場でG-SHOCKを着けている人はかなり多いです。
2万円台なので、高級枠として成立します。しかも釣り以外でも着けられるのが強い。サーフィンや登山にも使えますし、普段使いもできる。「一生モノを贈りたいけど竿は選べない」という場合の答えの一つです。
予算帯:2万円〜 / 推したのは:みきや
消耗品は嬉しいか|答えは「条件付きで、かなり嬉しい」
先に答えを書きます。消耗品は嬉しいです。ただしサイズが合っていれば、という条件が付きます。
釣り人にとって消耗品は本当に消耗品です。糸は使うたびに傷んで短くなるし、スナップは錆びるし無くします。だから「もらって困る」ということが原理的に起きにくい。しかもすでに持っていても、在庫が増えるだけなので無駄になりません。
| 釣りの種類 | よく使うPEライン | リーダー | スナップ |
|---|---|---|---|
| アジング・メバリング | 0.2〜0.4号 | 0.8〜1.5号 | 極小サイズ |
| エギング | 0.6〜0.8号 | 2〜2.5号 | 小サイズ |
| シーバス | 0.8〜1.5号 | 16〜25lb | 中サイズ |
| ショアジギング(青物) | 1.5〜3号 | 30〜50lb | 大サイズ |
| 船釣り・オフショア | 2〜5号 | 40〜80lb | 大サイズ |
この表を見て分かるとおり、アジングの人に青物用の糸を贈っても、太すぎて使い道がありません。逆も同じです。相手の釣りの種類が分からないなら、消耗品は避けてください。
では分かっている場合はどうか。ここには釣り人に共通する心理があります。糸とスナップは、自分で買うときに一番ケチる部分です。高いものを使いたいけれど、消えていく物にお金をかけるのは気が引ける。だから人から良いものをもらうのが一番嬉しい。
No.27|ダイワ 月下美人 ナインスナップ 徳用
ルアーと糸をつなぐ金具です。徳用パックなので数が入っています。これは号数の制約がゆるい部類で、アジング・メバリングを中心に幅広く使えます。
月下美人はダイワのライトゲーム(アジング・メバリング)向けブランドです。相手がアジングやメバリングをやっていると分かっているなら、まず外れません。
徳用というのが贈り物として効きます。少量パックだとすぐ無くなりますが、徳用なら1年は持つ。「使い切るまで自分を思い出してもらえる」という意味でも合理的です。
予算帯:〜千円 / 推したのは:たくま
No.28|オーナー P-27 一手スナップ SS
こちらはオーナーばりという、針の専門メーカーのスナップです。メーカーの好みを気にせず渡せます。
「一手」という名前のとおり、片手で開け閉めできる形状です。釣りの最中は片手に竿を持っているので、この一手間が実際に効きます。地味な違いですが、これに変えると元には戻りにくい。
サイズ展開があるので、SSは小型ルアー向けです。
予算帯:〜千円 / 推したのは:たくま
No.29|シーガー プレミアムマックス ショックリーダー
リーダーというのは、PEラインの先に結ぶ透明な糸です。PEは強いけれど擦れに弱いので、先端だけ別の糸をつなぐ。どの釣りでも必ず使うので、消耗品としては本命です。
シーガーはクレハという化学メーカーのブランドで、フロロカーボンの世界では老舗です。品質には定評があります。
★号数が要ります。上の表を見て、相手の釣りに合う号数を選んでください。分からない場合、2号前後を選ぶとエギングやライトな釣りで使われる可能性が高いですが、確実ではありません。聞ける相手なら聞いてください。
予算帯:〜千円 / 推したのは:はる
No.30|バリバス ショックリーダー シーバス 16lb
こちらはシーバス用と明記されているリーダーです。相手がシーバス釣りをやっていると分かっているなら、これが確実。
シーバスは日本の海釣りで最も人口が多いターゲットの一つです。河口や港で夜に狙う人が多く、「釣りに行く」と言って夜に出かける人はシーバスをやっている可能性がそれなりにあります。
バリバスはモーリスという日本メーカーのラインブランドで、釣り人の間では信頼されています。自分で買うときは少し高くて躊躇する価格帯なので、贈り物として意味があります。
予算帯:〜3千円 / 推したのは:はる
No.31|シマノ ピットブル8 150m
PEラインという、リールに巻く主力の糸です。8本の糸を編んで作られていて、細いのに強い。これは消耗品の中でも難易度が高いので、注意して読んでください。
PEラインは号数が合わないと本当に使えません。リールのサイズ、竿の硬さ、狙う魚。全部に関わります。しかも150mや200mという長さの選択もある。
★相手の号数が分かっているときだけにしてください。号数さえ合えば、これは本当に嬉しい贈り物です。
予算帯:〜3千円 / 推したのは:たくま
No.32|サンライン FCスナイパー’25 300m
フロロカーボンのラインで、300m巻きの大容量です。サンラインは日本のライン専門メーカーで、この分野では高く評価されています。
300mというのは、何度も巻き替えられる量です。ラインは定期的に巻き替える物なので、大容量を持っていると心理的な余裕が生まれます。「まだあるから巻き替えよう」と思えるかどうかで、釣りの快適さが変わる。
★ただし、これはバス釣り用のラインです。サンラインが挙げている用途もテキサスリグやラバージグといったバスの釣り方なので、相手がバス釣りをしているなら本命、海の釣りなら No.29 や No.30 のほうが合います。
予算帯:〜5千円 / 推したのは:たくま
ルアーは嬉しい。ただし使われない可能性がある
消耗品の中でも、ルアーは少し事情が違うので分けて書きます。
まず前提として、ルアーをもらって嬉しい人は多いです。理由は単純で、いくつあっても足りないからです。ルアーは種類が無限にあります。ミノー、ジグ、ワーム、ペンシル、バイブレーション。しかも同じ製品でも色が10種類くらいあるのが普通で、その日の海の濁りや光の強さで使い分けます。
だから釣り人のルアーケースは、いつまでも埋まりません。同じルアーを色違いで何個も持っている人もいます。被る心配がほとんど無い、という意味では贈り物に向いています。
問題はここからです。ルアーにはロストという宿命があります。
ロストというのは、投げたルアーが水中の岩や海藻、テトラポッドなどに引っかかって、糸を切るしかなくなり、そのまま失うことです。釣りをしていれば普通に起きます。1回の釣行で何個も無くす日もある。魚がいる場所ほど障害物が多いので、狙って釣るほどロストは増えます。
ここで何が起きるか。人からもらったルアーは、無くしたくない。結果として使わずにしまっておく、あるいは飾ることになる。
編集部のせいやが、まさにこれでした。家族からもらったルアーを、今も部屋に飾ったままにしています。
避けたいなら、方法は2つあります。
- 同じルアーを2個以上贈る── 1個なら大事にしまわれますが、2個あれば1個は使われます
- 高すぎるルアーを避ける── 数千円のルアーは、失う痛みが大きくなります
逆に、相手の釣り方が分かっていて、なおかつ本人が手に入れにくい物を選べるなら、ルアーは強い贈り物になります。私が義父に毎年ルアーを贈って使ってもらえている理由は、後の章に書きました。
★エサ釣りをする相手なら、消耗品の中身が変わります
ここまで挙げた糸やスナップは、全部ルアー釣りの道具です。相手がエサ釣りをする人なら、要る物がまったく別になります。
店頭でも年配の方への贈り物はエサ釣り系に寄ることが多いそうです(年代別の章で書きます)。
| ルアー釣りの消耗品 | エサ釣りの消耗品 | |
|---|---|---|
| 主な物 | PEライン・リーダー・スナップ・ルアー | 仕掛け・ハリ・ウキ・カゴ・オモリ |
| 選ぶ難易度 | 高い(号数が釣種で決まる) | やや低い(完成仕掛けなら号数も込み) |
| 該当する番号 | 27 / 28 / 29 / 30 / 31 / 32 | 56 / 57 / 58 |
| 外れにくさ | 号数が合えば確実 | 完成仕掛けなら、そのまま使える |
エサ釣りの消耗品には、完成仕掛けという逃げ道があります。ハリと糸とオモリが最初から組んであるもので、袋から出してそのまま使える。号数を自分で選ばなくていいので、贈り物としては難易度が下がります。
No.56|がまかつ ケイムラパールスキンサビキ S150
サビキ釣りの完成仕掛けです。ハリが6本ほど付いた糸が一式になっていて、袋から出して竿に結ぶだけで使えます。号数を自分で選ばなくていいのが強い。
サビキはアジやイワシを釣る、日本で一番人口の多い釣り方の一つです。堤防で家族連れが釣っているのはたいていこれ。年配の方から子どもまで、幅広くやっています。
がまかつは日本の老舗の針メーカーです。消耗品なので何袋あっても困りません。単体では安いので、No.17 のバケツや No.09 のタオルと組み合わせてください。
予算帯:〜千円 / 推したのは:みきや
No.57|第一精工 コマセカゴ サビキカゴ
サビキ釣りでエサを入れるカゴです。オキアミなどのエサをここに詰めて、振ると中から出てくる。その煙幕に魚が寄ってきたところを、No.56 の仕掛けで釣ります。
これも消耗品です。プラスチックなので割れますし、海に落とします。サビキをやる人なら予備を何個も持っています。
第一精工の製品なので作りは確かです。サビキ釣りをする相手だと分かっているなら、No.56 と合わせて渡すと、そのまま釣りに行ける形になります。
予算帯:〜千円 / 推したのは:みきや
No.58|シマノ 17 ホリデーパック(チョイ投げ・サビキ・海上釣堀)
エサ釣り向けの入門竿です。ルアー用の No.53 に対して、こちらはチョイ投げ・サビキ・海上釣堀といったエサ釣り向け。
コンパクトに仕舞えるので、車のトランクに入れっぱなしにできます。「釣りに誘われたけど道具が無い」という人が、とりあえず1本持っておくのに向いています。
相手が年配の方で、これから釣りを始めるか、久しぶりに再開するという場合は、ルアーのセット(No.53)よりこちらのほうが合う可能性が高い。★リールは付かないので、相手がリールを持っていない場合は別に要ります。サビキ仕掛け(No.56)とカゴ(No.57)を添えると、あとはリールとエサだけ。★エサは日持ちしないので、贈り物には入れず「当日買ってね」と伝えるのが現実的です。
予算帯:〜1万円 / 推したのは:せいや
5千円〜1万円台|クーラー・バッグ・防寒の12品
みきやの三層(安め・中間・高い)の、ちょうど中間がこの帯です。
この帯の良いところは、釣り以外でも使える物が一番多いことです。
No.33|ダイワ クールライン 6L/8L 小型
小型のクーラーボックスです。6Lや8Lというのは、500mlのペットボトルが数本入るくらいの大きさだと思ってください。
初めての1個は小さいほうがいいと思います。大きいクーラーは持っていくのが面倒で、結局使わなくなる。小さいほうが毎回持っていくので、結果的に出番が多い。
アジやメバルのような小さい魚を狙う人、堤防で軽く釣る人には十分な容量です。飲み物を冷やすだけでも使えるので、釣りをしない日でも役に立つ。5千円以内で買えるクーラーとしては、性能と価格のバランスが取れています。
予算帯:〜5千円 / 推したのは:せいや
No.34|ダイワ クールラインα3 S2000 20L
20Lの中型クーラーです。みきやが「中間予算の本命」として挙げたのがこれでした。店で一番動くサイズだそうです。
20Lあると、堤防釣りから船釣りまでだいたい対応できます。アジやサバを数十匹持ち帰るのも、青物を1本入れるのも可能。「これ以上大きいと車に積むのが大変になるし、これより小さいと足りない日が出る」。
クーラーボックスは保冷力で価格が変わります。1万円前後のクラスは、朝から夕方まで氷が持つくらい。泊まりの釣行や真夏の長時間には力不足ですが、日帰りの釣りなら十分です。行楽用としても普通に使えます。
予算帯:〜1万円 / 推したのは:みきや
No.35|シマノ ヒップバッグ
腰に巻くタイプのバッグです。ランガンといって、歩きながらポイントを探す釣りをする人が使います。
私もシーバスやエギングではこの形のバッグを使っています。両手が空くのが決定的に大きい。竿を持ち、リールを巻き、ルアーを交換する。この動作の間、バッグは体に付いていてほしい。リュックだと下ろす手間が入ります。
バッグは好みが出そうに見えますが、釣り用のバッグは機能で選ぶ人が多いので見た目で外すことは少ない。色も黒や暗い色が主流なので、選択で悩むこともない。ただしシマノ製なので、相手がダイワ派なら No.36 のほうがいいかもしれません。
予算帯:〜5千円 / 推したのは:はる
No.36|ダイワ バックパック タックルリュック 28L
28Lのリュックです。編集部のたくまが、実際にもらって使っている物がこのタイプです。
たくまはそれまでボックス型か、小さいサコッシュやポーチを使っていて、リュックは選択肢に入っていなかったそうです。それがもらって使ってみたら「両方の良いとこ取りみたいな性能」で、今は気に入っている。
自分では選ばない物を他人が選ぶという、贈り物にしかできない形がここにあります。28Lは日帰りの荷物が全部入る容量で、ロッドを固定するベルトも付いています。釣り以外でも旅行や通勤に使えるので、相手が釣りに行かなくなっても無駄になりません。
予算帯:〜1万円 / 推したのは:たくま
リュックは容量とポケットの作りで使い勝手が変わります。他の候補も見たい場合はこちらにまとめました。

No.37|プロックス ワンハンドフリップネット PX442
魚をすくう網です。玉網、ランディングネットとも呼びます。堤防の上から魚を抜き上げられない場合、これが無いと魚を取り込めません。
折りたためるのがこの製品の売りで、普通のネットは畳めないので持ち運びが大変です。最初に買ったネットが大きすぎて持っていかなくなる、というのはよくある話です。
5千円以内で、しかも片手で開ける。相手が始めたばかりで、まだネットを持っていない可能性があるなら候補になります。ベテランはすでに持っていることが多いので、その場合は別の物を。
予算帯:〜5千円 / 推したのは:せいや
No.38|プロックス フローティングゲームベスト PX399
浮力材が入ったベストで、ライフジャケットの一種です。磯やサーフでは命に関わる装備なので、安全を気にする相手には意味のある贈り物になります。
ポケットが大量に付いているので、収納としても機能します。ルアーケース、プライヤー、リーダー。必要な物を全部身につけられる。みきやいわく「安全装備としてだけじゃなく、収納として買う人もかなりいる」。
★体型で合う合わないが出ます。浮力材が入っているぶん厚みがあるので、普段の服のサイズより余裕を見たほうがいい。
なお、磯や堤防のように足場が岩やコンクリートの場所では、こういう浮力材の入った固型式のほうが向いています。膨張式(No.49)は膨らむまでに時間がかかるうえ、岩場で擦れて破れる心配があるためです。船に乗るなら膨張式、岸から釣るなら固型式、という分け方になります。
予算帯:〜1万円 / 推したのは:みきや
No.39|電熱グローブ 7.4V バッテリー付き
電池で発熱する手袋です。冬の釣りで手がかじかむ問題を、力技で解決します。
防寒具は「もらってから世界が変わる」タイプの贈り物です。自分では「まあ我慢できるし」と思って買わない。でも一度使うと戻れません。
冬の釣りは、正直に言って寒さとの戦いです。手が動かなくなると釣りにならないので、ここを解決する道具は効きます。釣り以外でも、バイク、雪かき、屋外の仕事に使える。サイズは要りますが、手袋なので許容範囲は広めです。
予算帯:〜2万円 / 推したのは:はる
No.40|KEMIMOTO 電熱ベスト
こちらは体を温めるベストです。モバイルバッテリーで発熱します。インナーとして着るので、サイズの許容範囲が広いのが贈り物向き。
釣りは基本的に動きません。同じ場所に立って何時間も待つことがある。動かないから体が温まらず、想像以上に冷えます。「歩いていれば暖かい」が通用しない趣味です。
1万円以内で、しかも釣り以外の用途が広い。通勤、犬の散歩、屋外イベント、冬のキャンプ。相手が釣りに行かない日にも使ってもらえるので、「釣り好きへの贈り物」として買いつつ、生活の役にも立ちます。
予算帯:〜1万円 / 推したのは:はる
No.41|コールマン リゾートチェア
折りたたみの椅子です。投げ釣りやファミリーフィッシングのように、同じ場所で長時間待つ釣りをする人に効きます。
釣りは立ちっぱなしの時間が長い。アタリを待っている間に座れるかどうかで、帰りの疲れ方がまったく違います。
しかも釣り以外での出番が多い。キャンプ、運動会、花火大会、庭。「釣り具を贈る」というより「アウトドア用品を贈る」形になるので、相手の釣りの種類を知らなくても選べます。
予算帯:〜5千円 / 推したのは:せいや
No.42|第一精工 ロッドホルダー サーフ三脚 レバー式
竿を立てておく三脚です。投げ釣りやぶっこみ釣りのように、仕掛けを投げてアタリを待つ釣りで使います。
相手の釣りの種類が分かっている場合限定の商品です。ルアー釣りをする人は使いません。竿を手に持って動かし続ける釣りだからです。逆に、投げ釣りやカゴ釣りをする人には必需品。
みきやいわく「サーフ三脚を買いに来る人は、ほぼ間違いなく投げ釣りの人。この人たちは道具を長く使うので、いい物を買う」。相手が砂浜で竿を立てて釣っているのを見たことがあるなら、これは当たります。
予算帯:〜5千円 / 推したのは:みきや
No.43|ゴメクサス 計量機能付きフィッシュグリップ
魚を掴むと同時に重さが測れるグリップです。記録を残す人に刺さる道具で、たくまのように数字を取る人には響きます。
釣った魚のサイズと重さを記録している人は、思っているより多い。SNSに上げるときにも数字があると説得力が出ますし、「去年より大きい」といった比較ができるようになります。
普通のグリップ(No.03・No.04)との違いは、この計量機能だけです。相手がすでにグリップを持っているなら、「測れるほう」に買い替える理由になります。持っていても被りにくい部類です。
予算帯:〜1万円 / 推したのは:たくま
No.44|ダイワ フィッシュグリップV 170
ダイワ製のフィッシュグリップです。No.03 の第一精工と機能はほぼ同じですが、相手がダイワで揃えている人ならこちらを。
道具をメーカーで揃えたがる人は一定数います。リールがダイワ、竿がダイワ、バッグがダイワ。そういう人の小物だけ第一精工になっていると、本人は気になるものです。
逆に言えば、相手がシマノ派なら避けてください。メーカーの好みが分からない場合は、党派の外にある第一精工(No.03)かCRAZY SHARK(No.04)が安全です。
予算帯:〜5千円 / 推したのは:みきや
高級|1万円台後半から、一生モノになる道具
予算が2万円を超えると、選択肢の性質が変わります。壊れるまで使う道具を贈れるようになる。偏光サングラス、クーラーボックス、シューズ。どれも10年単位で使う物です。
そして高級枠には、もう一つの選択肢があります。竿とリールです。この章の最後にH3を立てたので、相手の釣りとメーカーが分かっているなら、そちらを見てください。
No.45|Zeque STELTH F-1920 TRUEVIEW SPORTS
私が今いちばん勧められる偏光サングラスです。理由を書くと長くなるのですが、私自身が毎回の釣りで掛けているレンズだからです。
レンズはタレックス(TALEX)製です。記事の冒頭で「妻から贈られた偏光サングラス」と書いたのがこのレンズで、偏光レンズの世界では日本の老舗にあたります。Zeque はそのタレックスのレンズを載せた釣り用ブランドです。
トゥルービュースポーツというのは、そのレンズの色の名前です。日中のカンカン照りのショアソルトはもちろん、朝マズメ、夕マズメ、オフショア、淡水。なんなら夜も、常夜灯が強いところでは掛けています。1枚でここまで守備範囲が広いレンズは、そう多くありません。
さらに、釣り以外でも使っています。運転、家族旅行。偏光レンズは道路の反射も消すので運転が楽になります。釣りをしない日にも出番があるのが、贈り物として効く一番の理由です。
そして、みきやも同じレンズを使っています。編集部で一番釣りに行く私と、現役の釣具屋店員が同じ物を選んでいる。控えめに言って最高です。
予算帯:2万円〜 / 推したのは:はる
No.46|ダイワ 偏光グラス TLX 025 トゥルービュースポーツ
No.45 と同じタレックスのトゥルービュースポーツが入った、ダイワのフレームです。レンズは同じで、フレームのブランドが違うと思ってください。
なぜ2つ並べているかというと、相手がダイワで道具を揃えている人なら、こちらのほうが喜ばれる可能性があるからです。偏光サングラスは党派の外にあると先に書きましたが、ダイワで揃えたい人にとっては、ダイワのロゴが入っているほうが嬉しい。
価格は No.45 より上がります。レンズが同じなので、差はフレームだけです。TLX 025 はレンズが大きく、8カーブで顔に沿うので、視界がレンズの中に収まる。広い視界を取るならこちら、軽さと価格を取るなら No.45、という選び分けになります。
予算帯:2万円〜 / 推したのは:みきや
No.47|シマノ クーラーボックス フィクセル BS 30L
30Lの本格的なクーラーボックスです。No.34 の1万円クラスと何が違うかというと、保冷力です。氷が何日持つかが価格に直結します。
このクラスになると、朝入れた氷が翌日まで残ります。泊まりの釣行、真夏の長時間、船で沖に出る釣り。そういう場面で差が出る。みきやいわく「本気でやってる人ほどクーラーにお金をかける。せっかく釣った魚を悪くしたくないから」。
釣り以外でも使えるのがクーラーの強みです。キャンプ、バーベキュー、帰省。30Lは車に積む前提のサイズですが、車を持っている相手なら問題ありません。一生モノとして贈るなら、これは確実に長く使われます。
予算帯:2万円〜 / 推したのは:みきや
No.48|スタジオオーシャンマーク OCEAN GRIP OG2507VIII
アルミ削り出しのフィッシュグリップです。No.03 のワニグリップが2千円弱なので、「なぜ10倍以上するのか」と思われるかもしれません。答えは壊れにくく、長く使えるからです。
スタジオオーシャンマークは日本の小さなメーカーで、アルミの塊から削り出して作っています。手に持つと、工業製品としての作りが他とは違うのが分かります。
色のバリエーションが多いのも贈り物向きです。所有欲を満たす道具なので、もらった人は必ず人に見せます。釣り歴が長くて「もう何でも持っている」という相手に対して、数少ない有効な選択肢の一つです。
予算帯:2万円〜 / 推したのは:たくま
No.49|ブルーストーム ライフジャケット 腰巻き自動膨張(桜マーク)
落水したときに自動でふくらむライフジャケットです。腰に巻くタイプなので、ベスト型(No.38)より暑くないし、動きを邪魔しません。
桜マークというのは国土交通省の型式承認を受けた印です。船釣りでは法律上これが無いと乗れない船があります。みきやいわく「船に乗る人なら桜マーク付きは必須。持っていない人が意外といて、レンタルで済ませている」。
安全装備なので、贈り物としてのメッセージも明確です。「無事に帰ってきてほしい」という意味が乗る。体型による相性はありますが、腰巻きなのでベスト型より融通が利きます。ボンベの交換が必要な消耗部品がある点だけ、伝えておいてください。
予算帯:2万円〜 / 推したのは:みきや
No.50|ダイワ ゴアテックスフィッシングシューズ DS-2301G
ゴアテックスの防水シューズです。釣りは水辺でやるので、足元は必ず濡れます。足が濡れると、その日の釣りは終わりと言っていいくらい集中力が落ちます。
私は堤防でもサーフでも防水の靴を履いています。一度これに慣れると、普通のスニーカーで釣りに行く気になれません。雨の日でも足が乾いているというのは、思っている以上に快適です。
★靴のサイズが必要です。しかも釣り用の靴は厚手の靴下を履く前提のことが多いので、普段のサイズより少し大きめが正解になる場合があります。サイズを聞けない相手には絶対に避けてください。
予算帯:2万円〜 / 推したのは:はる
No.51|ZEXUS ZX-R740 充電式 1300ルーメン
ヘッドライトの上位モデルです。No.06 の420ルーメンに対して1300ルーメン。夜釣りを本気でやる人向けの明るさです。
1300ルーメンあると、夜の堤防で足元どころか周囲が見渡せます。磯やサーフのように足場が悪い場所では、明るさが安全に直結する。点灯時間も最大46時間と長いので、夜通しの釣りでも電池を気にせずに済みます。
相手が夜釣りをする人かどうかで価値が大きく変わります。「夜に釣りに行く」と言っているのを聞いたことがあるなら候補になりますが、日中しかやらない人にはオーバースペックです。その場合は No.05 や No.06 で十分。
予算帯:〜2万円 / 推したのは:みきや
No.52|ダイワ RAINMAX レインスーツ DR-3625
釣り用のレインウェアです。釣りは雨でも行きます。というより、雨の日のほうが釣れることがあるので、わざわざ出かける人もいる。
登山用のレインウェアとの違いは、動きやすさの設計です。釣りは腕を振る動作が多いので、肩まわりに余裕がある作りになっています。私は真夏の暑い日以外、ほぼ1年中これを着ています。冬は防寒着の上から着る。
★サイズが要ります。しかも中に着込む前提なので、ぴったりのサイズを選ぶと冬に着られません。相手のサイズが分からないなら、ウェア類は避けて No.47 のクーラーあたりに振ってください。
予算帯:〜2万円 / 推したのは:はる
No.59|BOGA GRIP 15LBS ボガグリップ
アメリカ製のフィッシュグリップで、魚を掴んだまま重さが測れるのが特徴です。しかも公式記録として認められる精度があるとされ、大物を狙う人に支持されています。
No.48 のオーシャングリップと同じ価格帯ですが、性格が違います。オーシャングリップは日本製で軽く、ボガグリップはアメリカ製で頑丈。どちらも一生使う道具として買われます。
★重いので、歩き回る釣りをする人には向きません。船や磯で大物を狙う相手に絞ってください。
予算帯:2万円〜 / 推したのは:たくま
No.60|ハピソン 充電式高輝度LED投光型集魚灯 YF-503
夜の海を照らして魚を集めるライトです。光にプランクトンが寄り、それを食べる小魚が集まり、さらにそれを狙う魚が来る。夜釣りの定番の道具です。
使う場面は限られます。堤防や船からの夜釣りで、アジやイカを狙う人。逆にルアーで回遊魚を狙う人はあまり使いません。
★相手が夜釣りをするかどうかで価値が変わります。「夜に釣りに行く」と聞いたことがあるなら候補になりますが、分からないなら No.05 のヘッドライトのほうが確実です。なお、集魚灯の使用を禁止している場所もあるので、その点だけ添えておくと親切です。
予算帯:〜2万円 / 推したのは:みきや
本人にメーカーと釣種を聞けたなら、竿とリールも選択肢に入ります
地雷の章で「相手の釣りが分かっているならアリ」と書きました。ここではその条件を満たした場合の話をします。
竿とリールは、釣り人にとって一番思い入れの出る道具です。だからこそ当たったときの喜ばれ方が他とは違う。
ただし、条件はかなり厳しいと思ってください。
- 相手の釣りの種類(シーバス/エギング/アジング/ショアジギング等)を知っている
- 相手が使っているメーカー(シマノかダイワか、それ以外か)を知っている
- 相手がすでに持っている竿と被らない(長さ・硬さが違う)
- できれば本人に欲しい物を直接聞けている
この4つのうち3つ以上が埋まらないなら、竿とリールはやめたほうがいい。1〜2万円の竿を贈るより、5千円の小物を3つ贈ったほうが確実に喜ばれます。
ここから先は、相手がすでに釣りをしているか、これから始めるかで分かれます。これから始める人なら、答えははっきりしています。
No.53|シマノ ルアーマチックS86ML + FX2500 PEライン糸巻済セット
これから釣りを始める人に贈るなら、この形が一番確実です。竿・リール・糸が最初から揃っていて、買った日から釣りに行けます。
何も持っていない相手に竿だけ贈っても、釣りはできません。リールが要る、糸が要る、ルアーが要る。始めたい人がここでつまずいて、結局始められないという話をよく聞きます。
ルアーマチックはシマノの入門ロッドです。S86MLは2.59m・ルアー6〜28gという設定で、シーバス、エギング、チニング、タチウオのワインド、フロートを使ったアジング・メバリングまで届きます。最初の1本としては潰しが利く長さと硬さです。
ただし30g以上のジグを投げるショアジギングや、ヒラメ・マゴチを狙うサーフには足りません。そこをやりたい相手なら、専用の竿が要ります。
私がせいやに竿を買ったときも、狙いは同じでした。何をやるか決まっていない人には、何でもできる竿を渡す。そこから本人が好きな釣りを見つけていけばいい。その後で専門の竿を自分で買うようになります。
予算帯:〜2万円 / 推したのは:せいや
ちなみに、釣りを始めるのに結局いくらかかるのかは、釣りの種類ごとに道具一式の金額を出せるツールを作ってあります。セットを贈るか、道具を1つずつ揃えてもらうかを決めるときの目安に。

すでに釣りをしている相手で、条件が埋まったなら
相手の釣りの種類とメーカーが分かっていて、なおかつ被らない自信があるなら、専用の竿やリールが選べます。つりはるでは釣りの種類ごとにまとめた記事を用意しているので、相手の釣りに合うものを探してください。
★ただし、ここまで読んで少しでも迷うなら竿とリールはやめたほうがいい。迷いが残る買い物は、だいたい当たりません。
相手の釣りから選ぶ|ロッド






相手の釣りから選ぶ|リール






金額別|3千円まで・5千円まで・1万円まで・2万円まで・3万円以上
予算がきっちり決まっている場合に、その金額で何が買えるかをもう一度整理します。商品の中身は上に書いたので、ここではその金額帯の「考え方」を書きます。
3千円まで|数で勝負する。1個で完結させない
この金額帯で「これ1個で決まり」という商品を探すと、行き詰まります。代わりに2〜3個まとめると考えてください。
| 組み合わせ例 | No. | 合計の目安 | 誰向け |
|---|---|---|---|
| フィッシュグリップ+タオル | 03 + 09 | 3千円台 | 始めたばかりの人 |
| ルアーケース+ルアーホルダー+防水スマホケース | 13 + 14 + 15 | 2千円台 | 誰にでも |
| キーホルダー+フィッシュペン | 22 + 23 | 2千円台 | 雑貨で攻めるなら |
| 携帯ゴミ箱+タオル | 09 + 21 | 3千円前後 | マナーを気にする人 |
| スナップ徳用+マグネットキーパー | 27 + 16 | 2千円台 | ★釣種が分かっている場合 |
小物を箱に詰めると、単価が安くても「ちゃんと選んだ」形になります。ラッピングを箱にしてもらうだけで見栄えが変わるので、3千円の予算は組み合わせに使ってください。
なお、100円ショップの釣具も年々よくなっています。「安すぎて贈り物にならない」と思われるかもしれませんが、実際に使える物とそうでない物がはっきり分かれるので、中身を知ったうえで組み合わせるなら選択肢になります。

5千円まで|ここから「1個で成立する物」が出てくる
5千円あると、単品で贈れる物が一気に増えます。プライヤー(No.02)、ヘッドライト(No.05・No.06)、グローブ(No.07・No.08)、キャップ(No.20)、小型クーラー(No.33)、ランディングネット(No.37)、チェア(No.41)。
みきやが「プレゼントで一番数が出る帯」と言っていたのがここです。理由は、もらう側が「自分で買うには少し高い」と感じる価格だから。千円の物は自分で買うし、2万円の物は贈られても恐縮する。5千円はその間にあります。
この帯で迷ったら、ヘッドライト(No.05)かグローブ(No.07)を推します。どちらも釣り以外で使えて、消耗して、サイズの制約がゆるい。
1万円まで|クーラーとバッグが射程に入る
1万円を超えると、中型クーラー(No.34)とバッグ類(No.35・No.36)が選べます。この2つは釣り以外での使い道が一番広いジャンルです。
ライフジャケット(No.38)もこの帯に入りますが、★体型で合う合わないが出るので、サイズを聞けない相手には避けてください。
2万円まで|防寒の本命と、ヘッドライトの上位
電熱グローブ(No.39)、レインスーツ(No.52)、上位ヘッドライト(No.51)、初心者セット(No.53)。
この帯の特徴は、「あると世界が変わる」系の道具が買えることです。
★ただしレインスーツはサイズが要ります。サイズを聞けないなら、電熱グローブかヘッドライトへ。
3万円以上|偏光サングラスか、一生モノか
3万円を超える予算があるなら、選択肢は実質2つに絞られます。偏光サングラス(No.45・No.46)か、一生モノの道具(No.47のクーラー、No.48のグリップ、No.50のシューズ)か。
みきやが「高いものならタレックスの偏光グラス」と即答したのがこの帯です。私自身、妻からもらった偏光サングラスを何年も使っていますし、みきやも同じレンズを使っている。編集部で一番釣りに行く人間と現役の店員が同じ物を選んでいるという事実が、この価格帯での答えだと思っています。
もう一つの道が、相手の釣りが分かっている場合の竿とリールです。3万円あればミドルクラスの竿が買えます。ただし条件は厳しいので、上の章をもう一度読んでから決めてください。
商品券・ギフトカードは味気ないか
結論から書くと、釣り好きへの商品券は、かなり合理的な選択です。味気ないと言われがちですが、釣りという趣味の性質を考えると理にかなっています。
理由は3つあります。
- 号数もサイズもメーカーの党派も、全部本人が決められる
- 釣具は「あと少し予算があれば上のグレードが買えた」が起きやすい。その差額を埋められる
- 釣り人は常に何か欲しい物がある。使い道に困らない
選び方としては2通りあります。
| 種類 | 向いている相手 | 利点 | 欠点 |
|---|---|---|---|
| 釣具店の商品券(キャスティング・上州屋など) | 近くにその店がある人。店に通っている人 | 釣具にしか使えないので「釣りのために」という意図が伝わる | 店が近くにないと使えない。店舗を確認する必要がある |
| Amazonギフトカード・楽天ポイント | ネットで買う人。相手の生活圏が分からない場合 | どこでも使える。金額を自由に決められる | 釣り以外にも使えるので、意図が薄まる |
味気なさを消したいなら、小物を1つ添えるのが一番効きます。たとえば No.09 のタオルや No.23 のキーホルダーのような、3千円以内の物を一緒に渡す。「選ぶ楽しみは残しつつ、ちゃんと考えた」という形になります。
なお、Amazonギフトカードは紹介料の対象外(0%)です。ここで勧めても、うちには一円も入りません。それでも書いているのは、実際にこれが有効な選択肢だからです。
年代別|20代・30代・40代・50代・60代以上で何が変わるか
年代で贈り物を変える必要があるのか。みきやに確認したところ、変えるのは主に2つという答えでした。
- アパレル系(ウェア・帽子・グローブ)を選ぶとき
- 小物を選ぶとき、年配ならエサ釣り系、若い人ならルアー系に寄せる
2つめが、釣りを知らない人には一番分かりにくいところだと思います。同じ「釣り」でも、エサを使う釣りとルアーを使う釣りは道具がほとんど別物です。そして店頭で見ていると、年配の方への贈り物はエサ釣り系、若い方への贈り物はルアー系に偏る。
エサ釣り系とルアー系で、何が違うのか
| エサ釣り系(年配の方に多い) | ルアー系(若い方に多い) | |
|---|---|---|
| 釣り方 | 仕掛けを投げて待つ。同じ場所に長時間 | 歩いてポイントを探す。ルアーを投げ続ける |
| 要る物 | 竿受け・バケツ・クーラー・椅子 | バッグ・ルアーケース・プライヤー・ライト |
| 効く贈り物 | 三脚(No.42)・チェア(No.41)・サビキ仕掛け(No.56)・エサ釣り竿(No.58) | ヒップバッグ(No.35)・ルアーケース(No.13)・ヘッドライト(No.05)・グリップ(No.03) |
| 外れやすい物 | ルアー用の小物(使わない) | 竿受け・三脚(持って歩けない) |
この表は、相手の年齢しか分からないときの当たりの付け方です。ただし本人の釣りが分かっているなら、そちらが優先。60代でルアーをやる人はいますし、20代でエサ釣りしかしない人もいます。
年代別|迷ったときの寄せ方
| 年代 | 寄せる方向 | 効く物 | No. | アパレルを選ぶなら |
|---|---|---|---|---|
| 20代 | ルアー系 | バッグ・ヘッドライト・小物・雑貨 | 05 / 15 / 22 / 35 / 13 | キャップ・ネックゲイター。普段使いできる物を |
| 30代 | ルアー系 | 偏光・バッグ・中型クーラー | 34 / 36 / 45 / 01 | 機能で選ぶ。ブランドより実用 |
| 40代 | ルアー・エサ どちらも | クーラー・チェア・防寒 | 34 / 40 / 41 / 47 | 防寒が効く。サイズは要確認 |
| 50代 | エサ釣り系が増える | クーラー・三脚・偏光・サビキ | 42 / 45 / 47 / 56 / 57 | 動きやすさより暖かさ・涼しさ |
| 60代以上 | エサ釣り系 | チェア・三脚・バケツ・エサ釣り竿 | 17 / 41 / 42 / 58 | ★着脱が楽な物。重ね着前提で少し大きめ |
アパレルを贈るなら、年代で見るところが変わります。若い人は普段使いできるかどうかを見ますが、年齢が上がるほど暖かさ・涼しさと、着脱の楽さが優先されます。ただしどの年代でも★サイズが要るので、聞けない相手にはアパレルを避けてください。
年代で確実に言えることが一つだけあります。50代以上の相手には、入門者向けの安い道具を贈らないほうがいい。長くやっている人ほど道具の質が分かるので、安い物は「気持ちは嬉しいが使わない」になりがちです。予算が限られるなら、安い道具より消耗品か商品券のほうが確実です。エサ釣りをする相手なら、サビキ仕掛け(No.56)やカゴ(No.57)が当たります。
相手別|彼氏・夫・父・友人・上司・子どもで変わること
誰に贈るかで、同じ商品でも当たり外れが変わります。特に「面白い系」は関係性に強く依存するので、ここを間違えると失敗します。
| 相手 | 本命 | No. | 面白い系 | 注意 |
|---|---|---|---|---|
| 彼氏 | 偏光サングラス・バッグ・小物の詰め合わせ | 35 / 45 / 09 / 03 | ○ | 釣りの種類を聞きやすい関係。聞けるなら聞く |
| 夫 | 防寒具・クーラー・電熱系 | 34 / 39 / 40 / 47 | ○ | 持っている物を把握しやすい。被りを避けられる |
| 父 | クーラー・チェア・三脚・偏光・エサ釣り一式 | 41 / 42 / 45 / 47 / 56 | △ | こだわりが固まっている年代。安い道具は避ける(消耗品は別) |
| 義父 | クーラー・偏光・商品券 | 45 / 47 / 商品券 | × | 好みが読めないなら商品券が最も安全 |
| 友人(釣り仲間) | 消耗品・グリップ・ルアー | 27〜32 / 48 | ◎ | 釣りの種類を知っている前提。竿もアリ |
| 友人(釣りをしない自分) | 小物の詰め合わせ・雑貨 | 09 / 12 / 15 / 22 / 23 | ○ | 種類が分からないので党派の外の物を |
| 上司・取引先 | 実用小物・タオル・キャップ | 09 / 19 / 20 / 21 | × | ネタ系は避ける。無難に振る |
| 子ども | バケツ・チェア・安全装備 | 17 / 41 | ○ | ★ライフジャケットは子ども用サイズを。大人用は使えない |
| 女性 | ネックゲイター・キャップ・小物・雑貨 | 10 / 15 / 19 / 23 | ○ | ★サイズ物は避ける。フリーサイズを選ぶ |
この表で一番伝えたいのは「面白い系」の列です。友人になら笑ってもらえるTシャツ(No.24)が、上司や義父だと空気が固まる。関係性の距離でこれほど受け取られ方が変わるものは、他にあまりありません。
子どもへ贈る場合だけは、優先順位が違います。大人用のライフジャケットを子どもに着せてはいけません。体に対して大きすぎると、落水したときに体だけが下へ抜けて、用をなさないからです。ここで挙げた No.38 と No.49 はどちらも大人用なので、子どもには体重区分のある子ども用を選んでください。
初心者セット(No.53)も、2.59mという長さは小学生には扱いづらい。子どもには短い竿のほうが振りやすいので、身長に合った長さを店で相談するか、本人か親に確認してください。
釣種別|相手の釣りが分かっているなら、ここを見てください
相手がどんな釣りをしているか分かっている場合、選択肢は一気に広がります。号数も、道具の相性も、この表で当たりが付きます。
| 相手の釣り | 特徴 | 効く物 | No. | ★注意 |
|---|---|---|---|---|
| アジング・メバリング | 夜。細い糸。軽い装備 | ヘッドライト・小物・極細スナップ | 05 / 06 / 15 / 27 | 糸は0.2〜0.4号。細すぎて選びにくい |
| エギング(イカ) | 秋と春。堤防が中心 | 偏光・タモ・ヒップバッグ | 35 / 37 / 45 | エギ(餌木)は好みが強い。避けたほうが無難 |
| シーバス | 夜。河口や港。ランガン | ヒップバッグ・ライト・リーダー | 05 / 30 / 35 / 45 | リーダーは16〜25lbが標準 |
| ショアジギング(青物) | 朝マズメ。重い装備。体力勝負 | グリップ・クーラー・ライジャケ | 34 / 38 / 43 / 47 | 太い糸が要る。装備が重い |
| 投げ釣り・ぶっこみ | 待つ釣り。同じ場所に長時間 | 三脚・チェア・クーラー | 41 / 42 / 47 | ルアー用の道具は使わない |
| 船釣り・オフショア | 桜マークのライジャケが必須 | ライジャケ・高級クーラー・グリップ | 47 / 48 / 49 | 船宿のルールがある。桜マーク必須 |
| 渓流・川 | 歩く。日差しが強い。装備は軽量 | キャップ・偏光・ウェア | 20 / 45 / 52 | フォックスファイヤー等の川系ブランドが喜ばれる |
| ファミリー・堤防 | 子ども連れ。安全第一 | バケツ・チェア・サビキ一式 | 17 / 41 / 56 / 57 | ★子どもにはライジャケの子ども用サイズが別に要る |
| サビキ・エサ釣り | 堤防。家族や年配の方に多い | 仕掛け・カゴ・バケツ・エサ釣り竿 | 17 / 56 / 57 / 58 | 完成仕掛けなら号数を選ばなくていい |
| 魚を持ち帰る人 | 釣った魚をさばく・食べる | ナイフ・アニサキスライト・クーラー | 18 / 34 / 47 / 54 | ★リリース派には使い道がない |
相手の釣りが分からない場合は、普段の言動から当たりを付けられます。「夜に釣りに行く」ならシーバスかアジング、「秋にイカを釣ってくる」ならエギング、「朝早く出かけて大きい魚を持ち帰る」ならショアジギングの可能性が高い。そこまで絞れれば、上の表が使えます。
店頭で相談されたとき、釣具屋店員のみきやが聞く順番
みきやは「彼氏にプレゼントしたいんですけど」という相談を受ける側です。そのときに何をどの順番で聞いているかを本人に確認しました。
答えは3つでした。
| 順番 | 聞くこと | これで何が決まるか |
|---|---|---|
| 1つめ | 予算 | 案内する売り場が決まる |
| 2つめ | 何の釣りをするか | 釣種が分かれば専用の道具まで出せる |
| 3つめ | 年齢 | エサ釣り寄りか、ルアー寄りかが変わる |
この順番には意味があります。予算を先に聞かないと棚が絞れないし、釣種を聞かずに道具を出すと相手が使わない物を売ってしまう。そして年齢は、最後に方向を微調整するために聞きます。年齢で何が変わるかは、一つ前の「年代別」の章に書いたとおりです。
1つめ|予算。ここで出す棚が決まる
予算を聞いた時点で、案内する売り場が決まります。
| 予算 | 出す物 | 理由 | No. |
|---|---|---|---|
| 高いもの | 偏光サングラス | 釣り以外でも使う。メーカーの党派の外にある | 45 / 46 |
| 中間 | クーラーボックス・バッグ | 実用性が高く、好みが出にくい | 34 / 35 / 36 / 47 |
| 安め | プライヤー・フィッシュグリップ等の小物 | 消耗する。何個あっても困らない | 02 / 03 / 04 |
この三層は、上で並べた章の順番そのものです。店頭で実際に売れている形をそのまま持ってきました。
2つめ|何の釣りをするか
次に聞くのが、相手がどんな釣りをしているかです。ここが分かるかどうかで、提案できる範囲がまったく変わります。
- 分かる → 竿・リール・消耗品まで提案できる。釣種別の表(上)が使える
- 分からない → 予算と年齢だけで決めることになる
そして「分からない」と答える客は珍しくありません。そのときにみきやが何を出すか。ここがいちばん知りたかったところです。
★分からないと言われたときに、みきやが出す3つ
釣種が分からない客に対して、みきやが出すのは決まっています。
理由は一つです。
予算と年齢で決める。定番は防寒や暑さ対策アイテムやクーラー。最悪、釣り以外でも使えるから。
みきや(現役釣具屋店員)
冒頭に書いた結論は、ここから来ています。釣具屋の店員が、釣種の分からない客に何十回と同じ判断をしてたどり着いた基準です。プロが外さないために使っているなら、釣りを知らない贈り手が使っても外れにくい。早見表に「釣り以外」の列を付けたのは、この答えを聞いたからです。
3つめ|年齢。エサ釣り寄りか、ルアー寄りか
最後が年齢です。年配の方ならエサ釣り系、若い方ならルアー系に寄せる。同じ「釣り」でも、要る物がほとんど別物になるためです。詳しくは一つ前の年代別の章に書きました。
つりはるの3人に、同じ5つの質問をしました
ここまで「相手による」と何度も書いてきました。では実際にどのくらい割れるのか。編集部の3人(はる・せいや・たくま)にまったく同じ5問をぶつけました。
みきやは店員として答える立場なので、この表には入れていません。店頭の話は一つ前の章に書いたとおりです。
| 質問 | はる(編集長) | せいや(歴2年目) | たくま(検証担当) |
|---|---|---|---|
| 釣り竿をもらうのは嬉しい? | はい | いいえ | いいえ |
| 自分が使っていないメーカーの道具をもらったら使う? | はい | いいえ | はい |
| 糸・スナップなどの消耗品は嬉しい? | はい | はい | はい |
| 商品券・ギフトカードは嬉しい? | いいえ | はい | はい |
| 釣りのネタグッズは嬉しい? | はい | はい | はい |
3人そろって「はい」だったのは、消耗品とネタグッズだけでした。残りの3つは割れています。順に書きます。
竿は「嬉しい1人」と「嬉しくない2人」に割れた
いちばんはっきり割れたのがここです。そして理由を聞くと、割れる理由まで同じでした。竿にはこだわりと、自分の釣りがあるからです。
せいやとたくまが「いいえ」なのは、自分の釣りが決まっていて、竿にもこだわりがあるからです。そういう人は自分で選んで買っているので、そこに他人が選んだ1本が入るのは難しい。
では、なぜ私だけ「はい」なのか。私はいろいろな釣りをするので、知らない竿をもらうと世界が増えるからです。もらった竿で何か魚を釣るために、新しい釣りにチャレンジすることもある。竿が趣味の入口になる。
つまり竿を何本も使い分けている人ほど、自分で選びたい気持ちが強い。そこに他人が選んだ1本を差し込むのが難しいわけです。
ところが、その「いいえ」と答えたせいやが、私から贈った竿を今もメインで使っています。
せいやが今もメインで使っているのは、はるから贈られた竿
矛盾しているようですが、経緯を聞くと筋が通っています。
せいやはショアジギングを始めてみたかったものの、敷居が高く感じて手が出せずにいて、シーバスロッドで代用していました。その話を聞いていたので、私はショアジギング専用の竿を贈りました。シマノのコルトスナイパーSSです。
ここが竿を贈るときの分かれ目だと思います。やりたいと言っていた釣りがあるなら、その竿は当たります。本人はもう興味があって、最初の一歩を踏み出せずにいるだけだからです。そこに竿が届けば、始めます。
コルトスナイパーは種類が多いので、相手の釣り方に合うものを選ぶならこちらを見てください。

★もらって困った物|せいやの部屋に、使われないルアーが飾ってある
3人に「もらったけど使わなかった物はあるか」も聞きました。私とたくまは「無い」でしたが、せいやから一つだけ出てきました。
家族からルアーのプレゼントをもらったけど、ロストが怖くて使えないから部屋に飾ってある。
せいや(編集部・釣り歴2年目)
もらった物ほど、無くしたくない。ルアーは釣りをしていれば普通に失う道具なので、こうなります。贈った側に落ち度は一つもなく、せいや本人も嬉しかったはずなのに、使われない。ロストの話と回避策は、消耗品の章に書いたとおりです。
ルアーを贈って成功している例|はるが義父に毎年渡している物
私は妻の父に毎年ルアーを贈っていて、こちらは使ってもらえています。何が違うのか、自分の選び方を書き出してみました。
- 義父はサーフでヒラスズキを狙っている(=釣り方が分かっている)
- 近所の釣具屋で毎週買い物をしている(=そこで買える物を贈っても意味がない)
- だからその店では手に入らない、品薄や限定のルアーをネットで探す
実際に贈ったのは、一時期どこも品薄だった頃のカゲロウ、サーフェスウィング、ぶっとび君あたりです。
本人が自分で買える物は、贈り物にならない。これは釣り以外にも当てはまる話だと思います。毎週釣具屋に通う人に、その店に置いてある物を贈っても意味がない。だから「その人が欲しいけれど手に入りにくい物」を探す。
ルアーを贈るのは難易度が高いと先に書きましたが、正確には「釣り方が分かっていて、なおかつ入手しづらい物を探せる」なら当たります。せいやのケースとの違いは、そこにあります。
メーカーの好みは、実際に使うかどうかに直結する
2問目の「自分が使っていないメーカーの道具をもらったら使うか」も割れました。はるとたくまは「使う」。せいやは「いいえ」。
観賞用で、使わずに家で保管する。
せいや(編集部・釣り歴2年目)
地雷の章で「シマノ党・ダイワ党は本当にある」と書きましたが、これが実際に起きている例です。しかも悪気があって使わないのではなく、道具を大事にした結果そうなっている。
3人のうち1人がこうなる。相手のメーカーが分からないなら、党派の外にある物を選んでください。地雷②の表に、党派が関係ない物をまとめてあります。
商品券は、編集長だけが「いいえ」だった
4問目も割れました。せいやとたくまは「はい」、私は「いいえ」です。
私の理由はこうです。実用的なのはありがたい。でもそれ以上に、人に選んでもらった物のほうが嬉しい。
これは商品券が悪いという話ではありません。むしろ3人中2人が「嬉しい」と答えているので、商品券は十分に有効な選択肢です。ただ、贈る相手が「選んでもらうこと自体を喜ぶタイプ」なら、金額が下がっても物を選んだほうが当たる、ということです。
商品券の章に「小物を1つ添える」と書いたのは、ここが理由です。選ぶ楽しみを相手に残しつつ、選んだ形も残せます。
ネタグッズは3人とも「はい」。ただし全員が同じ注釈を付けた
5問目は3人そろって「はい」でした。ただし、答えの横に同じ言葉が付いています。
「使うかはわからないけど(笑)」
ここは正直に書いておきます。ネタグッズは、もらって嬉しい。でも使うとは限らない。それでも嬉しいのは、選んでいるときの相手の顔が想像できるからだと思います。
つまりネタグッズは、実用性で選ぶ物ではありません。面白い・雑貨の章で挙げた5品は、そういう前提で見てください。実用品と組み合わせると、両方の役割が埋まります。
3人がもらって嬉しかった物と、その理由
| 誰 | もらった物 | 何が良かったか |
|---|---|---|
| はる | 偏光サングラス(妻から・5年使用) | 釣り以外でも使える。運転でもプライベートでも掛けている |
| せいや | ショアジギングロッド(はるから) | やってみたかった釣りの入口になった。今もメインロッド |
| せいや | 帽子(妻から) | 釣り以外でも被れる |
| たくま | 釣り用リュック | 自分では選ばなかった。使ったら手放せなくなった |
たくまのリュックの話が、贈り物としていちばん理想的な形だと思っています。
たくまはそれまでボックス型か、小さいサコッシュやポーチを使っていて、リュックは選択肢に入っていませんでした。自分では買わない。だから、もらわなければ一生使わなかった。それが使ってみたら両方の良いところ取りで、今は気に入っている。
自分では選ばない物を、他人が選ぶ。贈り物にしかできないことがあるとすれば、これだと思います。ちなみにたくまに「自分では買わないけど、もらったら嬉しい物は」と聞いたら、「釣り系のアパレル(帽子とか服とか)」という答えでした。★サイズが要るので難易度は上がりますが、需要はあるということです。
よくある質問
相手が何を持っているか分かりません。被らない物はありますか
消耗品と、小物の予備は被っても問題ありません。タオル(No.09)、ケース(No.12・No.13)、スナップ(No.27・No.28)。これらは持っていても在庫が増えるだけです。逆にクーラーやバッグは、すでにある物と用途が重なるので確認したほうがいい。
サプライズにしたいのですが、聞かずに選べますか
選べます。ただし範囲は狭くなります。サイズが要らず、号数が要らず、メーカーの党派が関係ない物に限定してください。具体的には No.09、No.12、No.15、No.21、No.22、No.23、No.41、No.45 あたりです。竿・リール・ウェア・シューズ・糸は、聞かずには選べません。
予算3千円しかありません。何が買えますか
十分に選べます。No.03 のフィッシュグリップ、No.09 のタオル、No.13 のルアーケース、No.15 の防水スマホケース、No.23 のキーホルダー。むしろこの価格帯は消耗品の本場なので、贈り物として成立しやすい。2つ組み合わせても3千円台に収まります。
釣りを始めたばかりの人には何を贈ればいいですか
何を持っていないかを確認してください。竿とリールが無いなら No.53 のセット。竿はあるが小物が無いなら、グリップ(No.03)、プライヤー(No.02)、バケツ(No.17)のあたりが確実です。始めたばかりの人は小物が驚くほど足りていません。
誕生日と、クリスマスと、父の日で選び方は変わりますか
時期で変わるのは防寒具と暑さ対策です。クリスマスと冬の誕生日なら防寒(No.07・No.39・No.40・No.52)、父の日(6月)や夏の誕生日なら暑さ対策(No.10・No.11・No.20)と偏光(No.45)。うちでは妻が義父に冬の誕生日に防寒具を贈っていますが、その季節にすぐ使える物というのは、それだけで喜ばれます。
釣りをやめてしまった人にも贈って大丈夫ですか
「釣り以外でも使える物」に絞れば大丈夫です。偏光サングラス(No.45)は運転で使いますし、クーラー(No.34・No.47)は行楽で、電熱ベスト(No.40)は冬の生活で使えます。早見表の「釣り以外」の列を見てください。
女性の釣り好きに贈る場合、気をつけることはありますか
サイズです。釣具のウェアは男性向けのサイズ展開が中心なので、女性が着ると大きすぎることがあります。ネックゲイター(No.10)やキャップ(No.19)のようなフリーサイズの物、または小物・雑貨から選んでください。偏光サングラス(No.45)はフレームの幅があるので、顔の大きさに合うかを確認できると理想的です。
ルアーを贈るのはありですか
贈る側が釣りを分かっているならアリ、そうでなければナシです。私が義父に毎年ルアーを贈れているのも、義父の釣り方を知っているからです。
それと、もう一つ落とし穴があります。もらったルアーは、使われないことがある。編集部のせいやは家族からもらったルアーを、ロストが怖くて使えないまま部屋に飾っています。回避したいなら同じ物を2個贈ってください。詳しくは3人に聞いた章に書きました。
結局、一番外さないのは何ですか
予算が2万円以上あるなら偏光サングラス(No.45)。5千円前後なら小物を2〜3個。どちらも選べないなら商品券に小物を1つ添える。この3つのどれかで、大きく外すことはまずありません。
まとめ|迷ったら「釣り以外でも使えるか」で決める
60品を並べてきましたが、選び方の基準は最初に書いた一つに尽きます。
釣り以外でも使える物は、外れにくい。偏光サングラスは運転で使う。防寒具は冬の生活で使う。クーラーは行楽で使う。バッグは普段使いに回せる。相手の好みと少しズレても、無駄になりません。
竿とリールについても、3人に聞いて分かったことがあります。相手がどんな釣りをするか分かっているなら、竿はアリです。さらに、前からやりたいと言っていた釣りがあるなら、そこがいちばん喜ばれます。
逆に、釣りの種類が分からないまま選ぶのは避けてください。編集部の3人のうち2人が「竿をもらっても嬉しくない」と答えたのは、自分の釣りが決まっていて、竿にもこだわりがあるからでした。
逆に、避けたほうがいいものはこの5つです。
| 避けたほうがいい物 | 理由 | 代わりに |
|---|---|---|
| 竿・リール(種類が分からないなら) | 釣り好きは10本以上を使い分ける | No.53(始める人になら)/小物 |
| ウェア・シューズ | サイズが要る。服を贈るのと同じ難易度 | No.10・No.19(フリーサイズ) |
| 糸・スナップ(釣種が分からないなら) | 号数が釣種で決まる。合わないと使われない | No.12・No.13(ケース類) |
| メーカー物の小物(好みが分からないなら) | シマノ派・ダイワ派がある | 第一精工・メイホウ等、党派の外の物 |
| ネタ系(相手が上司・義父) | 関係性の距離で受け取られ方が変わる | No.09・No.20(無難な実用品) |
| ルアー1個だけ | もらった物は「無くすのが怖い」で使われないことがある | 同じ物を2個、または消耗品へ |
相手の釣りの種類が分かるなら、釣種別の表を。分からないなら、予算別の表から「釣り以外」に○が付いている物を。それでも決まらないなら商品券に小物を一つ添えてください。
最後にもう一度、予算ごとの本命を置いておきます。
監修:みきや(現役の釣具店スタッフ。売り場はルアー担当)
商品の選定は、はる・みきや・せいや・たくまの4人で行いました。


